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受水槽の水漏れは「原因特定」が9割。プロが教える初動と補修の全て

受水槽から水漏れが起きると、普段あまり馴染みのないトラブルだけに、「まず何をすべきか」「どこに頼ればいいのか」と、いざというときの判断に迷うことがあります。 受水槽の水漏れは、放置すると断水や衛生問題に発展しかねず、早めの判断が求められます。 実は、こうしたトラブル解決の鍵は、水漏れの根本原因を正しく見極め、状況に合った方法を提案できる専門家を選ぶことです。 この記事では、被害を最小限に食い止めるため、水漏れが起きた際の初期対応から主な原因、そして信頼できる業者の見分け方まで、具体的な根拠をもとに分かりやすく解説します。 この記事でわかること 水漏れ発見時にまずやるべき初期対応とNG行動 写真で分かる、水漏れの主な3つの原因と劣化のサイン 主な補修方法ごとのメリット・デメリットと費用相場 後悔しないための、信頼できる専門業者の見分け方 仙台市で数多くの雨漏り修理や大規模修繕を手がけてきた、私たちゆうき総業が、そのノウハウを余すところなくお伝えします。 水漏れ発見時の初期対応 受水槽から水漏れが起きた際は、初期対応が被害の拡大を抑え、早期復旧につながります。 安全を最優先し、具体的な手順で行動することが大切です。 被害拡大を防ぐための3ステップ 受水槽からの水漏れを発見した際は、慌てずに行動することが、被害を最小限に抑える鍵です。 まずは安全を確保して状況を把握したうえで、専門家へ連絡しましょう。 具体的な手順は以下の3ステップです。 ステップ1:安全の確保と状況の確認 まずもっとも優先すべきは、ご自身の安全です。 水漏れ箇所周辺にポンプなどの電気設備がないか確認し、漏電の危険がある場合は絶対に近づかないでください。 安全な場所から懐中電灯などを使って、水漏れの発生源や量、受水槽本体のひび割れの有無などを確認します。 このとき、スマートフォンで動画や写真を撮影しておくと、後で専門業者へ状況を正確に伝える際に非常に役立ちます。 ステップ2:応急処置と関係者への連絡 次に、被害の拡大を防ぐための応急処置をおこないます。 漏れている箇所にブルーシートを被せたり、水の受け皿としてバケツを設置したりするとうまくいきます。 それと同時に、マンションの住民やビルのテナント、管理組合といった関係者へ速やかに状況を報告し、協力を求めることが大切です。 ステップ3:信頼できる専門業者への連絡 応急処置は一時的な対策に過ぎません。 根本的な解決には、専門家による診断と補修が欠かせません。 できるだけ早く、受水槽の修理に対応できる専門業者へ連絡しましょう。 事前に撮影した写真や動画を見せると、状況がスムーズに伝わり、迅速な対応につながります。 対応時に避けるべき行動 良かれと思った行動が、かえって状況を悪化させることもあります。 安全かつ確実な復旧のため、以下の行動は避けるようにしてください。 NG行動1:知識なくバルブを操作する 慌てて給水バルブを閉めてしまうと、他の設備に思いがけない不具合を招く恐れがあります。 バルブの操作は、必ず専門業者の指示に従っておこないましょう。 NG行動2:不適切な材料で応急処置をする 市販の防水テープやコーキング剤による補修は、水圧によってすぐに効果がなくなることがほとんどです。 それだけでなく、後の本格的な修理の妨げになることもあるため、使用は避けましょう。 NG行動3:原因を安易に自己判断する 「小さなひびだから大丈夫」といった自己判断は危険です。 目に見えない部分で劣化が進行していることも十分に考えられます。 原因の特定はプロに任せることが、確実な解決への近道です。 受水槽の水漏れ、主な原因は?【劣化症状の写真付き】 水漏れはある日突然起こるように見えますが、その多くは経年劣化によって静かに進行しています。 ここでは、受水槽の水漏れを引き起こす主な3つの原因を、具体的な症状とともに解説します。 原因1:パネル接合部の劣化(パッキン・ボルト) 多くの受水槽は、FRP(繊維強化プラスチック)製のパネルを組み合わせて作られています。 そのパネル同士の隙間を埋めているのが、ゴム製の「パッキン」です。 このパッキンが紫外線や経年劣化で硬化して弾力性を失うと、隙間ができて水漏れの原因となります。 また、パネルを固定しているボルトの錆や腐食、シール材の劣化も水漏れを引き起こします。 劣化のサイン パネルの継ぎ目に沿って水滴が垂れていたり、ボルト周辺にサビ汁の跡があったり、接合部に白い水垢が付着していたりする場合、パッキンやボルトの劣化が疑われます。 原因2:本体のひび割れ(クラック) 受水槽の本体パネルも、長年の使用で劣化します。 特にFRP製のタンクは、紫外線や風雨に晒されることで、表面に無数の微細なひび割れ(クラック)が発生することがあります。 最初は小さなひびでも、地震の揺れや水圧の影響で徐々に深くなり、あるときを境に大きな亀裂となって水漏れを引き起こすこともあります。 劣化のサイン 本体のひび割れは、初期段階では見つけにくいことがあります。 しかし、タンクの外壁に常に濡れたような筋ができていたり、一部分だけが白っぽく変色していたりする場合は、ひび割れから水が滲み出ているサインかもしれません。 原因3:配管接続部や付属部品の不具合 受水槽本体だけでなく、水を供給・排出するための配管との接続部分も、水漏れが起きやすい箇所です。 接続部のパッキン(フランジパッキン)の劣化や、地震などによる配管のズレが原因で、隙間から水が漏れ出してしまいます。 また、タンク内の水位を調整するボールタップなどの付属部品が故障し、水が止まらなくなる(オーバーフロー)ことも、水漏れの一因です。 劣化のサイン 配管の付け根から水が垂れている、タンク上部のオーバーフロー管から常に水が流れ出ている、といった場合は、接続部のパッキンやボールタップの異常が考えられます。 なぜ、受水槽のトラブルは早めの対応が重要なのか 「少しの水漏れだから」と考えてしまうのは危険です。 受水槽のトラブルは、発見から対応までの時間が被害の規模を左右します。 なぜ早い段階での対応が必要なのか、その理由を見ていきましょう。 放置が招く3つのリスク 「少しの水漏れだから」と放置してしまうと、後で大きな問題に発展することがあります。 具体的には、次のようなリスクが考えられます。 リスク1:大規模な断水につながる 漏水が悪化すると、修理のためにタンクを空にする必要が出てきます。 その結果、建物全体が長時間にわたって断水し、住民やテナントの生活・営業に大きな支障をきたすことになりかねません。 リスク2:衛生状態が悪化し健康に影響を及ぼす 受水槽のひび割れから雨水や汚染物質が入り込むと、貯水されている水が汚染される恐れがあります。 汚染された水と知らずに使ってしまうと、健康に影響を及ぼすことも考えられます。 リスク3:建物の資産価値を損なう 水漏れは受水槽だけの問題に留まりません。 漏れた水が建物の基礎や周辺の構造物を腐食させ、耐久性を損なう原因になります。 結果として、建物全体の資産価値を大きく下げることにもつながります。 【特に注意】FRP製タンクに早めの対応が不可欠な理由 多くの建物で採用されているFRP製の受水槽は、特に注意が必要です。 FRPは紫外線に弱いという特性があり、一度劣化が始まると、その進行が加速することがあります。 表面の小さなひび割れが、ある日突然大きな亀裂に発展し、大量漏水につながる危険もあります。 そのため、FRP製のタンクで水漏れが確認された場合は、初期段階での対応が、結果的に被害とコストを抑える鍵です。 受水槽の水漏れ補修方法と費用・工期の目安 水漏れの状況や原因によって、補修方法はさまざまです。 ここでは、代表的な3つの補修方法と、それぞれの特徴、費用や工期の目安を解説します。 主な補修方法3つの比較 受水槽の水漏れ補修には、劣化の状況や予算に応じていくつかの方法があります。 まずは代表的な3つの方法、「シーリング打ち替え」「FRPライニング工法」「パネル交換・本体交換」について、それぞれのメリット・デメリットを比較してみましょう。 [ここに、各補修方法(シーリング、FRPライニング、パネル交換)のメリット・デメリットをまとめた比較表] この文章はダミーです。文字の大きさ、量、字間、行間等を確認するために入れています。 補修方法 メリット デメリット シーリング打ち替え 費用が比較的安い 工期が短い 応急処置に近い 劣化箇所が多いと効果が薄い 耐久年数が短い FRPライニング工法 タンク全体を防水層で覆うため、耐久性が高い 新品同様の強度を取り戻せる タンク交換より費用を抑えられる シーリングに比べ費用と工期がかかる 施工業者の技術力で品質が左右される パネル交換・本体交換 根本的な解決策 長期間の安心感が得られる 費用が最も高額になる 工期が長く、大規模な断水期間が発生する 設置場所によっては搬入・搬出が困難 補修方法1:シーリング打ち替え シーリング打ち替えは、パネルの接合部など部分的な劣化に対しておこなわれる、もっとも手軽な方法です。 費用と工期を抑えられますが、あくまで応急処置的な側面が強く、タンク全体の劣化が進んでいる場合には根本的な解決になりません。 補修方法2:FRPライニング工法 FRPライニング工法は、受水槽の内側全体をFRPの防水層でコーティングする方法です。 これにより、タンクの強度を高め、新品同様の状態に再生できます。 本体を交換するよりも費用を抑えつつ、高い耐久性を得られるバランスの取れた工法ですが、施工品質が業者の技術力に左右される点には注意が必要です。 補修方法3:パネル交換・本体交換 パネル交換・本体交換は、受水槽そのものを新しくする、もっとも確実な方法です。 長期間にわたる安心感が得られますが、費用はもっとも高額になり、大規模な断水も伴います。 設置場所の状況によっては、部材の搬入・搬出が難しく、大掛かりな工事になることもあります。 【費用相場】補修方法ごとの料金目安と見積もりの内訳 補修費用は、受水槽の大きさや劣化状況、現場の環境によって大きく変動しますが、一般的な目安は以下の通りです。 シーリング打ち替え 5万円〜20万円程度 FRPライニング工法 30万円〜150万円程度 パネル交換・本体交換 100万円〜数百万円以上 見積もりを確認する際は、総額だけでなく、その内訳をしっかり確認することが重要です。 特に、補修費用とは別に「足場の設置費用」が必要になるケースが多く、これが高額になることもあります。 業者によっては、この足場代を含めずに安い金額を提示してくることもあるため、注意が必要です。 【業者選びが重要】仙台で信頼できる専門業者を見抜く3つのポイント 受水槽の水漏れ補修は、どの業者に依頼するかで結果が大きく変わることがあります。 高額な交換工事を勧められたり、修理後に再発したりといったトラブルを避けるために、信頼できる専門業者を見抜くための3つのポイントを紹介します。 Point 1:本当の原因を特定する『診断力』があるか 表面的な水漏れ箇所だけを修理しても、根本原因が解決していなければ、再発する可能性があります。 大切なのは、なぜそこから水が漏れたのか、本当の原因を突き止める『診断力』です。 よくある失敗例 水漏れ箇所をシーリングで塞いだだけですぐに再発。実はタンク全体の劣化が原因で、結局、高額なライニング工事が必要になった。 たとえば私たちゆうき総業は、もともと雨漏り調査・修理を専門としてきました。 建物の水の流れを熟知したノウハウを活かし、赤外線サーモグラフィーなどの専門機材も用いて、水漏れの根本原因を丁寧に調査します。 Point 2:コストを抑え、最適な補修方法を導く『提案力』と『技術力』があるか 業者によっては、自社の利益を優先し、高額な「本体交換」を勧めてくることがあります。 本当に必要なのは、建物の状況と予算に合わせた、最善の補修方法を導き出す『提案力』と、それを実現する『技術力』です。 よくある失敗例 「古いから交換しかない」と言われ、数百万円の見積もりを提示された。他の業者に相談したら、半額以下のライニング工法で十分対応できると分かった。 私たちゆうき総業では、必ずしも交換が最善とは考えていません。 実際に、他社で「交換しかない」と診断された受水槽を、FRPライニング工法で再生させ、コストを大幅に抑えた実績も多数あります。 正確な診断にもとづく誠実な提案はもちろん、外壁塗装や防水、足場工事まで自社の職人(多能工)で一貫して対応できるため、中間マージンが発生せず、質の高い工事を適正価格でご提供できます。 Point 3:緊急時に頼れる『機動力』と『責任感』があるか 水漏れは、緊急の対応が必要です。 「すぐに来てほしい」という時に、迅速に対応してくれる『機動力』と、「最後まで自分たちの仕事に責任を持つ」という『責任感』は何よりも重要です。 よくある失敗例 電話をしても「担当者が不在」で話が進まない。下請け業者が施工したため、トラブルが起きても責任の所在が曖昧になった。 ゆうき総業では、自社に多様な専門職人を抱える「多能工体制」を整えています。 外部業者との調整が不要なため、お問い合わせから現地調査、応急処置まですばやく対応できるのが強みです。 診断から施工、アフターフォローまで一貫して自社で管理し、最後まで責任を持って対応します。 まとめ:宮城近隣で受水槽の水漏れにお悩みなら。専門家の診断で根本解決へ この記事では、受水槽の水漏れという一見単純なトラブルの裏に、パネル接合部のパッキン劣化や本体のひび割れといった、専門家でなければ見抜けない多様な原因が潜んでいることを解説しました。 そして、その根本原因を特定する「診断力」こそが、高額な交換工事を避け、最適な補修へとつながる鍵です。 水漏れ発見時の対応: まずは「安全確保」「状況確認」「専門家への連絡」を徹底する。 主な水漏れの原因: 「パネル接合部」「本体のひび割れ」「配管接続部」の経年劣化が考えられる。 放置するリスク: 「断水」「衛生問題」「資産価値の低下」など、より大きな問題に発展する。 業者選びの核心: 表面的な修理ではなく、本当の原因を見抜く『診断力』がもっとも重要です。 私たち、ゆうき総業は、この記事で解説した『診断力』を最大の強みとしています。 雨漏り調査で培った知見を活かし、受水槽トラブルの根本原因を正確に突き止め、建物の資産価値を守る、無駄のない最適な補修方法を提案します。 宮城県内やその近隣県で受水槽の水漏れにお困りなら、まずは一度、私たちの無料診断をご利用ください。 専門スタッフが状況を正確に把握し、最善の補修方法を提案します。

外壁タイルから雨漏り!原因は別のところに?プロが見抜く可能性と修理法

「丈夫なはずの外壁タイルから、まさかの雨漏り……」 想定外の場所からの雨漏りは、原因が分からず対処に困ることがあります。 「雨漏り」と聞くと屋根を想像しがちですが、実は外壁が原因のケースも少なくありません。 しかも、梅雨や台風の時だけ症状が出るなど、原因の特定が難しいのも厄介な点です。 この記事では、数々の大規模修繕を手がけてきたプロの視点から、外壁タイルの雨漏りについて、もっとも可能性の高い原因から、あなたの状況に合った修理方法の選び方、そして信頼できる業者を見抜くポイントまで、順を追って分かりやすく解説します。 この記事を読めば、こんな疑問が解決します。 なぜ頑丈なはずのタイル外壁から雨漏りするの? まず、どこをチェックすればいいの? どんな修理方法があって、どう選べばいいの? 業者選びで失敗しないポイントは? 読み終えるころには、ご自身の状況に合った解決策を、納得して選べるようになっているはずです。 なぜ?外壁タイルの雨漏り、最初に疑うべき3つの原因 「雨漏り」と聞くと、多くの方が屋根を思い浮かべるかもしれません。 しかし、実際には外壁、特にタイル張りの壁が原因となるケースも決して少なくありません。 外壁からの雨漏りは、屋根からのものと比べて、台風や横殴りの雨の時にだけ症状が現れるなど、原因の特定が難しいことがあります。 だからこそ、「雨漏り=屋根」と決めつけず、外壁にも目を向けることが大切です。 では、一体どこから雨水は浸入するのでしょうか。 そのほとんどは、経年劣化などによって生じた「わずかな隙間」です。 タイル自体のひび割れ(クラック)からの雨水侵入 タイル間の目地やサッシ周りのシーリング(コーキング)の劣化 意外な盲点、窓枠(サッシ)と壁の取り合い部分 ここでは、特に発生頻度が高い、つまり最初に疑うべきこの3つの原因について、優先順位の高い順に解説していきます。 原因1:タイル自体のひび割れ(クラック)からの雨水侵入 まずもっとも注意すべきは、タイルそのものや、タイル下のモルタル部分に生じる「ひび割れ(クラック)」です。 タイル自体は非常に丈夫な素材ですが、長年の紫外線や温度変化、あるいは地震の揺れなどによって、下地とともにひびが入ってしまうことがあります。 このひび割れは、雨水の格好の侵入口となります。 特に注意が必要なのは、幅0.3mm以上の構造クラックと呼ばれる深いひび割れです。 これは単なる表面的な劣化ではなく、建物の構造体にまで影響が及んでいる可能性があり、雨漏りに直結する危険なサインといえます。 一方で、髪の毛ほどの細さのヘアクラックであっても、放置すれば徐々に広がり、大きな被害につながる雨漏りとなるため、油断はできません。 ご自身で確認する際は、まず外壁全体を眺め、筋状の線が入っていないかチェックしてみてください。 特に、建物の角やベランダの側面、窓の周りは力がかかりやすく、ひび割れが起こりやすい箇所です。 もしひび割れを見つけたら、その裏側にあたる室内の壁に、シミやカビが発生していないかも合わせて確認しましょう。 原因2:タイル間の目地やサッシ周りのシーリング(コーキング)の劣化 次いで多い原因が、タイルとタイルの間を埋めている「目地」や、窓枠(サッシ)と外壁の境目などに使われる「シーリング(コーキング)」の劣化です。 これらの部分は、建物の揺れを吸収したり、防水の役割を果たしたりする非常に重要な箇所ですが、ゴムのような素材でできているため、寿命があります。 一般的に、シーリングの耐用年数は10年前後といわれています。 紫外線や雨風に常に晒されることで、徐々に弾力が失われて硬くなり、「肉痩せ」して隙間ができたり、最終的にはひび割れて「破断」したりします。 この劣化した隙間から、雨水が建物内部へと侵入してしまうのです。 ご自宅の壁をチェックする際は、目地やシーリング部分を指で軽く押してみてください。 弾力がなくカチカチに硬くなっていたり、ポロポロと崩れるようであれば、劣化が進んでいる証拠です。 特に、日当たりの良い南面や西面は劣化が早いため、重点的に確認することをおすすめします。 原因3:意外な盲点、窓枠(サッシ)と壁の取り合い部分   意外に見落とされがちですが、非常に雨漏りの原因となりやすいのが、窓やドアといった「開口部」の周りです。 壁と窓枠(サッシ)が接する部分は「取り合い」と呼ばれ、この部分の防水処理が甘かったり、前述のシーリングが劣化したりすることで隙間が生じ、雨漏りを引き起こします。 特に、台風のような横殴りの強い雨が降った時にだけ雨漏りが発生する場合、このサッシ周りが原因である可能性が非常に高いです。 新築時の施工不良が原因で、数年で雨漏りが始まるケースも少なくありません。 確認のポイントは、まず屋外から窓枠の四方をぐるりと見て、シーリングに切れ目や剥がれがないかを確認します。 そして室内側では、窓枠のすぐ上の壁紙が浮いたり、シミになったりしていないかをチェックしてください。 結露と間違いやすいですが、「ガラスは濡れていないのに、窓枠やその下の壁が濡れている」という場合は、雨漏りを強く疑うべきサインです。 専門家でないと見抜けない!雨漏りの根本的な原因とは? ここまで、目視で確認しやすい3つの主要な原因を見てきました。 しかし、雨漏りの中には、より深刻で、見えにくい場所に根本的な原因が潜んでいるケースもあります。 表面的な補修を繰り返しても雨漏りが止まらない場合、以下のような問題を疑う必要があります。 これらの原因はご自身での特定が極めて困難なため、「こんな可能性もある」という知識として知っておくことが、専門家へ正しく相談するための第一歩となります。 壁の内部にある「防水シート」の破れや劣化 タイルなどの外壁材のさらに内側には、「防水シート」と呼ばれる、建物を水から守るための最後の砦が存在します。 これを「二次防水」といいます。 通常、外壁表面で雨水の侵入を防ぎますが、万が一そこを突破されても、この防水シートが内部への浸水をブロックする仕組みになっています。 しかし、この防水シートも永久にもつわけではありません。 築20年~30年以上が経過すると、シート自体が硬化して破れやすくなったり、施工時の不備(重ねしろ不足やテープの剥がれなど)が原因で、防水機能が失われていることがあります。 この層が破れてしまうと、外壁のわずかな隙間から入った雨水が直接、建物の柱や断熱材を濡らしてしまいます。 外壁表面にはっきりとした異常が見られないのに雨漏りが起きる場合、この内部の防水層の劣化が原因かもしれません。 建物の歪みや新築時の施工不良といった構造上の問題 もっとも厄介なのが、建物そのものの構造が原因の雨漏りです。 例えば、不同沈下(地盤の偏った沈下)や大地震などによって建物が歪み、躯体にまで達する「構造クラック」が入ってしまうと、そこから雨水が侵入します。 これは表面的なひび割れとは次元の違う、建物の安全性に関わる深刻な問題です。 また、新築時の施工不良も根本的な原因となりえます。 窓周りの防水テープの貼り忘れ、換気扇のダクト周りの防水処理の甘さなど、完成後には見えなくなる部分での手抜きやミスが、数年後に雨漏りとして現れるのです。 「新築なのに雨漏りが……」という場合は、経年劣化ではなく、この施工不良を強く疑うべきでしょう。 こうした問題は、住人の資産価値を大きく損なうため、保証期間内に施工業者へ厳しく対応を求める必要があります。 外壁タイルの雨漏り修理、どう選ぶ?3ステップで考える最適な方法 雨漏りの原因がある程度推測できたら、次は「どうやって直すか」という修理方法の検討に進みます。 その際は、「①範囲 → ②手法 → ③施工方法」という3つのステップで考えます。 Step1:どこまで直す?「部分補修」と「広範囲改修」 最初に決めるべきは、「どこまで修理するか」という範囲の問題です。 これは大きく分けて「部分補修」と「広範囲改修」の2つに分かれます。 費用を抑える「部分補修」(原因箇所のみ) 劣化箇所が限定的で、原因がはっきりと特定できる場合の選択肢です。 例えば、「窓枠の一箇所のシーリングが切れている」といったケースでは、その部分だけを打ち替えることで対応します。 メリット 費用が安く、工期も短い。 デメリット 他の部分が近い将来、同様に劣化して再発する可能性がある。特にRC造(鉄筋コンクリート造)のマンションなどでは、一箇所を直しても別の場所から漏りだす「いたちごっこ」に陥るリスクも。 費用感は数万円から数十万円が中心となり、応急処置的な意味合いが強くなります。 安心を買う「広範囲改修」(壁面全体) 築年数がかなり経過していたり、劣化が広範囲に及んでいたり、あるいは将来的な安心を優先したい場合の選択肢です。 外壁の全面的なシーリング打ち替えや、防水層を含めた改修を行います。 メリット 雨漏りの根本的な解決が期待でき、建物の耐久性や資産価値の維持に繋がる。 デメリット 費用が高額になり、工期も長くなる。 費用感は数十万円から数百万円規模となり、計画的な大規模修繕の一環として行われることが多いです。 目先のコストだけでなく、長期的な視点でどちらが妥当かを判断することが求められます。 Step2:どう直す?具体的な修理手法を知る 修理の範囲が決まったら、次は具体的な手法を考えます。原因や範囲に応じて、プロはさまざまな技術を使い分けます。 部分補修で使われる主な技術(ひび割れ・目地) 部分補修では、原因箇所をピンポイントで直すための専門技術が使われます。 手法名 概要 適した状況 エポキシ樹脂注入 ひび割れ内部に樹脂を注入して固める 比較的小さなひび割れ(構造クラックなど) Vカット(Uカット)工法 ひび割れをV字にカットし、シーリング材を充填 大きめのひび割れ、動きのあるひび割れ 目地打ち替え 古いシーリングを撤去し、新しいものに交換 目地やサッシ周りのシーリングの劣化 代表的なのは、ひび割れの補修とシーリングの打ち替えです。 ひび割れの補修は、大きさや深さに応じて方法が変わります。 小さなひび割れには、樹脂を注入して固める「エポキシ樹脂注入」が適しています。 一方、大きなひび割れには、V字に溝を掘ってからシーリング材を埋める「Vカット(Uカット)工法」が有効で、建物の動きに追従しやすくなり防水性と耐久性が高まります。 また、シーリングの劣化が原因であれば、古い材料をすべて取り除き、新しいものに交換する「目地打ち替え」を行います。 この作業で、防水機能は新築時同様に回復します。 広範囲改修で使われる主な技術(タイル張り替え・カバー工法) 劣化が広範囲に及んでいたり、より根本的な解決を目指したりする場合は、外壁全体を改修する大掛かりな手法を検討します。 手法名 概要 適した状況 タイル張り替え 防水機能も含め根本的に刷新できる 新築同様の美しい仕上がり 解体費用や廃材処分費がかかる コストが高く、工期も長くなる カバー工法 コストと工期を大幅に削減できる 断熱性や遮音性が向上する 建物の重量がわずかに増加する デザインの選択肢が限られる場合がある 確実な方法の一つが「タイル張り替え」です。 劣化したタイルと下地をすべて剥がし、防水処理からやり直した上で新しいタイルを張ります。 見た目も機能も一新されますが、解体作業を伴う分、コストは高くなる傾向にあります。 もう一つの有力な選択肢が「カバー工法」です。 既存のタイル壁はそのままに、上から防水シートを張り、新しい外壁材(軽量な金属サイディングなど)を被せる方法です。 既存壁の解体が不要なため、張り替えに比べてコストや工期を抑えられるのが大きなメリットです。 また、壁が二重になることで断熱性や遮音性が向上する効果も期待できます。 Step3:どうやって工事する?「足場あり・なし」の選択 最後に検討するのが、実際の工事をどのように進めるかという「施工方法」です。 特に外壁全体の工事では、「足場」を組むかどうかが、コストと周辺環境への影響を大きく左右します。 安全・確実な「足場設置工法」 従来からあるもっとも一般的な方法です。 建物の周りに鋼鉄の足場を組み、作業員の安全な作業スペースを確保します。 メリット 作業の安全性と品質が安定しやすい。広範囲の作業を複数の職人で同時に進められるため、大規模な工事では効率的。 デメリット 工事費全体の約2割を占めるといわれるほど、足場の設置・解体費用が高額。また、シートで建物が覆われるため、居住者の日照やプライバシーに影響が出たり、防犯上の懸念も生じます。 コストを抑える「無足場工法(ロープアクセス)」 建物の屋上からロープを垂らし、作業員がそのロープを伝って壁面作業を行う、比較的新しい方法です。 ゴンドラを使用することもあります。 メリット 足場が不要なため、その分のコストを大幅に削減できます。足場の設置・解体期間がないため工期も短縮可能。建物がシートで覆われないため、居住者や(店舗の場合)営業への影響を最小限に抑えられます。 デメリット 高い技術と安全管理が求められるため、対応できる業者は限られます。また、全面改修工事など足場を組んだ方がいい場合もあります。 部分的な補修や、コストを抑えたい場合、あるいは隣の建物との間が狭く足場を組むスペースがない場合などに、おすすめです。 業者選びで失敗しないための2つの視点 ここまで原因と対策を学んできましたが、最終的に修理の品質を決定づけるのは「どの業者に依頼するか」です。 そこで、多くの人が見落としがちな、しかし極めて重要な判断基準を2つ、ご紹介します。 それは「①建物の構造(骨格)」と「②外壁材(皮膚)」、この両方に対する専門性を見極めることです。 【視点1】戸建て?マンション?建物の構造(木造/RC造)の専門家か まず理解すべきは、戸建てに多い「木造」と、マンションやビルに多い「RC造(鉄筋コンクリート造)」では、雨漏りのメカニズムが全く異なるという点です。 木造建築 雨漏りは屋根や外壁、サッシ周りなど、原因箇所が比較的特定しやすい傾向にあります。地域の工務店や屋根・外装業者は、こうした木造の雨仕舞に慣れています。 RC造建築 コンクリートの躯体そのもののひび割れや、断熱材とコンクリートの間で水が回り込むなど、原因が複雑で特定が困難なケースが多くなります。漏れた水がどこから来ているのか、専門的な調査(散水試験や赤外線調査など)を行わないとわからないことも少なくありません。 建物がRC造のマンションである場合、木造戸建て専門の業者に依頼しても、根本的な原因解決に至らない可能性があります。 RC造の雨漏り調査・修繕の実績が豊富な、防水工事の専門業者やビル改修のプロに相談することが、解決への最短ルートです。 私たちゆうき総業は、まさにRC造の大規模建築物を専門に扱っています。 赤外線カメラなどの専門機材を用いた科学的調査で、木造住宅とは違う複雑な雨漏りの原因を正確に特定し、根本的な解決策をご提案します。 【視点2】塗装?タイル?外壁材に合った専門技術を持っているか 次に、外壁の仕上げ材です。 一般的な塗装仕上げとタイル仕上げでは、求められる技術が全く異なります。 塗装外壁 塗膜の劣化が原因であれば、再塗装やシーリングの打ち替えが主な修理方法となり、多くの外壁塗装業者が対応可能です。 タイル外壁 タイルそのもののひび割れや、タイルの「浮き」への対処が必要になります。タイルが浮いた状態を放置すると、いずれ剥落して落下し、重大な事故につながる危険性があります。このタイルの浮きを調査し、専用の樹脂を注入して固定する、といったタイル特有の専門技術が必須です。一般的な塗装業者では、このタイル補修の知識や技術が不十分な場合があります。 「RC造」で、かつ「タイル張り」の建物の雨漏りは、その両方に精通した業者に任せるべきなのです。 私たちゆうき総業は、塗装・防水・左官・タイル工事までを一貫して手がける多能工の専門家集団です。 特に「RC造×タイル外壁」という最も高度な専門性が求められる建物の雨漏り修繕は、私たちの最も得意とする分野です。 他社で断られたような難しいケースでも、ぜひ一度ご相談ください。 【コスト削減のポイント】雨漏り修理とタイルの剥落防止工事を同時に行うメリット もしあなたの建物がRC造のタイル張りで、雨漏りの修理、特に足場を組んでの改修を検討しているなら、ぜひ知っておいていただきたいことがあります。 それは、雨漏りの修理と「タイルの剥落防止工事」を、まとめて一度に行うという考え方です。 雨漏りの原因となる下地の劣化は、同時にタイルの接着力を弱め、タイルの「浮き」や「剥落」を引き起こす直接的な原因にもなります。 つまり、雨漏りとタイルの剥落は、根っこで繋がっているのです。 もし、これらを別々のタイミングで工事した場合、そのたびに、高額な足場の設置費用がかかってしまいます。 しかし、雨漏り修理で組んだ足場があるうちに、タイルの浮き調査や補修も一緒に行えば、足場代は1回分で済み、全体の費用を大きく抑えることができます。 そもそも、建物のタイルは10年ごとの打診調査が法律で推奨されており、安全を保つことは所有者の大切な務めでもあります。 どうせなら、雨漏りを直すこの機会をうまく活かして、将来の安全対策も一緒に済ませてしまうことを推奨します。 まとめ:外壁タイルの雨漏り、知識と専門家選びで未来の安心を ここまで、外壁タイルの雨漏りについて、その原因から対策、そして業者選びの核心までを解説してきました。 複雑に思えた問題も、一つひとつ順を追って整理することで、解決への道筋が見えてきたのではないでしょうか。 大切なのは、雨漏りという事態に慌てず、正しい知識を元に行動することです。 原因の特定: まずは「ひび割れ」「目地劣化」「サッシ周り」を疑う 対策の選択: 「範囲」→「手法」→「工法」のステップで論理的に考える 業者選び: 「建物の構造(木造/RC造)」と「外壁材(タイル/塗装)」の両方に精通した専門家を見極める 将来への投資: 雨漏り修理と同時に「タイル剥落防止」も検討し、長期的なコストを削減する 正しい知識を持つことは、あなたの大切な建物の資産価値を守ることに繋がります。 私たちゆうき総業は、宮城県・仙台市を中心に、この記事で解説したようなRC造の構造とタイル工事、その両方に精通した専門家集団です。 他社が敬遠しがちな複雑な雨漏りも、根本原因の特定から、建物の将来を見据えた最適な修繕計画まで一貫してご提案します。 特に、足場を組まずにコストを抑える「無足場工法」は、多くのお客さまからご好評をいただいております。 どんな些細な不安でも構いません。 まずはあなたの建物の状況を、私たちにぜひお聞かせください。

【雪国の旅館必見】雪害から旅館を守る!効果的な改修と費用対策のポイント

ここ数年、豪雪による被害が全国各地で報道されています。 特に東北や北陸など、雪が多い地域の宿泊施設では「屋根が崩れそう」「雨漏りが止まらない」といったトラブルも珍しくありません。 雪国の旅館・ホテル経営者様にとって、雪害は悩ましい問題ではないでしょうか。 この記事では、屋根・外壁・防水をまとめて改修することで、雪害リスクを短期に解消し、長期的なコスト削減にも繋がる方法をご紹介します。 費用面や工期の比較、工事中も営業を続けるためのノウハウなども分かりやすく解説します。 雪国の宿泊施設における雪害の実態 2024-25年冬 東北地方を襲った記録的豪雪とその爪痕 2024年から2025年の冬、東北地方は記録的な豪雪に見舞われました。 東北地方全体で平年を大きく上回る積雪量を観測し、特に日本海側では平年の2倍以上の積雪となった地域もありました。 この豪雪により、各地で建物の倒壊や損壊などの被害が相次いで報告されました。 青森県では、住家、非住家を合わせて数百件の建物が倒壊。福島県では会津地方を中心に、農業用ハウスなど750棟以上が被害を受けました。 山形県や秋田県でも、建物の倒壊や一部損壊が確認されています。 今回の雪害の特徴は、短期間に集中して大量の雪が降ったこと、そしてその後の気温上昇で雪が重くなったことです。 このような要因が複合的に作用し、建物の耐荷重を超える事態を引き起こしたと考えられます。 出典:NHKニュース(2025年1月3日) 出典:FNNプライムオンライン どんな被害が発生しやすい? 雪国の宿泊施設にとって、雪は冬の風物詩であり、お客様を惹きつける魅力の一つです。 しかし、ひとたびこうした豪雪に見舞われれば、建物に大きなダメージを与え、営業に支障をきたす可能性があることを忘れてはいけません。 屋根への負担: 雪の重みは想像以上で、1mの積雪は1平方メートルあたり数百kg(大人数人が乗った状態)にもなります。 建築基準法では、多雪地域で1立方メートルあたり約300kgの積雪荷重を想定しており、ウェザーニュースの解説では1坪あたり約1トンにもなるとされています。 雨漏り: 屋根に積もった雪が溶けたり凍ったりを繰り返す「すが漏り」や、雪の重みで屋根材や外壁、雨樋が破損することで雨漏りが発生します。 建物への影響: 雨漏りは、お客様の快適性を損なうだけでなく、建物の寿命を縮めることにもつながります。 なぜ雪害対策が必要なのか? 雪害は、宿泊施設にとって以下の3つの大きなリスクをもたらします。 お客様の安全: 屋根や外壁の破損、落雪などにより、お客様が怪我をする可能性があります。 建物の損傷・倒壊: 過度な積雪荷重や雨漏りにより、建物が損傷したり、最悪の場合は倒壊する恐れがあります。 顧客満足度の低下: 雨漏りや設備不良は、お客様の満足度低下の原因となり、「もう利用したくない」と思わせてしまうリスクがあります。特に、冬の集客を支える大切な時期に、このようなトラブルが起きるのは避けなければなりません。 東北地方や北陸地方などの豪雪地帯では、建物の耐雪設計が義務付けられていますが、古い建物では現在の基準を満たしていない場合もあります。 また、近年の記録的な豪雪は、想定を超える積雪量をもたらすことも。青森市などの自治体からも、大雪後の注意喚起が出されています。 お客様に安全で快適な滞在を提供し、大切な建物を守り、リピーターを増やすためにも、雪害対策は避けて通れない道と言えるでしょう。 実は盲点? 雪害対策は「まとめて」が効果的 こうした雪害対策を考える際に、「壊れた箇所を修理しなくては」と考えがちですが、それでは不十分な場合があります。 雪国の建物は、屋根、外壁、防水がそれぞれ連携し、雪害から建物を守っています。 そのため、一見関係なさそうな箇所から雨漏りが発生したり、修理したはずの箇所が再度損傷したりすることも少なくありません。 そもそも雪害対策にはどんな工事が必要? 部分補修だけでは解決しない、本当の原因が外壁側にあったり、屋上防水が劣化していたりする場合もあります。 気づかないうちに構造体や内装を腐食させている恐れがあるのです。 そこで、雪害から建物を守るためには、主に以下の3つの工事が必要です。 屋根の工事: 雪止め設置・交換 屋根材の補修・交換 防水シートの補修・交換 屋根塗装 外壁の工事: ひび割れ補修 シーリング打ち替え 外壁塗装 防水工事: 屋上防水 バルコニー・ベランダ防水 具体的な工事内容は、建物の状態によって異なります。詳細は後ほど「具体的に検討すべき工事ポイント」で説明します。 これらの工事は、単独で行うことも可能ですが、雪害対策としては、まとめて行う方が効果的です。 なぜ“まとめて”改修すると良いのか? ではなぜまとめて行う方が効果的なのか? それは、長期的に見るとコストや工期を抑えられ、雪害リスクをまとめて軽減できるというメリットがあるからです。 ここでは、屋根・外壁・防水の「同時改修」が持つメリットを整理してみましょう。 1. 足場代と工期を大幅に削減 高所作業には足場が必要ですが、その足場代は改修費全体の2割ほどを占めるといわれています。 屋根と外壁を別々のタイミングで修理する場合、足場を二度設置する必要があり、その分費用も工期も増えてしまいます。 一方、同時施工であれば足場は一度で済みます。 足場を組まない無足場工法と同時施工の組み合わせでは、仮設費用の20~50%を削減できる可能性があります。 工法 施工期間 コスト 無足場工法(同時) 約10日 約40万円(-120万円) 足場工法(分割施工) 約14日 約160万円 特に、敷地面積が広い、または階数が多い旅館・ホテルほど、足場費用は高額になるため、同時施工によるコスト削減効果は大きくなります。 2. 雨漏りの原因を根本から解消 雪解け水の浸入経路は、屋根、外壁、防水層など、複数の箇所が複雑に関係している場合が多くあります。 屋根だけ、外壁だけといった部分的な補修では、他の箇所からまた雨漏りが発生する可能性を完全になくすことは難しいでしょう。 二次被害が広がると、内装の貼り替えや天井の補修まで必要になるなど、当初想定より大幅に費用が膨らむこともあります。 一方、屋根・外壁・防水をまとめて点検・補修すれば、建物の外側全体を強化でき、雪害に対する弱点をまとめて解消できます。 雪害は、いつまた起こるか分からないことを考えると、中途半端に補修するのではなく、根本的に解消する方が、長期的に見てメリットがあるわけです。 3. 次回のメンテナンス時期を統一できる 同じ時期に改修することで、次回のメンテナンス時期を統一できるのも大きなメリットです。 別々に施工すると、「屋根は10年後、外壁は5年後、屋上防水は7年後」といったように、メンテナンスの時期がずれ、その都度工事が必要となり、管理も煩雑になります。 しかし、一度にまとめてメンテナンスした方が、長い目で見れば手間も費用も抑えられます。その後の管理もしやすくなるでしょう。 4. 度重なる修繕は顧客満足度にも影響する 加えて、度重なる工事のたびにお客様への告知やクレーム対応、スタッフの動線確保などが必要になり、運営面の負担も軽視できません。 工事による営業への影響を最小限にする方法 「工事期間中、営業はどうすればいい?」「工事中の景観が気になる」と心配する方もいらっしゃるでしょう。 しかし、工夫次第で、営業を続けながら工事を進めることは可能です。  お客様が少ない時間帯に集中して作業する 宿泊施設や店舗が営業を継続しながら工事を行う際は、お客様が少ない時間帯に集中して作業することが効果的です。 具体的には、昼間のチェックアウト〜チェックインの間など、人の出入りが少ない時間を狙って騒音や振動が出る工程を実施します。 また、工期をできるだけ圧縮するために、天候を見ながら施工範囲を小分けして効率良く進めるのもポイントです。 実際にゆうき総業でも、ホテルや旅館では、騒音が出る工事は10時~15時までに制限しています。 さらに、旅館・ホテル側の工事責任者との連携も重要です。 ゆうき総業では、連泊客の部屋周辺は工事を避けるなど、毎日図面を照らし合わせながら施工箇所の説明と工程を必ず報告しています。 景観を維持する無足場工法 先ほど紹介した無足場工法のメリットは、コストカットや工期の短縮だけではありません。 足場がないわけですから、旅館・ホテルにとって欠かせない、窓からの景観と美観を損なわない工事が実現できます。 さらには、足場の設置が困難な立地でも、無足場工法なら実現できるという特長もあります。 具体的に検討すべき工事ポイント ここからは、雪害対策として検討すべき具体的な工事内容について、さらに詳しく見ていきましょう。  屋根の工事 豪雪地帯では、屋根材の破損や落雪によるトラブルが起こりやすくなります。 特に、積雪後に雨が降ったり、気温が大きく変化したりすると、屋根材のすき間から雨水が浸入する「すが漏り」が発生しやすいため注意が必要です。 検討すべき工事内容: 雪止め設置・交換: 落雪を防ぎ、屋根への負担を軽減します。 屋根材の補修・交換: 破損した屋根材を交換したり、防水性能を高めるための塗装を行ったりします。 防水シートの補修・交換: 屋根材の下にある防水シートを補修・交換し、雨漏りを防ぎます。 屋根塗装: 屋根材の防水性能、耐久性を高めます チェックポイント: 屋根材のひび割れ、ずれ、破損: 目視で確認し、異常があれば専門業者に詳細な点検を依頼しましょう。 雪止め金具のゆるみ、破損: 雪止め金具がしっかりと固定されているか確認し、必要であれば交換や補強を行います。 雨樋の変形、詰まり: 雨樋が雪の重みで変形していないか、枯れ葉などで詰まっていないかを確認し、必要であれば修理や清掃を行います。 屋根塗装の状態: 塗装が剥がれていたり、色あせていたりすると、防水性能が低下している可能性があります。 防水シートの状態: (専門業者による点検が必要) 屋根材の下にある防水シートに劣化や破損がないかを確認します。 屋根上部の塗装や防水シートが劣化していると、雪解け水が建物内部に侵入しやすくなります。 改修時には、このような状態をしっかりと確認し、防水層を確実に補修することが重要です。 外壁の工事 外壁に細かな亀裂や塗装の剥がれがあるまま冬を迎えると、凍結と融解を繰り返すうちにダメージが広がってしまいます。 亀裂から内部に水がしみ込んで凍結し、外壁材を内側から壊してしまう「凍害」が起きることもあります。 検討すべき工事内容: ひび割れ補修: ひび割れから水が浸入するのを防ぎます。 シーリング打ち替え: 窓やドア周り、外壁材の継ぎ目などのシーリング(目地材)を交換し、防水性を高めます。 外壁塗装: 外壁を保護し、防水性能を高めます。 チェックポイント: 外壁のひび割れ: 特に、窓やドアの周り、外壁材の継ぎ目などにひび割れがないか確認します。 塗装の剥がれ、色あせ: 塗装が劣化すると、外壁材の防水性能が低下します。 シーリングの状態: 目地やサッシまわりのシーリングにひび割れや剥がれがないか確認します。 チョーキング現象: 外壁を触ったときに白い粉が付く場合は、塗膜が劣化しているサインです。 外壁の目地やサッシまわりのシーリングが劣化していると、雨や雪解け水が侵入しやすくなります。 同時改修で屋根だけでなく外壁やシーリングの防水性能も高めておくことで、雨漏りや湿気によるトラブルを根本的に防ぐことができます。 防水工事 屋上やバルコニーも、雪害を受けやすい箇所です。 積雪が長時間にわたって残ると、防水層に負担がかかり、亀裂や剥離を引き起こす可能性があります。 さらに、排水口が詰まると、溶けた雪が水たまりのようになり、雨漏りにつながるケースも少なくありません。 検討すべき工事内容: 屋上防水: 屋上の防水層を補修・交換し、雨漏りを防ぎます。 バルコニー・ベランダ防水: バルコニーやベランダの防水層を補修・交換し、階下への漏水を防ぎます。 ドレン(排水口)の清掃・交換: 排水がスムーズに行われるように、ドレンの清掃や交換を行います チェックポイント: 防水層のひび割れ、膨れ、剥がれ: 目視で確認し、異常があれば専門業者に詳細な点検を依頼しましょう。 排水口の詰まり: 落ち葉やゴミなどが詰まっていないか確認し、定期的に清掃を行いましょう。 脱気筒の状態: 脱気筒がしっかり防水層と固定されているか確認しましょう。 防水工事にはさまざまな工法がありますが、同時改修で屋根・外壁・屋上を一体的に仕上げることで、建物全体の耐水性を均一に高め、次回のメンテナンス時期も揃えられるというメリットがあります。 ゆうき総業:東北の気候を知り尽くした専門業者として 仙台に拠点を置く私たちゆうき総業では、雪国である東北地方で多くのホテルや旅館の修繕工事を手掛けてきました。 ゆうき総業が選ばれる3つの理由 多能工の職人チーム: 屋根も外壁も防水も、内装工事まで、まとめて自社施工。この体制により、コストカットだけでなく、短期集中で施工を完了し、宿泊客に影響をほとんど感じさせません 緊急時も安心: 必要な材料は自社で在庫管理。トラブル発生時も、すぐに駆けつけます 無足場工法: 足場を組まないから、景観を損なわず、営業しながら工事が可能 「雪害の修繕や予防工事をしたいが、どの業者に頼めば良いか分からない」 そんな旅館のオーナー様は、ぜひ一度、ゆうき総業にご相談ください。 まとめ:雪害リスクに備え、旅館の価値を高める改修を 雪国の旅館・ホテルにとって、屋根、外壁、防水の同時改修は、避けて通れない雪害対策となるだけでなく、長い目で見れば修繕費用の削減にもつながり、お客様に「また来たい」と思っていただける宿づくりへの投資にもなります。 特に、一度の工事で足場代を大きく減らせる点は、大規模な改修をお考えのオーナー様にとって、見逃せないポイントではないでしょうか。 私たちゆうき総業は、内装から外装まで全てお任せいただける職人チームと、自慢の景観を守る無足場工法が強みです。 「雪害を防ぎたい」「雪害のひがいにあってしまった」という方は、まずは無料の現地調査をご相談ください。 豊富な経験をもとに、雪害対策のプロが、お客様の旅館にぴったりのプランをご提案し、大切な資産を守るお手伝いをいたします。

【ホテル向け】外壁タイルの剥落は他人事ではない!休館せず費用を抑える対策とは?

「うちのホテルはまだ大丈夫…」そう思って、外壁タイルの点検を後回しにしていませんか? 実は、外壁タイルの「浮き」は、放置すると剥落し、人身事故や損害賠償といった深刻な問題に発展する可能性があります。 この記事では、ホテルで外壁タイルが浮いたり剥がれたりする原因から、営業を止めずに行う補修の具体的手法までを分かりやすくまとめました。 大掛かりな工事が必要になってしまう前に、ぜひ参考にしてみてください。 ホテルのタイル剥落事故は他人事ではない! ホテルの外壁タイル剥がれは決して他人事ではありません。 実際に、全国各地で外壁が剥がれ落ち、歩行者が死傷する痛ましい事故も発生しています。 外壁の落下事故の事例 外壁の落下事故と聞くと、古くて管理の行き届いていない建物で起こる特殊なケースと思われるかもしれませんが、決してそうではありません。 築年数が浅い建物や、人通りの多い場所で発生している事例も多く、いつどこで起こるか予測が難しいという点も、他人事ではないと感じるべき理由の一つです。 発生年 発生場所 発生日 概要 主な原因 2016年 山形県内の飲食店 2016年5月5日 2階部分の外壁モルタル落下、通行人が重傷 外壁モルタルの経年劣化による収縮、クラックからの水の侵入、強風、定期検査・日常点検の未実施 2016年 大阪府内の地上9階建てビル 2016年7月7日 6階部分から2丁掛けタイルとモルタルが剥がれ落ち、通行人が頭部を裂傷 経年劣化による2丁掛けタイルの剥落、直射日光、風雨、温度変化などの環境要因 2017年 北海道内の2階建て店舗 2017年2月4日 外壁の一部が落下し、通行人2名が死傷 店舗周辺の水辺環境の影響で鉄板下地が腐食、釘抜け、定期検査・日常点検の未実施 2017年 茨城県内の体育館 2017年3月17日 屋根の破風の一部が落下し、通行人が重傷 屋根の劣化による雨水の侵入、錆の発生、メタルラスシートの固定不良、モルタル剥離、日常点検の未実施 2019年 マンション (具体的な場所不明) 2019年 11階から外壁タイルが剥落、走行中の車の運転者と同乗者が負傷 地震による外壁タイルの浮きやひび、雨水の侵入、強風 2019年 共同住宅 (具体的な場所不明) 2019年 外壁タイルが剥落、通行人1名が軽傷 モルタルなどの下地材が雨水にさらされて腐食、地上4mからタイル剥落 2019年 京都府舞鶴市役所 2019年9月30日 市役所の外壁が落下 (詳細不明) 2020年 群馬県館林市役所 2020年7月6日 市役所庁舎3階の外壁タイルが落下 (詳細不明) 2020年 群馬県前橋市のマンション 2020年7月19日 マンションの外壁が歩道に落下 (詳細不明) 築年数に関係なく、どんなホテルでもタイル剥がれのリスクはあります。 タイル剥落がもたらす4つのリスク タイル剥がれを放置することは、人命に関わる事故はもちろんのこと、ホテル経営にも大きな打撃を与えます。 人身事故のリスク 剥がれたタイルが落下し、宿泊客や通行人に重大な怪我を負わせる可能性があります。最悪の場合、死亡事故につながることもあります。 損害賠償のリスク 事故が発生した場合、ホテル側は被害者に対して高額な損害賠償を支払う責任を負います。 評判低下のリスク タイル剥がれはホテルの美観を損ね、「管理が行き届いていないホテル」という悪い評判につながります。お客様が離れていく可能性も高まります。 営業停止のリスク 最悪の場合、行政指導により営業停止処分を受ける可能性があります。ホテルの信頼失墜は避けられません。 タイル剥がれは、ホテル経営に深刻なダメージを与える可能性があることを、まずはご理解ください。 ホテルの外壁でタイル浮きが起こる原因とは? では、なぜホテルでもタイル剥落が起こりうるのでしょうか? ここでは、その原因となる「タイル浮き」について詳しく見ていきましょう。 宿泊施設特有の要因 外壁タイルは、長年にわたって雨風や寒暖差の影響を受けながら、徐々に下地との接着が弱まっていきます。 施工段階での下地処理の不備や、モルタルの圧着不足といった問題があれば、築年数が浅くても、早期にタイル浮きが発生する可能性も否定できません。 さらに、ホテルならではの環境要因が、劣化を加速させてしまうことも少なくありません。 大浴場や厨房の排気:温度や湿度が高く、外壁へ熱や水分が伝わりやすい 沿岸リゾート地での塩害:海風による塩分が下地を痛め、タイルの浮きを加速 山間・寒冷地での凍結融解:昼夜の温度差が大きく、素材の膨張・収縮を繰り返す メンテナンスの不足:ホテルは営業優先でメンテナンスが後回しになりやすい こうした要因が複合的に作用することで、ホテルでは一般的な建物に比べてタイル浮きが発生しやすい環境にあると言えるでしょう。 だからこそ、タイル浮きは早期発見・早期対策が非常に重要となるのです。 タイル剥落の初期サイン タイルが剥がれ落ちる前には、いくつかの前兆が現れます。 特に次のようなポイントを見落とさないようにしましょう。 目地部分のひび割れ・欠け コーキングが劣化し、浮きや剥がれの入り口になることがあります。 タイル表面の剥離や浮き感 軽く触れたり、叩いたりすると“空洞音”がする場合は要注意です。 雨水や汚れの染み跡が目立つ 防水機能が失われている可能性が高く、内部劣化の進行が疑えます。 少しでも気になる症状を見つけたら、ご自身で判断して放置せず、専門業者に相談することを強くおすすめします。 定期点検は建築基準法で「義務」として定められている 建築基準法第8条では、「建築物の所有者、管理者または占有者は、その建築物の敷地、構造及び建築設備を常時適法な状態に維持するように努めなければならない。」と定められています。 つまり、建物を常に安全な状態に保つことは、所有者や管理者の法的な義務なのです。 建築基準法のポイント 建築基準法第12条では、外壁タイルの状態を定期的に確認し、剥落の危険がある場合には速やかに修理や補修を行うことも含まれます。 さらに、ホテルなど、以下のいずれかの条件に当てはまる「特定建築物」には、建築基準法に基づく定期点検と報告の義務が課せられています。 ホテル、旅館、共同住宅、寄宿舎などの用途で、その用途に供する部分の床面積の合計が200平方メートルを超えるもの 3階以上の階を上記の用途(ホテル、旅館など)に供するもの 上記に該当する特定建築物は、3年ごとの外観点検、そして10年ごとのより詳細な調査(全面打診等)が義務付けられています。 3年点検:主に目視によりひび割れや浮きの有無をチェック 10年点検:打診や赤外線などの手法を用いて剥離リスクまで徹底的に確認 この結果は自治体へ報告され、不備があれば補修などの改善措置が求められます。 点検を怠ると罰金も!違反した場合のペナルティ もし点検を怠れば、行政指導や法律上の罰則を科される可能性があります。 また、タイル落下事故によって通行人や宿泊客がけがを負った場合、ホテル側は高額な損害賠償責任を負うことにもなります。 最大100万円の罰金:定期報告を怠るなどの違反行為には罰金が科される可能性があります。 民法717条による賠償責任:建物の設置管理の不備として責任を問われ、損害賠償義務が生じることも。 このような事態を避けるためにも、ホテルの管理者様は、計画的に点検を実施し、安全を最優先に考えた維持管理を行う義務があることを、改めて認識していただきたいと思います。 ホテル運営者が知っておきたいメリットと費用対効果 冒頭でも触れた通り、外壁タイルの浮きをそのままにしておくと、後から大きな出費になりかねません。 逆に早めの対策を行えば、安全面だけでなく、経営にもプラスの効果が生まれます。 顧客満足度・ホテルブランドの向上にもつながる ホテルにとって、「外観の美しさ」と「安心・安全」は何よりも重要です。 外壁に痛みがあると「このホテルは管理が行き届いていないのでは?」という不安をお客様に与えてしまいます。 一方、常にメンテナンスされている建物は、美観も保たれて宿泊者の満足度やリピート率向上にもつながります。 早期対策が一番のコスト削減 タイルが剥落する前の「浮き」の段階で早期に補修を行えば、大掛かりな工事を避けられる可能性が高まります。 具体的には、浮いている範囲が小さければ、足場を組まずに、樹脂注入やピンポイントの張り替えのみで対応できるかもしれません。 「まだ大丈夫だろう」と問題を先延ばしにするのではなく、小さな異変を見逃さずに、早めに対策を行うことが、ホテル経営を守ることにつながるのです。 ホテル営業を止めないための具体的な対策 ホテルの場合、工事による騒音や振動、外観の変化は、お客様の満足度に大きく影響します。 「できる限り休館せず、通常営業を続けながら工事をしたい」というご要望にお応えできる、いくつかの施工方法をご紹介します。 まずは外壁を調査:「打診調査」と「赤外線調査」 外壁タイルの浮き・剥落リスクを調べる代表的な方法には「打診調査」と「赤外線調査」があります。 項目 打診調査 赤外線調査 調査方法 ハンマーや棒で外壁を叩き、音の変化で劣化状態を判断 赤外線カメラ(ドローン含む)で温度差を検知し、浮き部分を特定 騒音・営業への影響 叩く音が発生しやすく、高所では足場作業も必要なため、営業と時間調整が必要 非接触のため騒音が少なく、広範囲を短期間で調べやすい 費用目安 1㎡あたり約240~450円(足場費用別途) 1㎡あたり約120~350円(規模や機材により変動) 打診調査とは 打診調査とは 人の耳で音を聞き分ける方法で、熟練した技術者であれば、わずかな剥がれも見逃しにくいというメリットがあります。 一方、どうしても打音や振動が発生してしまうため、ホテルが稼働している時間帯は、施工エリアを制限したり、深夜や早朝に作業時間を調整したりする必要があります。 赤外線調査とは 赤外線調査は、赤外線カメラを用いて外壁の温度差を測定し、浮きや剥がれを推定する方法です。 騒音が発生しにくく、作業もスピーディーに進められる点がメリットですが、天候や日射の条件によっては、測定結果に影響が出る場合もあるため、調査を行う時期や時間帯を選ぶ必要があります。   どちらの調査方法にも一長一短があるため、可能であれば両方の調査を併用し、互いの弱点を補い合うのが理想的です。 調査の精度やコスト、作業時間を比較し、状況に応じた最適な方法を選びましょう。 外観や景観を維持!「無足場工法」という選択肢 ホテルの外壁改修では、足場を組まない「無足場工法」が注目を集めています。 この工法には、以下のメリットがあります。 足場費を節約:足場代の削減で全体コストを2割以上抑えられる可能性も 工期短縮:足場設置・撤去の手間を省くことで、工期を短縮しやすい 景観を維持:外観を覆うシートや大掛かりな仮設物が不要で、景観を損ねない 「無足場工法」については、下記記事で詳しく紹介していますので、こちらもぜひご覧ください。 夜間施工や分割施工も検討を! 調査・補修いずれの工程でも、ホテルの営業への影響を抑えるためには、夜間施工や分割施工という選択肢もあります。 夜間施工 宿泊客が少ない深夜から早朝にかけて調査・施工を行い、騒音や振動によるクレームを最小限に抑える方法です。 ただし、施工スタッフのシフト調整や照明設備の追加などが必要となる場合があります。 分割施工 一度に全館を工事するのではなく、フロアやエリアごとに区切って実施する方法です。 ある程度は稼働しながら工事ができる一方、工程が増えるため時間と費用が割高になる可能性があります。 ホテルの構造や周辺環境によって最適な方法は異なるため、まずは信頼できる専門業者に相談し、自社の状況に合わせて計画しましょう。 営業を続けながらでも、十分に安全対策ができるケースは多くあります。 ゆうき総業が「休館ゼロ」を実現する理由 ゆうき総業株式会社では、ホテルなど大規模施設の外壁タイル補修を「休館ゼロ」で進めるノウハウを蓄積しています。 足場を組む必要がない無足場工法を活用することで、工事期間中も通常営業を続けながら、安全かつ効率的に外壁のリニューアルを行うことが可能です。 1. 無足場工法でコスト削減&景観維持 ゆうき総業は、東北エリアでは数少ない「無足場工法」を積極的に採用する大規模改修業者です。 従来の足場を必要としないため、足場設置費用がかからず、大掛かりな工事でも比較的低コストで済む点が大きな魅力です。 また、建物の外観を覆う足場がないため、工事期間中もホテルの景観を損ねることがありません。 2. ホテル稼働率を下げない柔軟な工事計画 宿泊客の多い時間帯を避けて夜間や早朝に作業する、フロアごとに施工エリアを区切りながら進めるなど、施設側と緊密に打ち合わせを重ね、稼働率をできるだけ維持できるよう調整します。 お客様の快適性を損なわずに外壁タイルの改修を行うことで、ホテル運営者様からも高評価をいただいています。 3. 多能工によるワンストップ対応 ゆうき総業には塗装、防水、左官など複数分野の国家資格を持つ職人が在籍しています。 外壁タイル補修だけでなく、防水処理やシーリング打ち替えなどを一括で行えるため、複数業者を手配する手間やスケジュール調整の負担がかかりません。 作業全体をスムーズに進められる点も「休館ゼロ」を可能にする大きな理由です。 4. 安心のアフターフォロー 使用したタイルや塗料、防水材などを可能な限り在庫として管理し、万が一のトラブル発生時にも迅速に対応できる体制を整えています。 また、ホテル特有の事情を熟知した「お抱え業者」として、定期的なメンテナンスから、数枚のタイル補修のような小規模な改修まで、幅広く対応可能です。 「休館せずに改修やリニューアルを行いたい」「工期と費用を抑えたい」などのご要望に真摯に向き合う姿勢が、ゆうき総業の強みです。 お客様の大切な資産を守りながら、営業への影響を最小限にする施工を今後も追求し続けていきます。 >>>ホテル・旅館のオーナー向けページ ホテルのタイル浮き、放置せずに今すぐ対策を! 外壁タイルの浮きや剥落は、ほんの数枚のタイルの不具合から始まることもあります。 それが重大事故につながり、大切なホテルのブランドイメージや経営を一気に揺るがすリスクになるかもしれません。 だからこそ、早めの調査と適切な工法での補修が不可欠なのです。 ゆうき総業は、無足場工法をはじめとした専門技術で、ホテルの営業を止めずに外壁補修を行うノウハウを持っています。 外壁点検から大規模修繕、防水工事まで幅広く対応し、長期的なサポート体制も整えています。 「休館せずにタイル剥落対策をしたい」「まずは費用感を知りたい」という方は、お気軽にお問い合わせください。 お客様の安全と、ホテルの評価を守るために、最適なプランをご提案させていただきます。

【徹底比較】塗床はエポキシかウレタンか?違いと選び方を塗装のプロが解説

「工場の床、そろそろ塗り替えの時期なんだけど、エポキシ塗床とウレタン塗床、どっちがいいのだろう…?」とお悩みの方、多いのではないでしょうか。 工場や倉庫の現場での塗床材選びは、施設の使い勝手や安全性、さらには将来のメンテナンス費用にも関わってくる、とても大事なポイントです。 そこでこの記事では、特性から価格といったエポキシとウレタンの違いから、施設環境に合わせた選び方まで、徹底的に比較しながら解説していきます。 この記事は、5ほど分で読み終えることができます。 読んだ後には、施設に最適な塗床材を選ぶための判断基準がしっかりと身につきます! エポキシ塗床とウレタン塗床の特性と活用シーン 塗床材を適切に選ぶためには、まずエポキシ塗床とウレタン塗床の基本的な特徴を知ることが大切です。それぞれの材質がどのような特性を持っていて、どのような環境に適しているのか、一緒に見ていきましょう。 エポキシ塗床とは? エポキシ塗床は、硬くて薬品に強い、まさに「縁の下の力持ち」のような塗床材です。工場や倉庫など、過酷な環境でもしっかりと床を守ってくれます。 エポキシ樹脂が化学反応によって硬くなることで、とても高い強度を発揮します。 そのため、物流倉庫や製造現場で、重たい機械やフォークリフトが頻繁に動き回るような環境でも、その耐久性をしっかりと保つことができるのです。化学薬品に対する強さも持っているので、薬品を扱う施設や実験室でも活躍してくれます。 ただし、エポキシ塗床は温度変化に弱いという一面もあります。急激な温度差がある場所では、剥がれたりひび割れたりするリスクがあるため、使用する際には注意が必要です。仕上がりは光沢があり、高級感を演出できる点も、知っておきたいポイントですね。 ウレタン塗床とは? ウレタン塗床は、弾力性があって温度変化にも強い、まるで「優しさと強さを兼ね備えた」ような塗床材です。この材質は、伸び縮みするため、振動や温度変化が起こりやすい場所でも剥がれにくいのです。 食品工場や冷凍・冷蔵施設のように、温度が不安定な環境にもぴったりです。また、水をはじく力にも優れているので、水を多く使う現場でも大活躍してくれます。 最近では、施工時の臭いが少なく、環境への負荷も小さい、水性硬質ウレタン樹脂系の塗床も注目されています。ただ、ウレタン塗床はエポキシ塗床ほどの耐薬品性はないため、薬品を頻繁に使う場所には向いていません。 エポキシ・ウレタンの違いを8項目で徹底比較! エポキシ塗床とウレタン塗床の違いを、性能や価格、施工方法などの視点から比べてみました。それぞれの特徴をしっかり理解することで、自社に最適な塗床材を選ぶための参考になります。 比較項目 エポキシ塗床 ウレタン塗床 耐久性 高い やや劣るが十分な性能 柔軟性 硬質で柔軟性には欠ける 温度変化や振動に対応できる 耐薬品性 非常に高い 劣る 価格 初期費用は高いが耐用年数が長い 比較的安価だが耐用年数が短い 施工方法 厚膜・薄膜選択可能 薄膜施工が一般的 施工期間 完全硬化までに数日かかる 乾燥時間が短く施工翌日に使用可能 メンテナンス性 清掃はしやすいが修繕がしずらい 汚れがたまりやすいが修繕しやすい 仕上がり 光沢があり、色も豊富だが紫外線で黄変しやすい 柔らかい歩行感で滑り止め効果がある 施設に合わせた塗床材の選び方 塗床材を選ぶときには、施設の特性や、どんな性能が求められているかを総合的に考えることが大切です。エポキシ塗床とウレタン塗床のどちらが最適か、以下の点を考慮しながら、一緒に考えてみましょう。 使用環境:温度の変化はどうか、薬品は使うか、重たいものが載ったり、振動が多かったりするか。 仕上がり:施設の用途に合った見た目かどうか。 コスト:初期費用だけでなく、運用コストも考慮。 メンテナンス:清掃のしやすさと、修繕のしやすさ、どちらを重視? ここからは、実際のケースを交えながら、エポキシとウレタンの選び方を解説します。 ステップ①:施設環境に必要な性能をチェック まずは施設環境(温度の変化や薬品の使用の有無、床にかかる重さなど)を見極め、床材に必要な性能を把握しましょう。 極端な温度変化・大きな衝撃があるか? 温度が大きく変わる場所(冷凍倉庫や冷蔵庫、屋外施設など)では、柔軟性があり、温度変化に強いウレタン塗床が適しています。ウレタン塗床は弾力があるので、振動や温度の急激な変化にも対応しやすく、ひび割れや剥がれのリスクを減らせます。 重荷重や化学薬品を扱う環境か? 物流倉庫や製造工場、化学工場では、エポキシ塗床が最適です。エポキシ塗床は高い耐久性と耐薬品性を誇ります。重たい機械やフォークリフトが頻繁に通ったり、化学薬品を扱ったりする環境でも、しっかりと耐えてくれるでしょう。 使用環境のケーススタディ ケース1:食品工場 食品工場では、衛生基準をクリアし、さらに温度変化にも耐えられる塗床材が求められます。冷凍庫や冷蔵庫のような低温の場所では、弾力性があって剥がれにくいウレタン塗床が適しています。また、水をはじく力が強い点も、選ばれるポイントでしょう。 ケース2:化学工場 薬品を頻繁に扱う化学工場では、薬品に対する強さが求められます。そのような場合、エポキシ塗床が最適です。溶剤や強い酸、強いアルカリにも耐えられる特性があり、長い期間、その耐久性を期待できます。 ステップ②:施設用途に合わせた仕上がりを選択 性能だけでなく、施設の用途に合った見た目にもこだわりたいですよね。エポキシ塗床とウレタン塗床では、仕上がりの雰囲気が大きく異なります。 特に、商業施設や展示施設、オフィスなど、人の目に触れやすい環境では、光沢感のある仕上がりのエポキシ塗床が選ばれることが多いです。 美しい光沢感と高級感が求められる場合 エポキシ塗床は、光沢感があり、仕上がりが美しく、施設の外観に高級感を与えてくれます。そのため、お店やショールーム、オフィスなどの内装に適しています。光沢感や色の選択肢も豊富で、見た目の美しさが大切にされる施設にぴったりです。 滑り止め効果や柔らかな歩行感が重要な場合 ウレタン塗床は、滑りにくく、歩いた感じが柔らかいため、学校や病院、体育館など、歩行や安全性が重視される場所に適しています。また、ウレタン塗床は、色や仕上がりが控えめで目立ちにくいため、商業的な施設よりも、実用性が求められる施設でよく選ばれています。 仕上がりのケーススタディ ケース3:展示施設やショールーム 光沢があって高級感のある仕上がりが求められる場所では、エポキシ塗床が最適です。滑らかで、光を反射する表面は、施設の洗練されたイメージを引き立ててくれるでしょう。 ケース4:学校や病院の廊下 歩き心地が柔らかくて滑りにくい表面が求められる施設では、ウレタン塗床が選ばれます。耐摩耗性も高いため、人がたくさん通る場所に適しています。 ステップ③:予算に応じた初期費用と耐用年数のバランスチェック 最後はコストですが、施工時にかかる最初の費用だけでなく、使い始めてからの費用も考える必要があります。 初期費用とランニングコストのバランス エポキシ塗床は初期費用が高いものの、耐用年数が長く、メンテナンスが少ないため長期的なランニングコストを抑えることができます。特に重機が行き交う物流倉庫や製造工場では、初期費用を抑えることができるウレタン塗床よりも、エポキシ塗床の方が、長い目で見るとお得な選択になる場合があります。 短期間でコストを抑えたい場合 予算が限られている場合や、短期間で補修が必要になるかもしれない場所では、ウレタン塗床が適しています。ウレタン塗床は初期費用が比較的安く、施工も短期間で完了するため、工場の稼働を止めることなく、塗床材を交換できます。 コスト面でのケーススタディ ケース5:物流倉庫 フォークリフトや重機が頻繁に行き交う物流倉庫では、高い耐久性が求められます。エポキシ塗床は初期費用が高いものの、長期的にメンテナンスコストを抑えられるため、重荷重がかかる現場での選択肢として優れています。 ケース6:駐車場 駐車場では、温度変化や振動に耐えるしなやかさが必要です。ウレタン塗床は、弾力性があり、小さなひび割れが発生してもその柔軟性で吸収してくれます。また、防水性が高く、雨漏りを防ぐという点でも適しています。 ステップ④:毎日の清掃 or 修繕メンテナンスどちらを重視する? エポキシ塗床は、汚れがつきにくく、見た目も美しいため、清潔感を重視する施設に適しています。ただし、補修が必要になると、全面的に塗り直しが必要で、その間は施設が使えなくなるため、損失が大きくなるかもしれません。 一方、ウレタン塗床は部分的な補修がしやすく、施設の稼働を中断せずに対応できます。しかし、エポキシよりも汚れがたまりやすいため、こまめに掃除する必要があります。 エポキシ塗床とウレタン塗床に関するよくある質問FAQ ここでは、エポキシ塗床とウレタン塗床に関するよくある疑問をまとめました。 Q1. エポキシ塗床とウレタン塗床の紫外線耐性に違いはありますか? A.エポキシ塗床は、紫外線にさらされると黄色く変色しやすいという弱点があります。屋外や日光が直接当たる場所では、エポキシ塗床の見た目が劣化する可能性があるため、適切なUVコーティングなどの対策が必要です。 ウレタン塗床は紫外線に比較的強いため、屋外での使用に向いていますが、長い間日光にさらされると色あせが進むこともあります。 Q2. 塗床材の耐熱性について、エポキシとウレタンの違いは? A.エポキシ塗床は高温に弱く、温度が上がりすぎると劣化や剥がれの原因となります。そのため、高温の場所には向いていません。 一方、ウレタン塗床はしなやかさがあり、温度の変化に対応しやすいため、冷凍庫や冷蔵施設のように温度が大きく変わる場所に適しています。 Q3. ウレタン塗床は耐久性が劣るとありますが、どの程度の差がありますか? A.ウレタン塗床はエポキシ塗床に比べると、耐久性は少し劣りますが、十分な性能を持っています。特に温度の変化や振動に強いため、食品工場や冷蔵・冷凍庫などには最適です。 重たいものが載ったり、化学薬品をたくさん使う場所では、エポキシ塗床の方が耐久性に優れています。 Q4. 塗床の耐摩耗性を選ぶ際に、エポキシとウレタンのどちらが有利ですか? A.エポキシ塗床は非常に耐摩耗性が高く、重機や車が頻繁に通る場所で優れた性能を発揮します。しかし、摩耗がひどい場所では補修が難しく、塗り直しが必要になります。 ウレタン塗床も耐摩耗性はありますが、エポキシほど高くはないため、特に摩擦が強い場所では注意が必要です。摩耗が問題となる施設では、エポキシ塗床が有利でしょう。 Q5. 修繕が必要になった場合、どちらが簡単に修繕できますか? A.ウレタン塗床は、傷んだ部分だけを直せるため、補修がしやすいです。エポキシ塗床は硬いため、補修には全体的な塗り直しが必要なことが多く、その間は施設を一時的に使えなくなる可能性があります。 施設の利用状況によって、どちらが適しているか検討しましょう。 Q6. 塗床材選びで「メンテナンス性」を重視する場合、どちらが適していますか? A.エポキシ塗床は、汚れがつきにくく掃除がしやすいため、衛生管理が大切な施設に適しています。ただし、補修が必要な場合には、全面的に塗り直す必要があり、長い期間使っていると、メンテナンスが大変になることがあります。 ウレタン塗床は汚れがたまりやすいですが、部分的な補修がしやすいため、施設の稼働を中断せずに対応できます。 Q7. ウレタン塗床は環境への影響が少ないと聞きましたが、具体的にどのような点が優れていますか? A.ウレタン塗床の水性タイプは、施工時の臭いが少なく、VOC(揮発性有機化合物)の排出も少ないため、環境への負荷が小さいです。 また、施工後も環境への負荷が少ない状態を保つため、特に環境への配慮が求められる施設に適しています。 Q8. 施工後の乾燥時間が短いのはウレタン塗床の大きな利点ですが、デメリットはありますか? A.ウレタン塗床の乾燥時間が短いという利点は、施工の翌日から使えるという点で大きなメリットです。ただし、薬品に対する強さではエポキシ塗床に劣るため、薬品をたくさん使う場所では注意が必要です。 また、ウレタン塗床はエポキシに比べると耐久性が少し低いため、施設の使用状況によって、どちらを選ぶか検討することが大切です。 Q9. エポキシ塗床とウレタン塗床のどちらが耐薬品性に優れているのか? A.エポキシ塗床は非常に高い耐薬品性を持ち、化学工場や実験室などでよく使われます。ウレタン塗床は耐薬品性が少し劣りますが、食品工場や、あまり強くない薬品を使う施設では十分に機能します。 薬品への強さが特に重要な場所では、エポキシ塗床が適しています。 Q10. 結局のところメンテナンス費用はどちらが安いですか? A.メンテナンス費用については、長い目で見るとエポキシ塗床が有利です。部分的な補修には向いていませんが、耐久性に優れているため、補修の頻度が少なく、長期的には費用を抑えられます。 一方、ウレタン塗床はしなやかさがあるため、部分的な補修がしやすく、短期間で直せるという利点がありますが、エポキシ塗床よりも摩耗が早く、補修の頻度が高くなる可能性があります。 まとめ:エポキシとウレタンの違いを理解し、迷ったら専門家に相談しよう! 工場や倉庫の塗床選びでは、「エポキシ塗床」と「ウレタン塗床」の違いを理解し、施設に合わせた選択が重要です。最後にもう一度整理してみましょう。 エポキシ塗床 高い耐久性と耐薬品性で、化学工場や物流倉庫に最適 初期費用は高いが長期的なコストを抑えられる 光沢のある仕上がりで高級感を演出 ウレタン塗床 柔軟性があり、温度変化や振動に強い 冷凍・冷蔵施設や食品工場に適している 部分修繕が容易で施工時間も短い 当社、ゆうき総業株式会社は、仙台を中心に東北6県(青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島)および首都圏(千葉、神奈川、埼玉、東京)で、無足場工法を活用した大規模改修・修繕工事を手掛けています。 無足場工法により、足場設置が難しい現場でもコスト削減と短納期を実現し、高品質な施工を提供しています。 塗床材の選定から施工まで、専門家が無料で現地調査・お見積りを行い、圧倒的な提案力で最適なソリューションを提供いたします。 詳しくは、当社のウェブサイトをご覧いただき、ぜひお気軽にお問い合わせください。

工場修繕で取り入れるべき遮熱対策!その効果とよく選ばれる方法とは?

夏場の猛暑が続く中、工場内の温度上昇は大きな課題です。特に大型の工場では、屋根や壁が熱をため込み、内部の温度が45℃から50℃に達することもあります。このような環境は従業員にとっては非常に過酷で、熱中症のリスクが高まるだけでなく、冷房設備への負担も増え、光熱費の上昇を招きます。 こうした問題を解決するのが遮熱対策です。特に、大規模修繕のタイミングで遮熱塗装を取り入れることで、省エネ効果や作業環境の改善といったメリットを得られます。 この記事では、工場の遮熱対策の必要性から具体的な方法、費用の目安、成功事例まで詳しく解説します。この記事を読めば、「なぜ遮熱対策が工場の修繕に欠かせないのか」を理解していただけるでしょう。 もはや工場の遮熱対策は必須と言える理由とは? 工場が夏場に高温になるのは、金属製の屋根や壁が日光を直接吸収しやすいからです。この熱が建物内にたまり、外気温が35℃でも内部は40℃以上になることがあります。 また、生産機械からも熱が出るため、さらに室内の温度が上がります。このような高温環境では、次のような問題が発生します。 熱中症のリスクが高まる 高温環境では熱中症のリスクが大幅に高まります。作業中に集中力が低下したり、体調を崩すこともあります。これにより、安全性が低下し、作業効率も悪化します。 冷房コストが増加する 工場内を快適に保つために冷房設備をフル稼働させると、電力消費が急増します。特に広い工場では、これが毎月の光熱費に大きく影響し、経営コストの負担となります。 設備や製品にとっても悪影響 高温が続くと、機械設備の稼働に支障をきたしたり、故障のリスクが高まります。また、温度管理が必要な製品では、品質の問題が起きることもあります。 こうした理由から、遮熱対策は現代の工場運営に欠かせない対策といえます。 次に、具体的な遮熱対策について見ていきましょう。 遮熱対策の種類:工場でよく使われる方法とは? 工場の遮熱対策にはいくつかの方法があり、それぞれに特徴があります。以下の表で、代表的な遮熱対策「遮熱塗装」「屋根材の交換」「遮熱シート」の3つを比較してみましょう。 代表的な3つの遮熱対策とその違いを比較 方法 主な特徴 メリット デメリット 適している状況 遮熱シート 屋根表面や建物外側に取り付け、日光を反射する 屋根表面温度を大幅に低下 即効性が高い 耐久性が低く定期的なメンテナンスが必要 外観を損なう可能性 既存の建物に簡易的に遮熱対策を施したい場合 屋根材の交換 遮熱性の高い屋根材に交換 断熱と遮熱を同時に実現 建物全体の耐久性を向上 大規模工事が必要 高コストがかかる 老朽化した屋根のリニューアル 断熱と遮熱を同時に達成したい場合 遮熱塗装 屋根や壁の表面に塗布して日光を反射する 施工が簡単で短期間で完了 初期コストが低い 金属屋根との相性が良い 遮熱シートや屋根材交換より効果が限定的 数年で再塗装が必要 施工環境によって効果が変動 金属屋根が多い建物 工期や予算を抑えたい場合   遮熱シートは設置が簡単で、すぐに効果が出るため、既存の建物に手軽に遮熱対策をしたい場合に向いています。ただし、耐久性が低く、定期的なメンテナンスが必要だったり、外観に影響が出る可能性もあります。 屋根材の交換は、遮熱効果と断熱効果の両方を得られるため、老朽化した屋根を改修する際に最適です。しかし、大規模な工事が必要で、初期費用や工期の確保が必要です。 遮熱塗装は施工が簡単で短期間で終わり、コストパフォーマンスにも優れています。特に金属屋根を持つ工場に適しており、予算や工期を抑えたい場合には最適です。ただし、断熱効果は期待できないため、必要に応じて他の対策を併用するのが良いでしょう。 「遮熱塗装」がよく選ばれる理由 その中でも遮熱塗装は、多くの工場で採用される人気の方法です。理由は以下の通りです。 特に「金属屋根」は遮熱塗装が施工しやすい 金属屋根は表面が平滑で遮熱塗料を均一に塗布しやすく、遮熱効果を効率的に発揮できます。また、施工が簡単で工期が短いため、稼働中の工場でも導入しやすい点が魅力です。 断熱材を併用しづらい環境では遮熱塗装が特に有効 金属屋根の構造上、内部に断熱材を設置するスペースが限られている場合があります。この場合、建物外側に直接施工する遮熱塗装が最適です。 コストパフォーマンスが良い 遮熱塗装は初期投資が低く、施工も短期間で完了するため、費用対効果が高い点が特長です。省エネ効果による冷房費削減が実感しやすく、早期に投資回収が見込めるため、限られた予算で効果を得たい工場に特に適しています。 省エネ効果が実証されており信頼性が高い 遮熱塗装は温度上昇の抑制効果が多くのデータで示されており、工場内の環境改善や冷房費削減に有効な手段として広く支持されています。 メンテナンスが計画的に行いやすい 再塗装のタイミングが予測可能で、長期運営計画に組み込みやすい点も、遮熱塗装が選ばれる理由の一つです。 こういった特長により、遮熱塗装は「大規模修繕の遮熱対策」として、多くの工場で採用されているのです。 遮熱と断熱の違いとは?工場での断熱材の役割 ちなみに、「遮熱」と「断熱」は似たような目的で語られることが多いですが、その仕組みや効果には明確な違いがあります。 遮熱とは、太陽光を反射して屋根や壁の表面温度を下げ、建物内への熱の侵入を防ぐ方法。特に夏場の冷房コスト削減や作業環境改善に効果的です。 一方で、断熱は、熱の伝導を抑えて、建物内外の温度差を管理する方法。遮熱に比べて保温効果が高く、冬場の暖房効率向上にも寄与します。 つまり、 遮熱は、熱を反射して室内に入る熱量を減少させること 断熱は、熱の移動を防ぎ、室内の温度を維持すること ということが目的になります。 工場での断熱材の活用としては、断熱材は遮熱対策とは異なり、年間を通じて快適な室内環境を保つための補完的な手法として活用されます。 遮熱と断熱を組み合わせることで、夏場・冬場の両方に対応した省エネ効果が得られます。 冷房や暖房の使用量を削減し、電力消費を抑えたい場合に特に有効です。 工場の遮熱塗装による効果 前述のとおり、遮熱塗装は工場内の温度を効果的に下げ、省エネや作業環境の改善に貢献する対策として広く活用されています。以下では、遮熱塗装によって得られる主な効果をご紹介します。 室内温度の低下 遮熱塗料を屋根や外壁に塗布することで、太陽光の反射率が高まり、建物内部への熱の侵入を抑制します。これにより、室内温度が外気温よりも2〜5℃低くなることが一般的です。 冷房コストの削減 室内温度の低下に伴い、空調設備の稼働時間や負荷が減少します。その結果、冷房にかかる電力消費が削減され、電気代の節約につながります。 建物の劣化防止 遮熱塗料は紫外線や雨風から建物を保護し、屋根や外壁の劣化を防ぐ効果もあります。これにより、建物の耐久性が向上し、メンテナンスコストの削減が期待できます。 遮熱塗装を選ぶ際のポイントとゆうき総業が選ばれる理由 実際に遮熱工事を検討する場合は、以下のポイントを参考に、最適な業者を選びましょう。 実績や信頼性を確認する:安定した経営基盤や実績豊富な業者は、長期的なサポートやトラブル対応力が期待できます。特に大型施設での施工経験が判断材料となります。 高品質な塗料や施工方法を採用しているか:遮熱効果は使用する塗料の性能や施工技術に大きく影響されます。 見積もりが明確で信頼できるか:工事費用や工程が透明で、信頼感のある業者を選びましょう。 ゆうき総業は、工場や倉庫に特化した遮熱塗装で高い評価を得ています。その理由は、工場特有の環境や課題に的確に応える技術力とサービス力にあります。以下に、ゆうき総業ならではの強みをご紹介します。 1. 高所作業や複雑な構造でも安心の「無足場工法」 工場の屋根や外壁は、複雑な構造や高所での作業が求められる場合が多く、通常の足場を組むことが難しいケースもあります。ゆうき総業では、ゴンドラや高所作業車を活用した無足場工法を採用。これにより、足場費用を削減しつつ、工場の稼働を妨げないスムーズな施工を実現します。 2. 高品質な遮熱塗料「ガイナ塗料」の採用 工場の遮熱塗装では、塗料の性能が特に重要です。ゆうき総業では、断熱・遮熱効果に優れた「ガイナ塗料」を使用しています。 3. 高度な専門性と豊富な経験による提案力 ゆうき総業は、多くの業界で工場や倉庫の改修・修繕を成功させてきた実績を持ち、大規模修繕の専門家として、その「提案力」に多数のご依頼をいただいております。 機械、金属、鉄鋼といった温度管理が重要な業界を中心に、施設ごとに異なる課題に対応。現地調査を通じて、施設特有の状況に応じた最適な改修・修繕プランをご提案します。 また、元請けとしての安全管理、工程管理、品質管理を徹底しており、施工中も安心してお任せいただけます。施設の運営を妨げることなく、高品質な仕上がりを提供します。 遮熱塗装で工場の環境を根本から改善しましょう 工場や倉庫の屋根に遮熱塗装を施すことは、温度管理の改善、省エネ効果、作業環境の向上など、多くのメリットをもたらします。長期的な視点を考えれば、取り組まないメリットはないと言えます。 特にゆうき総業の遮熱塗装は、無足場工法や高性能な「ガイナ塗料」の採用、そして豊富な施工実績と専門性に支えられ、工場特有の課題に的確に対応できる強みがあります。 ゆうき総業は、仙台を拠点に東北6県(青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県)および首都圏(千葉県、神奈川県、埼玉県、東京都)にて無料出張お見積りを実施しています。 遮熱塗装についてご相談の際は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

工場の屋根の劣化をそのままにしないで!コスト増を防ぐための修繕の目安を解説

工場や倉庫の屋根は、一般的な建物と比べてダメージを受けやすく、劣化が進みやすい特性があります。 台風や強風、積雪などの自然環境に加え、年数を経るごとに防水性や耐久性が低下し、放置すると雨漏りや建物内部の損傷といった深刻な問題に繋がる可能性もあります。 実際に、修繕のタイミングを逃したがゆえに、屋根全体の葺き替えが必要になり、費用が大きくなってしまった、というケースが弊社の事例にもあります。 この記事では、工場や倉庫の屋根修繕におけるポイント、必要性の判断基準や工法の違いなどを交えて詳しく解説します。 実は工場の屋根は特にダメージを受けやすい! 工場や倉庫の屋根は、他の建物と比べても劣化しやすい環境にさらされているのをご存知でしょうか? 例えば、マンションや商業施設では屋上部分がコンクリートで保護されていますが、工場や倉庫には屋上がないので屋根は直接外部環境にさらされることが多いのです。 そのため、台風や豪雨、積雪などによるダメージが大きく、さらに金属部分が錆びやすいという特徴があります。 また、多くの工場や倉庫では屋根の修繕が後回しにされる傾向があり、問題が明らかになる頃には劣化が進行してしまっているケースもよく見られます。 これにより修繕費用がかさむだけでなく、工場の稼働にも影響が出てしまうことがあります。 そのため、早期の対応が何よりも重要です。 そもそも「工場や倉庫の屋根」に必要な役割とは? 工場や倉庫の屋根は建物全体を守るだけでなく、実は様々な役割を持っているのです。 以下に、工場や倉庫の屋根が果たす具体的な役割を紹介します。 1. 防水性 工場では、大量の機械や製品が保管されており、雨漏りが起こると大きな被害を与えます。 特に食品や精密機械を扱う場合、わずかな水滴でも生産工程や品質に悪影響を及ぼすことがあります。 そのため、防水性能の高い屋根が求められます。 2. 防風性 工場は大きな建物であるため、台風や強風の影響を受けやすい構造をしています。 特に広い屋根は風圧に弱く、損傷や屋根材の飛散が起こると、生産を一時的に止めざるを得ないこともあります。 風に強い構造や屋根材を採用することで、こうした自然災害によるリスクを最小限に抑えることができます。 3. 光の取り入れ 工場の照明コストは、運営費の大きな部分を占めます。特に広いフロアを持つ工場では、十分な明るさを確保するために多くの電力が必要です。 自然光を取り入れる設計の屋根を採用することで、昼間の照明を減らし、省エネを実現できます。 環境負荷の低減にもつながるため、サプライチェーン全体で求められるSDGsへの取り組みなどでもメリットになるでしょう。 4. 温度調整 広い空間を持つ工場は、夏の暑さや冬の寒さが内部に直接影響します。 特に金属製の屋根は外気の影響を受けやすく、断熱性能がない屋根だと空調コストが高くなります。 断熱性の高い屋根材を使用することで、室温を一定に保ち、冷暖房の効率を上げることができます。 これは従業員の作業環境改善にもつながります。 5. 遮音性 工場は、機械の稼働音や作業音が大きくなることが一般的です。周辺住民への配慮や作業効率の向上のため、外部と内部の騒音を軽減する屋根材が必要です。 6. 耐久性 工場の屋根は、風雨や紫外線といった自然環境に長期間さらされます。 そのため、屋根材が劣化しやすく、頻繁な修繕が必要になることがあります。 耐久性の高い屋根材を選ぶことで、修繕の手間を減らし、結果的に長期的なコスト削減につながります。 7. 環境対応 近年、環境への配慮が求められる中で、工場の屋根にも新たな役割が期待されています。 例えば、ソーラーパネルを設置して自家発電することで、エネルギーコストを削減し、二酸化炭素の排出量を抑えることができます。 また、リサイクル可能な素材を使用することで、企業全体の環境負荷を減らすことにもつながります。   いかがでしょうか。実に様々な役割を果たしていることがお分かりいただけたと思います。 修繕や葺き替えを検討すべきタイミングの目安 そうはいっても、「じゃあどういったタイミングで検討すればいいのか?」修繕タイミングを見極めるのは難しいかもしれません。 以下のようなサインが見られた場合は屋根の防水性や耐久性が低下している可能性があり、要注意です。 早めの対応を検討しましょう。 錆び:屋根材の表面に赤や茶色の錆が広がっている。 ひび割れ:屋根材に細かな亀裂が入っている。 変色や退色:屋根の色が薄くなったり、不自然な変色がある。 雨漏り:屋根の隙間から水が入り、室内でシミが見える。 これらのサインが見られたら、早めに専門業者へ点検を依頼することが、コストを最小限に抑え、工場の安定した運営を維持するために欠かせません。 工場や倉庫の屋根の3つの改修方法 タイミングが分かったら、どんな修繕が必要かを判断します。 工場や倉庫の屋根を改修する方法は、大きく分けて「屋根塗装」「屋根カバー工法」「葺き替え」の3つがあります。順番に説明していきます。 屋根塗装 屋根塗装は、既存の屋根に塗料を塗り直して防水性や耐久性を回復させる方法です。 錆や退色を補修しながら外観も整えることができ、屋根材に大きな問題がなければ、低コストで短期間で施工できます。 ただし、劣化が進みすぎている場合は、塗装だけでは十分な効果が得られないため、事前に屋根の状態を正確に把握することが重要です。 屋根カバー工法 屋根カバー工法は、既存の屋根を撤去せず、その上から新しい屋根材を重ねる方法です。既存の屋根を活用できるため、廃材処理のコストや工事中の騒音を抑えることができます。 また、断熱性や防音性を高める材料を追加することで建物の性能を向上させることも可能です。 ただし、既存の屋根が重い場合や建物が老朽化している場合には適用が難しいため、専門家による診断が必要です。 葺き替え 葺き替えは、既存の屋根材をすべて撤去して新しい屋根材に取り替える、もっとも大がかりな改修方法です。 屋根材だけでなく内部構造も確認できるため、劣化が激しい場合や内部に損傷がある場合に適しています。 新しい屋根材を使用することで耐久性や防水性を大幅に向上させ、屋根全体の寿命を延ばすことができます。 ただし、工期が長く費用も高くなるため、長期的な計画が必要です。 それぞれの改修方法は、屋根の状態や目的によるので、まずは専門家に相談しましょう。 修繕時にあわせて検討したい改修とは? 工場や倉庫の屋根を修繕する際には、単なる修復だけではなく、先ほどお伝えした「役割」も考慮して、どうせならコスト削減や運用効率あげるための改修を同時に検討するのがおすすめです。 以下に、その例を紹介します。 ソーラーパネルの設置 屋根の修繕や葺き替えに合わせてソーラーパネルを設置することで、電力コストの削減が期待できます。 広い屋根面積を持つ工場では十分な発電量を確保しやすく、運用コストの削減に役立ちます。 また、環境に配慮した取り組みとして企業のイメージ向上にもつながります。 遮熱材・断熱材の追加 遮熱材・断熱材を追加することで、夏の暑さや冬の寒さによる空調負荷を減らせます。 これにより、空調費を抑えられるだけでなく、作業環境が快適になり、従業員の働きやすさも改善されます。   採光パネルの導入 屋根の一部に採光パネルを取り付けると、自然光を効果的に取り入れることができます。これにより、昼間の照明にかかる電力を削減できるほか、明るい作業環境が生まれ、作業効率が上がることが期待できます。 よりよい環境にするために、こうした改修を組み合わせるのも検討するといいでしょう。 定期的なメンテナンスこそリスクもコストも減らせる ここまでお伝えした通り、劣化を放置しすぎると修繕費用が高額になるだけでなく、工場の運営に支障をきたす可能性もあります。そのため、「定期的メンテナンス」が重要になってくるわけです。 屋根の劣化は、初期の段階であれば塗装や軽微な修繕で対応できることがほとんどですが、時間が経つほど錆や腐食が進み、広範囲の修繕や場合によっては葺き替えが必要になります。実際、弊社でも塗装の依頼を受けた現場調査で、錆がひどく、葺き替え以外の選択肢がないケースがありました。こうした事態を防ぐには、劣化が進む前に定期的な点検を行うことが不可欠です。 点検を行うことで、屋根の小さな問題を早期に発見し、コストを抑えながら屋根の寿命を延ばすことができます。点検費用は比較的安価で済むため、大規模な修繕に比べて経済的負担も軽減されます。 ぜひ定期的なメンテナンスを心がけてみてください。 信頼できる修繕・葺き替え業者を選ぶポイント 施工面積が広い工場や倉庫は、修繕費用も高額になりがちなため、信頼できる業者選びが重要になってきます。業者の選定では、以下の点を基本的な基準としてチェックしておきましょう。 実績と信頼性の確認:工場や倉庫の修繕経験が豊富かどうか。安定した経営基盤があるか。 丁寧な診断と提案:屋根の状態を正確に把握し、適切なプランを提示できるか。 アフターフォロー:施工後のメンテナンスやサポート体制が整っているか。 これらのポイントを押さえることで、施工の質や長期的なメンテナンス体制も確保できます。詳しくは以下で解説しています。 屋根の修繕・葺き替えの費用について ここまで見てきて、気になるのはどれほどの費用が必要になるのか?という点ですよね。 工場や倉庫の屋根修繕にかかる費用は、工法や建物の規模、屋根の状態によって異なります。 以下のポイントを押さえておくと、費用の検討がスムーズに進みます。 工法による違い:屋根塗装は低コストで済む場合が多い一方、葺き替えは費用が高くなりがちです。 規模と状態:屋根の広さや劣化の程度が、費用に大きく影響します。 見積もりの重要性:複数の業者から見積もりを取り、内容を比較することで適切な工法と費用を見極めることができます。 詳しい費用の目安や見積もりの注意点については、下記の記事をご覧ください。 まずは現場調査の相談を! 工場や倉庫の屋根は、他の建物と比べてダメージを受けやすく、劣化が進みやすいという特徴があります。 修繕を定期的に考えることで、コストを抑えることもできます。 また、工場の屋根に必要とされる役割を考慮して、コスト削減や運用効率あげるための改修を同時に検討するのがおすすめです。 この記事では、工場の屋根修繕におけるポイント、必要性の判断基準や工法の違いなどについて解説しましたが、最適な対応を選ぶには、まず専門業者に現場調査を依頼することが重要です。 ゆうき総業では、従業員の方々に迷惑をかけないよう、ゴールデンウィークや夏季休暇中に施工を計画するなど、工場や倉庫の稼働を最優先に考えた工事を行っています。 機械、金属、鉄鋼など多くの業界の工場・倉庫修繕実績をもとに、ご依頼の施設に適したご提案をいたします。 仙台を中心とした東北6県(青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県)および首都圏(千葉県、神奈川県、埼玉県、東京都)にて、無料の現場調査とお見積りを実施しております。 お悩みやご相談があれば、ぜひお気軽にゆうき総業までお問い合わせください。

工場・倉庫の雨漏り、原因は?応急処置から修繕費用・工期まで解説

工場や倉庫の修繕・改修でもっとも多い原因が何かご存じですか? 実は、「雨漏り」が原因でご依頼いただくケースがもっとも多いのです。 雨漏りを放置してしまうと、製品や設備へのダメージ、建物全体の劣化など、深刻な問題に発展する可能性があります。 さらに、修繕のタイミングを逃せば、費用も被害も大きくなる一方です。 この記事では、工場・倉庫の雨漏り原因から、すぐに実践できる応急処置、そしてカバー工法や葺き替えといった具体的な修理方法、費用・工期の目安まで詳しく解説します。 早めの対処で、修繕や改修の負担を最小限に抑えましょう。 この記事で分かること 雨漏りの原因と放置するリスク 雨漏りのサインの見つけ方 すぐできる雨漏りの応急処置 雨漏り修理の方法と費用・期間 工場・倉庫の修理で注意すべきこと 信頼できる業者の選び方 工場や倉庫の雨漏りが発生する原因とリスク まずは雨漏りの原因と、それがもたらすリスクを見ていきましょう。 雨漏りが発生する原因と進行パターン 工場や倉庫で雨漏りが発生する原因の多くは、経年劣化による建材やコーキング(防水材)の劣化です。 特に、屋根や外壁の亀裂、コーキングの剥がれは雨水の侵入の原因となり、内部構造にダメージを与えます。 また、排水設備の詰まりや施工不良も、雨漏りの原因となることがあります。 一般的に工場や倉庫はマンションや大型商業施設、ホテル・旅館と比べて雨漏りが起こりやすい傾向があります。 これは工場特有の問題として、工場には屋上がないので屋根は直接外部環境にさらされることが多いのです。 そのため、台風や豪雨、積雪などによるダメージが大きく、さらに金属部分が錆びやすいという理由もあります。 これらの要因が複雑に絡み合うことで、雨漏りは徐々に広がり、被害が深刻化しやすいです。 工場の雨漏りは特に注意が必要です。 放置すると危険!雨漏りによる4つのリスク 工場や倉庫の場合、高価な設備や大量の製品を保管しているため、一度雨漏りが発生すると被害が深刻化しやすいです。 ここでは、雨漏りを放置することで起こりやすいリスクを4つご紹介します。 製品や機械へのダメージ 精密機械が水滴でショートすれば高額な修理費が必要ですし、製造ラインが止まれば納期にも影響が出ます。 特に高価な設備の修理や交換には多額の費用がかかることになります。 稼働停止による経済的損失 生産設備が使えない状態が続くほど、生産スケジュールに送れが生じ、受注機会を逃して大きな損失を被る恐れがあります。 建物の構造損傷 雨漏りが建物の内部に浸透すると、鉄骨やコンクリート部分の腐食やカビの発生を引き起こします。 そうすると、建物全体の耐久性が低下し、大規模な修繕が必要になる場合があります。 修繕費用が大幅に上がる 塗装や部分補修だけで済む初期段階を逃し、屋根全体の葺き替えに発展すると費用が一気に跳ね上がります。 弊社でも、塗装の依頼をいただいたが、実際はダメージが激しく、屋根全体の葺き替えが必要になり、費用が大幅に増えてしまった、という事例があります。 後回しにするほど、費用が増えるということは認識しておいた方がいいかと思います。   ではこうしたリスクを防ぐにはどうすれば良いでしょうか?まず考えるべきは、雨漏りが深刻化する前に早期発見することです。 次に、雨漏りを見つけるためのポイントや修繕の判断基準について詳しく解説します。 雨漏りの兆候を見逃さない!修繕が必要なサイン   雨漏りの初期段階で見られるサインを早めに発見することで、大規模な修繕を防ぐことができます。特に工場のような大規模施設では、早め早めの対応が被害の拡大を防ぐ鍵となります。 雨漏り初期段階でわかる、目に見える兆候 雨漏りは、放置すればするほど被害が大きくなります。早期発見のためには、目に見えるサインを見逃さないことが重要です。 以下は、雨漏りの初期段階でよく見られる兆候です。 少しでも気になる兆候があれば、早めに業者に相談することをおすすめします。 雨漏りの兆候 説明 天井や壁にシミができる 天井や壁に水の侵入が原因でシミができることがあります。特に、色が濃くなる場合は進行が疑われます。 外壁や屋根のひび割れ コンクリートのひび割れや、屋根材の浮き、破損などは雨水の侵入経路となるため注意が必要です。 コーキングの劣化 建物の接合部分に使われるコーキングがひび割れたり、剥がれている場合も雨漏りの原因となります。 カビや湿気の異常 特定の場所でカビが発生したり、空気が湿っている場合も、雨水が建物内部に侵入している可能性があります。 雨漏り進行中!この兆候があればすぐにでも業者に修繕相談を 先ほどは初期段階でのサインを紹介しましたが、続いては雨漏りが進行している場合です。 以下のような状態であれば、すぐに修繕を検討することをおすすめします。 進行中の雨漏りの兆候 説明 複数の箇所にシミが広がっている 単なる初期症状ではなく、建物内部に浸水が広がっている可能性があります。 雨が降るたびに水滴が垂れる状態 これは進行した雨漏りの典型的なサインで、早急な対応が必要です。 木材や鉄骨部分の劣化が確認できる 建物の構造部分に影響が及ぶ前に、専門業者による修繕が必要です。 雨漏り緊急時にまずやるべき応急処置 「もう雨漏りが始まってしまった」「水が滴り落ちて設備や製品が濡れている」という場合は、まず応急処置を行って被害拡大を食い止めましょう。 床や設備の直接被害を防ぐ 雨水が落ちてくる真下にバケツや容器を置き、周囲の機械や資材にはビニールシートをかぶせます。複数箇所で漏れている場合は、すべての漏水箇所に対応してください。 屋根や外壁の穴を応急処置 高所で原因が判明しているなら、ブルーシートをかぶせて雨水の侵入を抑えます。コーキング剤や防水テープを穴・ひび割れ部分に貼るだけでも一時的に止水できます。 漏電リスクに注意 雨水が照明や配線にかかっている疑いがあるときは、感電・火災を防ぐためにブレーカーを落とすことも検討してください。安全が確保できるまで触らないようにしましょう。 ただし、バケツやテープで一時的にしのげても、根本的な修理なしではまた雨が降るたびに雨漏りがぶり返す恐れがあります。 工場や倉庫は生産に直結した設備が多いため、放置している間にコスト・被害がさらに膨らむ可能性が高いです。 あくまで応急処置は「被害拡大を食い止めるための最小限の対応」であり、早めに専門業者へ相談してください。 修繕方法と費用・工期の目安 工場・倉庫の雨漏り修理は、被害状況や建物の状態によって、最適な工法が異なります。 ここでは、主な工法とその費用・工期の目安、そして工場・倉庫ならではの注意点を解説します。 主な工法:部分補修、カバー工法、葺き替え 雨漏り修理には、主に「部分補修」「カバー工法」「葺き替え」の3つの方法があります。 それぞれの特徴を下の表で比較してみましょう。 工法 内容 メリット デメリット 費用相場 工期目安(900㎡の折板屋根の場合) 部分補修 シーリング打ち替え、ボルト穴補修など、被害箇所のみを補修 低コスト、短工期 再発リスクあり、根本解決にならない場合がある。大規模なダメージや屋根材そのものが劣化している場合は葺き替えが必要。 数万円~数十万円程度 1日~数日 カバー工法 既存屋根の上に新しい屋根材(防水シートや金属屋根など)を重ねる 既存屋根の撤去不要、比較的低コスト・短工期 下地の状態によっては不可、重量増加の可能性あり 8,000~15,000円(1㎡あたり) 1週間~2週間 葺き替え 既存屋根を全て撤去し、新しい屋根材と防水層を設置 耐久性・防水性が最も高い、下地から補修可能 高コスト、長工期、既存屋根の撤去・処分費用が発生 13,000~30,000円(1㎡あたり) 2週間~1ヶ月以上 工法選択のポイント:どこを重視する? どの工法を選ぶかは、以下のポイントを総合的に判断して決めましょう。 被害状況: 軽微な雨漏りであれば部分補修、広範囲にわたる劣化や雨漏りであればカバー工法や葺き替えを検討します。 建物の状態: 屋根の下地が健全であればカバー工法も選択肢に入りますが、腐食が激しい場合は葺き替えが必要です。 予算: 部分補修が最も低コストですが、再発リスクも考慮し、長期的な視点で工法を選びましょう。 工期: 生産ラインへの影響を最小限に抑えたい場合は、短工期で済む工法(カバー工法、超速硬化ウレタン防水など)を検討します。 専門業者としっかり相談し、建物の状態や予算、操業状況に合った最適なプランを選ぶことが重要です。 工場・倉庫ならではの注意点 工場や倉庫の屋根修理には、特有の注意点があります。スムーズに進めるために、事前に確認しておきましょう。 広い屋根面積と高所作業: 足場費用がかさむ傾向にあります(総費用の約2割が足場代になることも)。 高所作業車が必要になる場合もあります。 安全対策を徹底している業者を選びましょう。 生産ラインとのスケジュール調整: 稼働中の騒音や振動が製造工程に影響する場合は、休日や夜間施工を検討するなど、柔軟な対応が必要です。 業者と綿密な打ち合わせを行い、生産スケジュールへの影響を最小限に抑えましょう。 アスベスト含有屋根材の可能性: 古い工場では、屋根材にアスベストが含まれている場合があります。 アスベスト含有屋根材の撤去には、特別な許可や届け出、適切な処理が必要です。 専門知識と実績を持つ業者に依頼し、法規制に基づいた安全な作業をしてもらいましょう。 重量のある屋根材の取り扱い: 大型クレーンが必要なケースがあり、搬入経路、設置場所の確認が必要です。 これらの点は、見積もりや打ち合わせの段階で業者にしっかり確認しましょう。 費用と工期を抑えた雨漏り修繕の事例紹介 ここで、費用や工期を抑えた弊社の施工事例を一つご紹介します。 ゆうき総業の事例として、新潟県新発田市にある事務所棟+工場棟(折板屋根合計900㎡)の超速硬化ウレタン防水工事があります。   所在地 新潟県新発田市 施工内容 折板屋根葺き900㎡ 事務所棟及び工場棟 構造・階数 鉄骨造 工事期間 10日   新潟県新発田市にある工場・事務所棟(屋根面積900㎡)のケースです。 こちらでは、経年劣化による折板屋根からの雨漏りが発生していました。 屋根全体を新しくする「葺き替え」も選択肢でしたが、工場のような広い屋根の場合、葺き替えは運搬や費用の面で大きな負担となることがあります。 そこで採用したのが「超速硬化ウレタン防水」という工法です。 この工法の大きなメリットは、施工スピードの速さ。 特殊なウレタン樹脂をスプレーで吹き付け、短時間で硬化するため、広い面積でも効率的に作業を進められます。 結果として、900㎡という広大な屋根の防水工事が、わずか10日間で完了しました。 既存の屋根を撤去する必要がないため、葺き替えに比べて費用も抑えられました。 信頼できる修繕業者を選ぶコツは? 業者選定をする場合は、下記のポイントを検討しましょう。ただし、こういったことを検討するには余裕をもって進める必要があるため、やはり最も重要なのは事前に対策しておくことです。 工場や倉庫の修繕の経験や実績があるか 安定した経営基盤や雨漏り修繕の実績が豊富な業者は、様々な状況に対応できるノウハウと長期的なサポートを期待できます。特に工場のような大規模施設の修繕経験がある業者を選ぶと安心です。 アフターサポートは充実しているか 修繕が完了して終わりではなく、その後の点検や保証が充実しているかどうかも重要です。 明確な見積もり内容であるか 工事内容や費用の内訳が明確に記載されている業者を選びましょう。追加費用の有無や工期についても事前に確認しておくと安心です。 修繕業者の選び方については、下記で解説していますので、こちらもぜひ参考にしてみてください。 早期修繕で雨漏り被害を防ぐために今すぐ行動を! 雨漏りは放置すればするほど被害が深刻化し、修繕コストも増加します。今回の記事で解説した通り、早期発見と適切な修繕対応が重要です。そのためには信頼できる業者を選び、早めの行動を心掛けることが肝心です。 業者に相談する際は、以下のチェックリストを参考にして、事前に伝えるべきことを準備しておき、スムーズな依頼につなげましょう。 雨漏り箇所の特定と記録 天井や壁、外壁など、雨漏りが発生している場所と被害の程度を確認してメモしておきましょう。 原因の見当をつける コーキングのひび割れや外壁の亀裂など、原因として考えられる部分をチェックします。 写真を撮影 被害状況を写真に収めることで、業者とのやり取りがスムーズになります。 ゆうき総業では、無足場工法を活用した低コストでムダのない施工や、雨漏り解消率100%・再発事例0件の実績と科学的根拠のある調査方法、原因の特定から施工までワンストップの対応力が高く評価され「雨漏り119スーパードクターアワードゴールド賞」を受賞した日本一の実績があります。 仙台を中心とした東北6県や首都圏(千葉県、神奈川県、埼玉県、東京都)での無料出張見積もりも行っておりますので、まずはお気軽にお問合せください。

工場の床塗装は塗床で解決!修繕のサインや費用・工期を徹底解説

工場や倉庫で「床にヒビが入っている」「滑りやすくなっていて危ない」と感じたことはありませんか? ヒビ割れや傷、粉塵が目立つ床は、作業効率が下がり、安全性にも影響を与えます。 しかし、「費用はどのくらいかかるのか」「稼働を止めずに工事できるのか」など、という疑問を持った方も多いと思います。 この記事では、工場・倉庫の床修繕に用いられる塗床工事について、 床劣化が重要な理由・リスク 代表的な塗料の比較 事例からみる費用と工期の目安 業者選びのポイント といった具体的なデータや事例を交え、詳しく解説します。 工場の床塗装「塗床」工事はなぜ必要?6つの役割 工場や倉庫では、日々の荷物移動や重機の走行、そして作業員が往来することでコンクリート床に大きな負荷がかかります。 放置すると、劣化が進み転倒事故や生産効率ダウンといったリスクを招くため、定期的な床修繕はとても重要です。 塗床(ぬりゆか)と呼ばれる工法では、主にエポキシ樹脂やウレタン樹脂などの塗料を使い、コンクリート床を摩耗や腐食から保護します。 塗床は、床を単に塗装するだけではなく、床の機能を根本から向上させることを目的としています。 重要な理由やリスクについてもう少し細かく見ていきます。 転倒事故のリスクを防ぐ 床のひび割れや凹凸があると、作業員がつまずきやすくなり、転倒事故のリスクが高まります。 実は、厚生労働省の労働災害統計によると、製造業の転倒事故による死傷災害は年間で5,823件も報告されています。 出典:令和5年労働災害発生状況の分析等(厚生労働省) コンクリート床を摩耗や腐食から守る 工場や倉庫では、日常的な歩行や機械の往来、酸性薬剤や油脂の付着により、床面のコンクリートが摩耗や腐食していきます。塗床はこれらのダメージからコンクリートを守り、長期間にわたって床を安全で丈夫な状態に保ちます。 発塵を防止し異物混入や衛生問題を防ぐ 下地コンクリートがむき出しの状態では、摩耗によって細かな粉塵が発生しやすくなります。 粉塵が舞いやすい状態だと、食品や医薬品などに異物混入が発生する可能性があります。これが、クレームや出荷停止につながるケースも考えられます。 塗床を施すことで、発塵を抑え、食品工場や医療施設のように高い清潔基準が求められる現場でも衛生的な環境を維持できます。 重い機械や荷物に耐える床に強化する 重機やフォークリフトが頻繁に通行するエリアでは、床への負荷が大きく、下地コンクリートが劣化しやすくなります。 塗床により耐荷重性を強化することで重量物の移動が多い現場でも安心して使用できる床を作ります。 作業エリアの色分けで効率アップ 塗床を施工する際に作業エリアを色分けすることで、作業区域を明確に分けられます。 これにより、作業員が効率よく動ける環境を作り、生産性の向上にもつながります。 見た目を良くして職場環境と企業イメージを向上 塗床は、傷んだ床を綺麗に仕上げることで工場や倉庫の外観を整えます。企業訪問者への印象が良くなるだけでなく、従業員のモチベーション向上にもつながります。   塗床修繕は、見た目を整えるだけでなく、安全で効率的な環境作りにも役立っているんですね。 続いては、どのようなサインが修繕を検討すべき合図なのか、詳しく見ていきましょう。 こんな症状は要注意!工場の塗床修繕を考えるべき5つのサイン では、工場や倉庫の塗床修繕を検討するタイミングは、どのように判断すればよいのでしょうか? ついつい見過ごしてしまいがちな劣化のサインも、少し意識するだけで気づけることがあります。それを放置すると、安全性や作業効率に悪影響を及ぼす可能性も。 ここでは、修繕を検討すべき具体的なサインについて詳しく解説します。 床面のヒビや塗膜の剥がれ 工場や倉庫のコンクリート床にヒビや剥がれがある場合は、耐久性が落ちている証拠です。この状態を見逃さないことが重要です。破片が出ると作業環境が悪化し、従業員や機材に影響を与える可能性があります。 床が滑りやすい 工場や倉庫の床が滑りやすくなっている場合、表面加工が劣化していることが考えられます。 特に水や油を使う現場では、転倒事故の原因となるため、早急な対応が必要です。 汚れが目立つようになった 塗床が劣化すると、表面が粗くなり汚れが入り込みやすくなります。 床を掃除しても汚れが取れにくく、清潔さを保ちにくい状態になる場合は、修繕によって元の状態を取り戻せます。 粉塵が発生しやすい 粉塵が発生する場合は、防塵性能が低下している可能性があります。 食品工場や医療施設では衛生管理に直結するため、早急な対応が必要です。 床の色あせや区画ラインの消失 紫外線や薬品の影響で、塗床の色が変わっていたり、通路や作業エリアのラインが消えかけていませんか。 ラインが見えないと作業区分が曖昧になり、稼働率が落ちたり事故リスクが高まったりします。   どうでしょう?見過ごしがちですが、こういった状態に見覚えはありませんか?これらのサインに気づいたら、早めの対応で、安全で快適な作業環境を維持しましょう。 次は、塗床修繕で重要な塗装選びのポイントについて解説します。 工場・倉庫の床塗装に使われる主な塗料は?塗料比較 塗床工事では、エポキシ樹脂・ウレタン樹脂・MMA樹脂といった塗料がよく使われます。 それぞれ特徴が異なり、下地補修の有無や必要な耐久度によって選び方が変わります。 下記はあくまで目安ですが、塗料選びの参考にしてください。 塗料 耐用年数目安 硬化時間 1㎡あたり費用帯 特徴・メリット デメリット エポキシ樹脂 約5〜8年 常温24〜48時間 4,000〜8,000円 ・高い耐摩耗性と耐薬品性 ・光沢があり美観◎ ・食品工場や物流倉庫で実績が多い ・弾性が低め→強い衝撃にはひび割れ注意 ・硬化に時間がかかる 硬質ウレタン樹脂 約3〜5年 常温12〜24時間 3,500〜7,000円 ・柔軟性があり衝撃に強い ・滑り止め効果を付与しやすい ・軽作業エリア向け ・エポキシより耐薬品性がやや劣る ・表面硬度はエポキシほど高くない MMA(メタクリル)樹脂 約5〜7年 1〜2時間(超速硬化) 7,000〜12,000円 ・短工期で稼働をほとんど止めずに施工可能 ・低温下(0℃以下)でも硬化 ・24時間稼働の工場や冷凍施設向き ・臭気が強い(換気必須) ・材料コストが高め ※上記費用には下地調整や既存塗膜の撤去、施工厚みなどで変動があり、あくまで概算です。エポキシが最も実績豊富で、ウレタンは衝撃や振動に強く、MMAは「短時間で稼働再開したい」施設に最適といえます。 1. エポキシ樹脂 - 耐久性と美観を両立 耐薬品性・耐摩耗性に優れ、重機やフォークリフトを頻繁に使用する現場や、食品工場・物流倉庫で広く採用されています。 光沢のある仕上がりで美観も良い反面、弾性が低いので強い衝撃が加わる場所ではひび割れリスクがあります。 こちらの弊社の施工事例では、耐久性を重視した床の修繕を行い、作業環境の改善に貢献しました。 2. 硬質ウレタン樹脂 - 衝撃に強く滑りにくい 硬質ウレタン樹脂は、柔軟性があるので衝撃をある程度吸収し、軽作業エリアや歩行頻度の高い通路などに向いています。 ただしエポキシほどの耐薬品性や表面硬度は期待できません。 滑り止め効果も期待できるため、作業の安全性を高めることができます。 3. MMA樹脂 - 短工期・超速硬化が魅力 MMA(メタクリル酸メチル)樹脂は、1〜2時間程度で実用強度まで硬化するため、夜間や短時間しかラインを止められない工場で重宝されます。 低温下でも硬化可能で冷凍倉庫や24時間稼働する食品工場などで重宝される一方、材料コストが高く、施工時の臭気が強いため換気対策が必要です。   それぞれの塗料には特徴があり、現場の条件や用途に合わせて選びます。 工場の塗床工事にかかる費用と工期の目安は? ここからは費用と工期が最も気になる方へ向けて、具体的な目安を解説します。 床の広さや下地の傷み具合、求める塗膜厚によって変動しますが、大まかなシミュレーションを把握しておけば予算化もしやすいです。 【事例で見る】約1,130㎡の工場塗床全体のイメージ ここでは、先ほどのエポキシ樹脂施工事例を例に挙げてみましょう。 ここでの費用は、具体的言及を避けるため、あくまでシミュレーションとして、先ほどの塗料の1㎡あたり費用から算出させてもらいます。   施工内容 工場塗床・・・約800㎡ 工場耐熱床・・・約30㎡ 工場防塵塗装・・・約300㎡ 合計約1,130㎡ 費用目安 550万円〜880万円 工期 約3週間   たとえば、これら3種類の塗床(合計約1,130㎡)を同時並行で行ったケースでは、約3週間ほどの施工期間になりました。 広範囲を一度に仕上げるには多くの職人が必要で、加えて下地調整や乾燥時間を確保しつつ進めるため、それなりのスケジュールが必要になります。 塗床工事費用の内訳イメージ 1. 工場塗床(エポキシ樹脂:ユカクリートタイル#70) 面積 800㎡ 単価 4,000円/㎡~8,000円/㎡ 費用 320万円~640万円 工期目安 大規模案件のため約2~3週間ほど 2. 工場耐熱床(レジモルハードUW) 面積 30㎡ 単価 3,000円/㎡~4,000円/㎡ 費用 9万円~12万円 工期目安 狭いエリアのため1日~数日程度 3. 工場防塵塗装(ユカクリートスタンダード) 面積 300㎡ 単価 7,550円/㎡ 費用 約226.5万円(7,550円 × 300㎡) 工期目安 中規模案件で1~2週間ほど 最終的には、現地調査で床の状態をしっかり確認し、どの塗床材を使うか、下地補修をどの程度行うかを決めるのが重要です。 施工範囲が広ければその分、チーム体制や工程管理が必要となり、費用・工期が変わります。 「どのくらい費用がかかるか具体的に知りたい」「短い工期で仕上げてほしい」とお考えの方は、ぜひ一度ご相談ください。 blog_cta 塗床修繕の業者選びで押さえるポイント 工場や倉庫の床修繕においては、業者選びの良し悪しが仕上がりや寿命に大きく影響します。 塗装技能士や1級施工管理技士など有資格者が在籍するか 食品工場や医療施設など、似た業種の施工実績があるか アフターサポートや保証期間が明確か こうしたポイントをチェックするだけで、失敗リスクを大幅に減らせます。 実際の施工写真や使用塗料のメーカー情報を丁寧に説明してくれる業者であれば、安心して任せられるでしょう。 まとめ:塗床修繕で工場や倉庫の作業環境を一新しましょう! 工場や倉庫の床は、日々の使用で劣化が進みます。 この記事では、塗床修繕がもたらす安全性や作業効率の向上についてお伝えしました。 まとめ 床劣化サイン: ヒビ・剥がれ、滑りやすい床、粉塵、汚れ、ライン消失 塗料・工法選び: エポキシ・ウレタン・MMAの特徴や費用を比較、無足場工法の検討も 費用と工期: 1,130㎡で3週間・550万円〜などの事例あり 業者選び: 資格・実績、アフターサポートが重要 ゆうき総業では、従業員の方々に迷惑をかけないよう、ゴールデンウィークや夏季休暇中に施工を計画するなど、工場や倉庫の稼働を最優先に考えた工事を行っています。 機械、金属、鉄鋼など多くの業界の工場・倉庫修繕実績をもとに、ご依頼の施設に適したご提案をいたします。 仙台を中心とした東北6県(青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県)および首都圏(千葉県、神奈川県、埼玉県、東京都)にて、無料の出張お見積りも実施しています。安全で快適な作業環境への第一歩を、ぜひゆうき総業にご相談ください。

マンション「外壁工事」の費用はいくら?東北での相場と4つの費用削減術

東北地方でマンション外壁工事をお考えの方で、 「一体どのくらいの費用がかかるのだろう」 「修繕積立金で足りるか心配...」 といった費用面での心配をしている方も多いのではないでしょうか。 特に、雪深く厳しい冬を越す東北のマンションは、本州の他の地域とは少し事情が違うかもしれません。 マンションの外壁工事は決して安くはないからこそ、事前にしっかりとした費用の目安を知っておくことが大切です。 この記事では、そんな東北のマンションオーナーの皆さんのために、 「結局、うちのマンションだといくらくらいなの?」というリアルな費用相場 「そのお金、何に使われるの?」という詳しい費用の内訳 「少しでも安くできないかな…」というコストダウンの秘訣 「失敗しないために気をつけることは?」という計画時の注意点 といった、皆さんが本当に知りたい情報を、東北の事情に合わせて、とことん分かりやすく解説していきます。 【結論】東北(山形・宮城)でのマンション外壁工事、費用相場はこれくらい! マンション外壁工事の費用相場は、修繕前の状態や補修項目によって大きく変わります。 まずは全国的な相場感と、東北地方での費用目安をご紹介します。 戸あたり・平米(㎡)単価の目安【最新公的データ】 国土交通省が発表している「令和3年度マンション大規模修繕工事に関する実態調査」というデータがあります。 マンション大規模修繕工事回数と戸あたり工事金額の割合 これによると、全国のマンション大規模修繕工事にかかる平均費用は、一戸あたり100万円~125万円が最も多くなっています。 マンション大規模修繕工事の回数別工事金額の割合 マンション大規模修繕工事における工事別金額のうち、外壁工事が含まれる「建築系工事」の割合は60.3%でした。 建築系工事の費用のうち、外壁工事とされる「外壁塗装」「外壁タイル」「シーリング工事」それぞれの割合が「外壁塗装 24.5%」、「外壁タイル 12.9%」、「シーリング工事 12.0%」であり、合算すると建築系工事のうち49.4%、実に費用の半分近くを外壁工事が占めています。 大規模修繕工事全体で見ると 60.3%(建築系工事の費用割合)×49.4%(外壁工事の建築系工事における費用割合)=29.8% 大規模修繕工事の3割近くが外壁工事の費用です。 それを踏まえると大体1戸あたりの外壁工事費用は単純計算すると30〜38万円程度かかると見ることができます。 出典:「国土交通省 令和3年度 マンション大規模修繕工事に関する実態調査」 しかし、東北地方の場合、寒冷地特有の凍害対策や塩害対策の必要性を加味すると、実際の費用は一戸当たり40万円とやや高めになる傾向があります。 また、平米(㎡)あたりの単価で考えると、 全国的には床面積(㎡)あたり1.0~1.5万円の割合が最も高く、 外壁全体の補修と塗装を行う場合で、おおよそ1.1〜1.7万円/㎡というのが、東北での現実的な価格帯と言えるでしょう。 マンション規模別(30/60/100戸目安)費用シミュレーション【東北版】 マンションの規模に合わせて、もう少し具体的なイメージが湧くように、外壁工事の戸数別の費用シミュレーションをしてみました。 先述した東北地方のマンション大規模修繕費用が1戸あたりの外壁工事費用がおおよそ30~38万円だとすると以下のようになります。 マンション規模 全国平均費用相場 東北地方費用相場 小規模(30戸) 900万円〜1,140万円 990万円 〜 1,254万円 中規模(60戸) 1,800万円〜2,280万円 1,980万円 〜 2,500万円 大規模(100戸) 3,000万円〜3,800万円 3,300万円 〜 4,180万円 これはあくまで一般的な目安であり、東北地方の実際の費用は建物の状態や工事内容によって変動します。 凍害対策など含めると東北地方が若干他の地域よりも高くなる傾向にあります。 なぜ高い?マンション外壁工事費用の「内訳」と費用が決まる仕組み マンションの外壁工事費用が高額になる理由は、様々な工程と材料が必要となるからです。 一般的なマンション外壁工事では、足場の設置から高圧洗浄、下地処理、塗装、足場の撤去まで多くの作業工程があり、それぞれに専門的な技術と人件費、材料費がかかります。 特に東北地方では、寒冷地特有の凍害対策や耐久性の高い塗料選定が必要となるため、全国平均よりも費用が高くなる傾向があります。 費用の大部分を占める「足場代」と「塗装代」とは? 工事費用の中で、特に大きな割合を占めるのが、この2つ。 「足場代」と「塗装代」だけで、工事全体の半分以上を占めることも珍しくありません。 足場代とは、外壁工事を行うために建物の周囲に設置する仮設の作業用足場にかかる費用です。 この足場代は外壁工事費用全体の20〜30%を占め、一般的な10階建て中規模マンションでは300〜600万円程度かかります。 足場は建物の高さ、形状、立地条件によって種類や規模が決まり、それに応じて費用も変わります。 また、塗装代についても固定ではなく使用する塗料の種類によって大きく変動します。 一般的な相場は以下の通りです。 シリコン系塗料:1,500〜2,000円/㎡(標準的な耐久性) ラジカル制御型塗料:2,000〜3,000円/㎡(優れた耐候性) フッ素系塗料:3,000〜4,000円/㎡(最高レベルの耐久性) 東北の厳しい気候を考えると、少し値段が高くても、雨風や紫外線に強い、長持ちする塗料を選ぶのがおすすめ。 初期費用はかさみますが、塗り替えの頻度を減らせるので、長い目で見れば経済的ということも多いのです。 その他の主な費用項目(洗浄・補修・諸経費) 外壁工事には、足場と塗装以外にも様々な費用が発生します。 項目 単価費用目安 戸数費用目安 説明 高圧洗浄費 150〜300円/㎡ 30戸/120,000円〜240,000円 60戸/240,000円〜480,000円 100戸/405,000円〜810,000円 外壁の汚れや古い塗膜を除去する作業 下地補修費 ひび割れ: 2,000〜6,000円/㎡ シーリング打替: 700〜900円/m 30戸/1,280,000円〜1,920,000円 60戸/2,560,000円〜3,840,000円 100戸/4,320,000円〜6,480,000円 クラックや欠損部分の補修、表面の平滑化 タイル補修 500〜1,000円/箇所 30戸/40,000円〜80,000円 60戸/80,000〜160,000円 100戸/405,000円〜810,000円 タイル部の浮きや剥がれの補修・張り替え 鉄部塗装 1,000〜2,000円/㎡ 30戸/40,000〜80,000円 60戸/80,000円〜160,000円 100戸/135,000円〜270,000円 手すりなどの鉄部のサビ落とし・塗装 諸経費 工事費の10〜15% 30戸/990,000円〜1881,000円 60戸/1,980,000円〜3,750,000円 100戸/3,300,000円〜6,270,000円 現場管理費や一般管理費などの間接的な費用 特に東北では、先述した凍害による壁のダメージ補修が、この「下地補修費」としてしっかり計上されることが多いです。 見た目では分からなくても、壁の内部で傷みが進行していることもあるため、専門家によるしっかりとした診断が欠かせません。 マンションの「規模」や「劣化状況」で費用が変わる理由 建物の高さや延床面積が大きいほど、必要な材料や作業時間が増え、費用が高くなります。 特に高層マンションでは、足場の組み方や安全対策もより大掛かりになるため、コストアップは避けられません。 また、建物の形状が複雑だったり、隣の建物との隙間が狭いといった立地条件も、作業の難易度を上げ、費用増につながることがあります。 そして何より重要なのが、「現在の外壁の傷み具合」です。 一般的に、軽い劣化なら標準費用の-15%程度、劣化が激しい場合は+15%程度の費用増となるケースが多いです。 東北地方特有の要因としては、以下が挙げられます。 凍害によるクラック(ひび割れ)の発生と補修 海岸近くの物件における塩害対策用の高耐久塗料の使用 地震による微細なクラックやタイルの浮きに対する補修 また、これらの要因は放置してしまうとさらなる費用の増加につながってしまいますので、発見したらなるべく早く補修を依頼することをおすすめします。 【東北版】外壁工事の費用を抑える4つの秘訣 外壁工事はどうしても高額になってしまうと思われがちですが、いくつかの方法で費用を抑えらえます。 特に東北地方でのマンション外壁工事に効果的な費用削減策をご紹介します。 足場代を大幅削減!「無足場工法」で費用を抑える 無足場工法とは、従来の足場を使わずにロープアクセスなどの技術を用いて作業を行う方法です。 対応できる業者は限られていますが、足場費用が工事全体の20〜30%を占めることを考えると、この工法の採用は大きなコスト削減につながります。 無足場工法のメリット 足場費用を20〜30%削減できる(一般的な大規模修繕に比べて120万円程度安くなった例も) 工期を10〜20%短縮できる 足場がないため住民のプライバシーや防犯面での不安が少ない 狭小地や複雑な形状の建物でも対応しやすい ただし、建物の状況や高さによっては適用できない場合もあるため、専門業者への相談が必要です。 ゆうき総業では無足場工法(ロープアクセス工法)に対応していますので、お気軽にご相談ください。 無足場工法については以下のページでも詳しく解説しています。 東北(山形・宮城)の補助金・助成金を最大限活用する 東北地方各自治体では、マンションの修繕工事に活用できる補助金制度があります。 特に注目したい制度は以下の通りです。 アスベスト除去等事業補助金 耐震改修費用補助金 分譲マンション計画修繕調査支援制度 補助金は定期的に制度が変更されるため、最新情報は各自治体のホームページでご確認いただくか、ゆうき総業にお問い合わせください。 申請には条件がありますので、工事計画の初期段階での確認をおすすめします。 補助金・助成金や申請方法ついては以下の記事でも詳しく解説しています。 東北の気候を考慮!「工事時期の選定」で無駄な費用増を防ぐ 意外と見落としがちなのが、工事を行う「時期」です。 東北地方は、季節ごとの気候変動が大きいですよね。 この気候を考慮して工事時期を選ぶことで、余計な費用増を防ぐことができます。 東北での外壁工事、ベストシーズンはいつ? おすすめ期間:4〜6月、9〜10月(気温が安定し、雨も比較的少ない) 注意が必要な時期:11〜3月(気温5℃未満で塗装不可、降雪リスク大) 検討が必要な時期:7〜8月(梅雨・台風時期は雨養生のコスト増) また、繁忙期(4〜5月)を避けることで、見積もりが5〜10%下がるケースもあります。 計画段階で業者とよく相談し、東北の気候条件やマンションの状態と状況を考慮した最適な工事時期を見極めましょう。 適正価格を見抜く「見積もり」の比較・チェック 最後に、最も基本的かつ重要なのが、複数の業者から見積もりを取って比較検討する「相見積もり」です。 これにより、価格の相場感をつかむことができ、適正価格の判断がしやすくなります。 ただ、見積書をもらっても、どこを見ればいいか分からない…という方も多いはず。 見積書をチェックする際は、以下のポイントに気を付けたいです。 見積書チェックリスト 工事項目に抜け漏れはない? (洗浄、下地補修、塗装の種類、シーリング、足場、諸経費など、必要な工程が全て含まれているか) 数量の根拠は明確? (塗装面積(㎡数)や補修箇所数などが、どのように算出されたか説明があるか) 保証内容と期間はハッキリ書かれている? (どんな工事に何年間の保証が付くのか) 追加工事が発生した場合の条件は? (どんな場合に、いくらくらいの追加費用がかかる可能性があるのか) 使用する塗料の種類・メーカー・商品名・単価は具体的? (「シリコン塗料一式」のような曖昧な書き方ではなく、具体的に記載されているか) 足場の種類と設置範囲は明確? 諸経費の内訳と割合は妥当? (一般的には工事費全体の10~15%が目安) 東北の気候や建物の状況を考慮した提案になっている? 相見積もりを取る際は、必ず同じ工事範囲・仕様で見積もりを依頼することが比較の鉄則です。 また、極端に安い見積もりには注意が必要です。材料や工程が省略されている可能性があります。 費用が変動しやすいポイントを抑えておこう! 費用が変動しやすいポイントを事前に確認しておくことも、想定外の出費を防ぐうえで大切です。 特に東北地方で注意すべきポイントをご紹介します。 建物の形状や立地条件は事前に確認を マンションの形状が複雑だったり、敷地が狭かったり、隣の建物との距離が近いといった条件は、足場の設置や作業の効率に影響し、費用が上がりやすくなることがあります。 例えば、仙台市中心部の物件では、隣との隙間がギリギリで、足場設置費が通常より10〜15%増加した事例があります。 計画時に現地状況を業者と一緒に確認し、立地条件による影響を事前に把握しておきましょう。 場合によっては、足場を使わない「無足場工法」という選択肢も考えられるかもしれませんね。 見積もり外の劣化・補修が発生する可能性も考慮 特に築年数が古いマンションでは、工事が始まってから想定以上の劣化が見つかることがあります。 東北地方では、冬の厳しい寒さによる凍害(とうがい)で、外壁のひび割れ(クラック)が、見た目では分からない壁の内部にまで進んでいることもあります。 特に2000年より前に建てられているような、築30年以上のマンションでは、追加補修の発生率が15〜25%増加することもあります。 そのため、見積もり時に「追加補修が発生した場合の費用目安」も確認しておくと安心です。 また、予備費として総額の10%程度を見込んでおくといいでしょう。 仕様変更・追加工事は費用増に直結、計画段階での検討が重要 工事が始まってから、仕様変更や追加工事を行い、費用アップにつながってしまうことがよくあります。 例えば、工事途中での塗料グレード変更(シリコン→フッ素)により30〜40%の費用増加、外壁の色を変えて足場延長で5日分の人件費増加、なんてこともあります。 最終決定前に、仕様について十分に話し合い、計画段階でしっかり固めることが重要です。 特に色選びは実際のサンプルで確認し、全員が納得した上で決定しましょう。 まとめ:マンション外壁工事なら無足場工法も検討してみよう! ここまでご説明してきたように、東北地方でのマンション外壁工事の費用相場は一戸あたり15〜28万円、平米単価で6,000〜15,000円が目安となります。 ただし、建物の状況や工事内容によって大きく変動するため、正確な費用把握と適切な業者選びが重要です。 マンション・ビルの大規模修繕において最も重要なのは、コストと品質のバランスです。 物価や人件費の高騰を受け、従来の10年サイクルから、高品質な無機塗料による長期耐久性重視へとスタンダードが変化しています。 マンション外壁工事の成功は、地域の気候特性を理解し、コスト削減技術を持つ業者との出会いから始まります。 ゆうき総業では、足場を組まない「無足場工法」や防水性能を重視した塗装技術により、コスト削減と品質向上を同時に実現。 屋上防水から外壁塗装、タイル工事まで全工程に精通したプロ集団として、東北地方で適正価格かつ高品質な施工をご提案しています。 まずはお気軽に無料相談をご利用ください。

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