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雨漏り修理・調査

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受水槽の水漏れは「原因特定」が9割。プロが教える初動と補修の全て

受水槽から水漏れが起きると、普段あまり馴染みのないトラブルだけに、「まず何をすべきか」「どこに頼ればいいのか」と、いざというときの判断に迷うことがあります。 受水槽の水漏れは、放置すると断水や衛生問題に発展しかねず、早めの判断が求められます。 実は、こうしたトラブル解決の鍵は、水漏れの根本原因を正しく見極め、状況に合った方法を提案できる専門家を選ぶことです。 この記事では、被害を最小限に食い止めるため、水漏れが起きた際の初期対応から主な原因、そして信頼できる業者の見分け方まで、具体的な根拠をもとに分かりやすく解説します。 この記事でわかること 水漏れ発見時にまずやるべき初期対応とNG行動 写真で分かる、水漏れの主な3つの原因と劣化のサイン 主な補修方法ごとのメリット・デメリットと費用相場 後悔しないための、信頼できる専門業者の見分け方 仙台市で数多くの雨漏り修理や大規模修繕を手がけてきた、私たちゆうき総業が、そのノウハウを余すところなくお伝えします。 水漏れ発見時の初期対応 受水槽から水漏れが起きた際は、初期対応が被害の拡大を抑え、早期復旧につながります。 安全を最優先し、具体的な手順で行動することが大切です。 被害拡大を防ぐための3ステップ 受水槽からの水漏れを発見した際は、慌てずに行動することが、被害を最小限に抑える鍵です。 まずは安全を確保して状況を把握したうえで、専門家へ連絡しましょう。 具体的な手順は以下の3ステップです。 ステップ1:安全の確保と状況の確認 まずもっとも優先すべきは、ご自身の安全です。 水漏れ箇所周辺にポンプなどの電気設備がないか確認し、漏電の危険がある場合は絶対に近づかないでください。 安全な場所から懐中電灯などを使って、水漏れの発生源や量、受水槽本体のひび割れの有無などを確認します。 このとき、スマートフォンで動画や写真を撮影しておくと、後で専門業者へ状況を正確に伝える際に非常に役立ちます。 ステップ2:応急処置と関係者への連絡 次に、被害の拡大を防ぐための応急処置をおこないます。 漏れている箇所にブルーシートを被せたり、水の受け皿としてバケツを設置したりするとうまくいきます。 それと同時に、マンションの住民やビルのテナント、管理組合といった関係者へ速やかに状況を報告し、協力を求めることが大切です。 ステップ3:信頼できる専門業者への連絡 応急処置は一時的な対策に過ぎません。 根本的な解決には、専門家による診断と補修が欠かせません。 できるだけ早く、受水槽の修理に対応できる専門業者へ連絡しましょう。 事前に撮影した写真や動画を見せると、状況がスムーズに伝わり、迅速な対応につながります。 対応時に避けるべき行動 良かれと思った行動が、かえって状況を悪化させることもあります。 安全かつ確実な復旧のため、以下の行動は避けるようにしてください。 NG行動1:知識なくバルブを操作する 慌てて給水バルブを閉めてしまうと、他の設備に思いがけない不具合を招く恐れがあります。 バルブの操作は、必ず専門業者の指示に従っておこないましょう。 NG行動2:不適切な材料で応急処置をする 市販の防水テープやコーキング剤による補修は、水圧によってすぐに効果がなくなることがほとんどです。 それだけでなく、後の本格的な修理の妨げになることもあるため、使用は避けましょう。 NG行動3:原因を安易に自己判断する 「小さなひびだから大丈夫」といった自己判断は危険です。 目に見えない部分で劣化が進行していることも十分に考えられます。 原因の特定はプロに任せることが、確実な解決への近道です。 受水槽の水漏れ、主な原因は?【劣化症状の写真付き】 水漏れはある日突然起こるように見えますが、その多くは経年劣化によって静かに進行しています。 ここでは、受水槽の水漏れを引き起こす主な3つの原因を、具体的な症状とともに解説します。 原因1:パネル接合部の劣化(パッキン・ボルト) 多くの受水槽は、FRP(繊維強化プラスチック)製のパネルを組み合わせて作られています。 そのパネル同士の隙間を埋めているのが、ゴム製の「パッキン」です。 このパッキンが紫外線や経年劣化で硬化して弾力性を失うと、隙間ができて水漏れの原因となります。 また、パネルを固定しているボルトの錆や腐食、シール材の劣化も水漏れを引き起こします。 劣化のサイン パネルの継ぎ目に沿って水滴が垂れていたり、ボルト周辺にサビ汁の跡があったり、接合部に白い水垢が付着していたりする場合、パッキンやボルトの劣化が疑われます。 原因2:本体のひび割れ(クラック) 受水槽の本体パネルも、長年の使用で劣化します。 特にFRP製のタンクは、紫外線や風雨に晒されることで、表面に無数の微細なひび割れ(クラック)が発生することがあります。 最初は小さなひびでも、地震の揺れや水圧の影響で徐々に深くなり、あるときを境に大きな亀裂となって水漏れを引き起こすこともあります。 劣化のサイン 本体のひび割れは、初期段階では見つけにくいことがあります。 しかし、タンクの外壁に常に濡れたような筋ができていたり、一部分だけが白っぽく変色していたりする場合は、ひび割れから水が滲み出ているサインかもしれません。 原因3:配管接続部や付属部品の不具合 受水槽本体だけでなく、水を供給・排出するための配管との接続部分も、水漏れが起きやすい箇所です。 接続部のパッキン(フランジパッキン)の劣化や、地震などによる配管のズレが原因で、隙間から水が漏れ出してしまいます。 また、タンク内の水位を調整するボールタップなどの付属部品が故障し、水が止まらなくなる(オーバーフロー)ことも、水漏れの一因です。 劣化のサイン 配管の付け根から水が垂れている、タンク上部のオーバーフロー管から常に水が流れ出ている、といった場合は、接続部のパッキンやボールタップの異常が考えられます。 なぜ、受水槽のトラブルは早めの対応が重要なのか 「少しの水漏れだから」と考えてしまうのは危険です。 受水槽のトラブルは、発見から対応までの時間が被害の規模を左右します。 なぜ早い段階での対応が必要なのか、その理由を見ていきましょう。 放置が招く3つのリスク 「少しの水漏れだから」と放置してしまうと、後で大きな問題に発展することがあります。 具体的には、次のようなリスクが考えられます。 リスク1:大規模な断水につながる 漏水が悪化すると、修理のためにタンクを空にする必要が出てきます。 その結果、建物全体が長時間にわたって断水し、住民やテナントの生活・営業に大きな支障をきたすことになりかねません。 リスク2:衛生状態が悪化し健康に影響を及ぼす 受水槽のひび割れから雨水や汚染物質が入り込むと、貯水されている水が汚染される恐れがあります。 汚染された水と知らずに使ってしまうと、健康に影響を及ぼすことも考えられます。 リスク3:建物の資産価値を損なう 水漏れは受水槽だけの問題に留まりません。 漏れた水が建物の基礎や周辺の構造物を腐食させ、耐久性を損なう原因になります。 結果として、建物全体の資産価値を大きく下げることにもつながります。 【特に注意】FRP製タンクに早めの対応が不可欠な理由 多くの建物で採用されているFRP製の受水槽は、特に注意が必要です。 FRPは紫外線に弱いという特性があり、一度劣化が始まると、その進行が加速することがあります。 表面の小さなひび割れが、ある日突然大きな亀裂に発展し、大量漏水につながる危険もあります。 そのため、FRP製のタンクで水漏れが確認された場合は、初期段階での対応が、結果的に被害とコストを抑える鍵です。 受水槽の水漏れ補修方法と費用・工期の目安 水漏れの状況や原因によって、補修方法はさまざまです。 ここでは、代表的な3つの補修方法と、それぞれの特徴、費用や工期の目安を解説します。 主な補修方法3つの比較 受水槽の水漏れ補修には、劣化の状況や予算に応じていくつかの方法があります。 まずは代表的な3つの方法、「シーリング打ち替え」「FRPライニング工法」「パネル交換・本体交換」について、それぞれのメリット・デメリットを比較してみましょう。 [ここに、各補修方法(シーリング、FRPライニング、パネル交換)のメリット・デメリットをまとめた比較表] この文章はダミーです。文字の大きさ、量、字間、行間等を確認するために入れています。 補修方法 メリット デメリット シーリング打ち替え 費用が比較的安い 工期が短い 応急処置に近い 劣化箇所が多いと効果が薄い 耐久年数が短い FRPライニング工法 タンク全体を防水層で覆うため、耐久性が高い 新品同様の強度を取り戻せる タンク交換より費用を抑えられる シーリングに比べ費用と工期がかかる 施工業者の技術力で品質が左右される パネル交換・本体交換 根本的な解決策 長期間の安心感が得られる 費用が最も高額になる 工期が長く、大規模な断水期間が発生する 設置場所によっては搬入・搬出が困難 補修方法1:シーリング打ち替え シーリング打ち替えは、パネルの接合部など部分的な劣化に対しておこなわれる、もっとも手軽な方法です。 費用と工期を抑えられますが、あくまで応急処置的な側面が強く、タンク全体の劣化が進んでいる場合には根本的な解決になりません。 補修方法2:FRPライニング工法 FRPライニング工法は、受水槽の内側全体をFRPの防水層でコーティングする方法です。 これにより、タンクの強度を高め、新品同様の状態に再生できます。 本体を交換するよりも費用を抑えつつ、高い耐久性を得られるバランスの取れた工法ですが、施工品質が業者の技術力に左右される点には注意が必要です。 補修方法3:パネル交換・本体交換 パネル交換・本体交換は、受水槽そのものを新しくする、もっとも確実な方法です。 長期間にわたる安心感が得られますが、費用はもっとも高額になり、大規模な断水も伴います。 設置場所の状況によっては、部材の搬入・搬出が難しく、大掛かりな工事になることもあります。 【費用相場】補修方法ごとの料金目安と見積もりの内訳 補修費用は、受水槽の大きさや劣化状況、現場の環境によって大きく変動しますが、一般的な目安は以下の通りです。 シーリング打ち替え 5万円〜20万円程度 FRPライニング工法 30万円〜150万円程度 パネル交換・本体交換 100万円〜数百万円以上 見積もりを確認する際は、総額だけでなく、その内訳をしっかり確認することが重要です。 特に、補修費用とは別に「足場の設置費用」が必要になるケースが多く、これが高額になることもあります。 業者によっては、この足場代を含めずに安い金額を提示してくることもあるため、注意が必要です。 【業者選びが重要】仙台で信頼できる専門業者を見抜く3つのポイント 受水槽の水漏れ補修は、どの業者に依頼するかで結果が大きく変わることがあります。 高額な交換工事を勧められたり、修理後に再発したりといったトラブルを避けるために、信頼できる専門業者を見抜くための3つのポイントを紹介します。 Point 1:本当の原因を特定する『診断力』があるか 表面的な水漏れ箇所だけを修理しても、根本原因が解決していなければ、再発する可能性があります。 大切なのは、なぜそこから水が漏れたのか、本当の原因を突き止める『診断力』です。 よくある失敗例 水漏れ箇所をシーリングで塞いだだけですぐに再発。実はタンク全体の劣化が原因で、結局、高額なライニング工事が必要になった。 たとえば私たちゆうき総業は、もともと雨漏り調査・修理を専門としてきました。 建物の水の流れを熟知したノウハウを活かし、赤外線サーモグラフィーなどの専門機材も用いて、水漏れの根本原因を丁寧に調査します。 Point 2:コストを抑え、最適な補修方法を導く『提案力』と『技術力』があるか 業者によっては、自社の利益を優先し、高額な「本体交換」を勧めてくることがあります。 本当に必要なのは、建物の状況と予算に合わせた、最善の補修方法を導き出す『提案力』と、それを実現する『技術力』です。 よくある失敗例 「古いから交換しかない」と言われ、数百万円の見積もりを提示された。他の業者に相談したら、半額以下のライニング工法で十分対応できると分かった。 私たちゆうき総業では、必ずしも交換が最善とは考えていません。 実際に、他社で「交換しかない」と診断された受水槽を、FRPライニング工法で再生させ、コストを大幅に抑えた実績も多数あります。 正確な診断にもとづく誠実な提案はもちろん、外壁塗装や防水、足場工事まで自社の職人(多能工)で一貫して対応できるため、中間マージンが発生せず、質の高い工事を適正価格でご提供できます。 Point 3:緊急時に頼れる『機動力』と『責任感』があるか 水漏れは、緊急の対応が必要です。 「すぐに来てほしい」という時に、迅速に対応してくれる『機動力』と、「最後まで自分たちの仕事に責任を持つ」という『責任感』は何よりも重要です。 よくある失敗例 電話をしても「担当者が不在」で話が進まない。下請け業者が施工したため、トラブルが起きても責任の所在が曖昧になった。 ゆうき総業では、自社に多様な専門職人を抱える「多能工体制」を整えています。 外部業者との調整が不要なため、お問い合わせから現地調査、応急処置まですばやく対応できるのが強みです。 診断から施工、アフターフォローまで一貫して自社で管理し、最後まで責任を持って対応します。 まとめ:宮城近隣で受水槽の水漏れにお悩みなら。専門家の診断で根本解決へ この記事では、受水槽の水漏れという一見単純なトラブルの裏に、パネル接合部のパッキン劣化や本体のひび割れといった、専門家でなければ見抜けない多様な原因が潜んでいることを解説しました。 そして、その根本原因を特定する「診断力」こそが、高額な交換工事を避け、最適な補修へとつながる鍵です。 水漏れ発見時の対応: まずは「安全確保」「状況確認」「専門家への連絡」を徹底する。 主な水漏れの原因: 「パネル接合部」「本体のひび割れ」「配管接続部」の経年劣化が考えられる。 放置するリスク: 「断水」「衛生問題」「資産価値の低下」など、より大きな問題に発展する。 業者選びの核心: 表面的な修理ではなく、本当の原因を見抜く『診断力』がもっとも重要です。 私たち、ゆうき総業は、この記事で解説した『診断力』を最大の強みとしています。 雨漏り調査で培った知見を活かし、受水槽トラブルの根本原因を正確に突き止め、建物の資産価値を守る、無駄のない最適な補修方法を提案します。 宮城県内やその近隣県で受水槽の水漏れにお困りなら、まずは一度、私たちの無料診断をご利用ください。 専門スタッフが状況を正確に把握し、最善の補修方法を提案します。

外壁タイルから雨漏り!原因は別のところに?プロが見抜く可能性と修理法

「丈夫なはずの外壁タイルから、まさかの雨漏り……」 想定外の場所からの雨漏りは、原因が分からず対処に困ることがあります。 「雨漏り」と聞くと屋根を想像しがちですが、実は外壁が原因のケースも少なくありません。 しかも、梅雨や台風の時だけ症状が出るなど、原因の特定が難しいのも厄介な点です。 この記事では、数々の大規模修繕を手がけてきたプロの視点から、外壁タイルの雨漏りについて、もっとも可能性の高い原因から、あなたの状況に合った修理方法の選び方、そして信頼できる業者を見抜くポイントまで、順を追って分かりやすく解説します。 この記事を読めば、こんな疑問が解決します。 なぜ頑丈なはずのタイル外壁から雨漏りするの? まず、どこをチェックすればいいの? どんな修理方法があって、どう選べばいいの? 業者選びで失敗しないポイントは? 読み終えるころには、ご自身の状況に合った解決策を、納得して選べるようになっているはずです。 なぜ?外壁タイルの雨漏り、最初に疑うべき3つの原因 「雨漏り」と聞くと、多くの方が屋根を思い浮かべるかもしれません。 しかし、実際には外壁、特にタイル張りの壁が原因となるケースも決して少なくありません。 外壁からの雨漏りは、屋根からのものと比べて、台風や横殴りの雨の時にだけ症状が現れるなど、原因の特定が難しいことがあります。 だからこそ、「雨漏り=屋根」と決めつけず、外壁にも目を向けることが大切です。 では、一体どこから雨水は浸入するのでしょうか。 そのほとんどは、経年劣化などによって生じた「わずかな隙間」です。 タイル自体のひび割れ(クラック)からの雨水侵入 タイル間の目地やサッシ周りのシーリング(コーキング)の劣化 意外な盲点、窓枠(サッシ)と壁の取り合い部分 ここでは、特に発生頻度が高い、つまり最初に疑うべきこの3つの原因について、優先順位の高い順に解説していきます。 原因1:タイル自体のひび割れ(クラック)からの雨水侵入 まずもっとも注意すべきは、タイルそのものや、タイル下のモルタル部分に生じる「ひび割れ(クラック)」です。 タイル自体は非常に丈夫な素材ですが、長年の紫外線や温度変化、あるいは地震の揺れなどによって、下地とともにひびが入ってしまうことがあります。 このひび割れは、雨水の格好の侵入口となります。 特に注意が必要なのは、幅0.3mm以上の構造クラックと呼ばれる深いひび割れです。 これは単なる表面的な劣化ではなく、建物の構造体にまで影響が及んでいる可能性があり、雨漏りに直結する危険なサインといえます。 一方で、髪の毛ほどの細さのヘアクラックであっても、放置すれば徐々に広がり、大きな被害につながる雨漏りとなるため、油断はできません。 ご自身で確認する際は、まず外壁全体を眺め、筋状の線が入っていないかチェックしてみてください。 特に、建物の角やベランダの側面、窓の周りは力がかかりやすく、ひび割れが起こりやすい箇所です。 もしひび割れを見つけたら、その裏側にあたる室内の壁に、シミやカビが発生していないかも合わせて確認しましょう。 原因2:タイル間の目地やサッシ周りのシーリング(コーキング)の劣化 次いで多い原因が、タイルとタイルの間を埋めている「目地」や、窓枠(サッシ)と外壁の境目などに使われる「シーリング(コーキング)」の劣化です。 これらの部分は、建物の揺れを吸収したり、防水の役割を果たしたりする非常に重要な箇所ですが、ゴムのような素材でできているため、寿命があります。 一般的に、シーリングの耐用年数は10年前後といわれています。 紫外線や雨風に常に晒されることで、徐々に弾力が失われて硬くなり、「肉痩せ」して隙間ができたり、最終的にはひび割れて「破断」したりします。 この劣化した隙間から、雨水が建物内部へと侵入してしまうのです。 ご自宅の壁をチェックする際は、目地やシーリング部分を指で軽く押してみてください。 弾力がなくカチカチに硬くなっていたり、ポロポロと崩れるようであれば、劣化が進んでいる証拠です。 特に、日当たりの良い南面や西面は劣化が早いため、重点的に確認することをおすすめします。 原因3:意外な盲点、窓枠(サッシ)と壁の取り合い部分   意外に見落とされがちですが、非常に雨漏りの原因となりやすいのが、窓やドアといった「開口部」の周りです。 壁と窓枠(サッシ)が接する部分は「取り合い」と呼ばれ、この部分の防水処理が甘かったり、前述のシーリングが劣化したりすることで隙間が生じ、雨漏りを引き起こします。 特に、台風のような横殴りの強い雨が降った時にだけ雨漏りが発生する場合、このサッシ周りが原因である可能性が非常に高いです。 新築時の施工不良が原因で、数年で雨漏りが始まるケースも少なくありません。 確認のポイントは、まず屋外から窓枠の四方をぐるりと見て、シーリングに切れ目や剥がれがないかを確認します。 そして室内側では、窓枠のすぐ上の壁紙が浮いたり、シミになったりしていないかをチェックしてください。 結露と間違いやすいですが、「ガラスは濡れていないのに、窓枠やその下の壁が濡れている」という場合は、雨漏りを強く疑うべきサインです。 専門家でないと見抜けない!雨漏りの根本的な原因とは? ここまで、目視で確認しやすい3つの主要な原因を見てきました。 しかし、雨漏りの中には、より深刻で、見えにくい場所に根本的な原因が潜んでいるケースもあります。 表面的な補修を繰り返しても雨漏りが止まらない場合、以下のような問題を疑う必要があります。 これらの原因はご自身での特定が極めて困難なため、「こんな可能性もある」という知識として知っておくことが、専門家へ正しく相談するための第一歩となります。 壁の内部にある「防水シート」の破れや劣化 タイルなどの外壁材のさらに内側には、「防水シート」と呼ばれる、建物を水から守るための最後の砦が存在します。 これを「二次防水」といいます。 通常、外壁表面で雨水の侵入を防ぎますが、万が一そこを突破されても、この防水シートが内部への浸水をブロックする仕組みになっています。 しかし、この防水シートも永久にもつわけではありません。 築20年~30年以上が経過すると、シート自体が硬化して破れやすくなったり、施工時の不備(重ねしろ不足やテープの剥がれなど)が原因で、防水機能が失われていることがあります。 この層が破れてしまうと、外壁のわずかな隙間から入った雨水が直接、建物の柱や断熱材を濡らしてしまいます。 外壁表面にはっきりとした異常が見られないのに雨漏りが起きる場合、この内部の防水層の劣化が原因かもしれません。 建物の歪みや新築時の施工不良といった構造上の問題 もっとも厄介なのが、建物そのものの構造が原因の雨漏りです。 例えば、不同沈下(地盤の偏った沈下)や大地震などによって建物が歪み、躯体にまで達する「構造クラック」が入ってしまうと、そこから雨水が侵入します。 これは表面的なひび割れとは次元の違う、建物の安全性に関わる深刻な問題です。 また、新築時の施工不良も根本的な原因となりえます。 窓周りの防水テープの貼り忘れ、換気扇のダクト周りの防水処理の甘さなど、完成後には見えなくなる部分での手抜きやミスが、数年後に雨漏りとして現れるのです。 「新築なのに雨漏りが……」という場合は、経年劣化ではなく、この施工不良を強く疑うべきでしょう。 こうした問題は、住人の資産価値を大きく損なうため、保証期間内に施工業者へ厳しく対応を求める必要があります。 外壁タイルの雨漏り修理、どう選ぶ?3ステップで考える最適な方法 雨漏りの原因がある程度推測できたら、次は「どうやって直すか」という修理方法の検討に進みます。 その際は、「①範囲 → ②手法 → ③施工方法」という3つのステップで考えます。 Step1:どこまで直す?「部分補修」と「広範囲改修」 最初に決めるべきは、「どこまで修理するか」という範囲の問題です。 これは大きく分けて「部分補修」と「広範囲改修」の2つに分かれます。 費用を抑える「部分補修」(原因箇所のみ) 劣化箇所が限定的で、原因がはっきりと特定できる場合の選択肢です。 例えば、「窓枠の一箇所のシーリングが切れている」といったケースでは、その部分だけを打ち替えることで対応します。 メリット 費用が安く、工期も短い。 デメリット 他の部分が近い将来、同様に劣化して再発する可能性がある。特にRC造(鉄筋コンクリート造)のマンションなどでは、一箇所を直しても別の場所から漏りだす「いたちごっこ」に陥るリスクも。 費用感は数万円から数十万円が中心となり、応急処置的な意味合いが強くなります。 安心を買う「広範囲改修」(壁面全体) 築年数がかなり経過していたり、劣化が広範囲に及んでいたり、あるいは将来的な安心を優先したい場合の選択肢です。 外壁の全面的なシーリング打ち替えや、防水層を含めた改修を行います。 メリット 雨漏りの根本的な解決が期待でき、建物の耐久性や資産価値の維持に繋がる。 デメリット 費用が高額になり、工期も長くなる。 費用感は数十万円から数百万円規模となり、計画的な大規模修繕の一環として行われることが多いです。 目先のコストだけでなく、長期的な視点でどちらが妥当かを判断することが求められます。 Step2:どう直す?具体的な修理手法を知る 修理の範囲が決まったら、次は具体的な手法を考えます。原因や範囲に応じて、プロはさまざまな技術を使い分けます。 部分補修で使われる主な技術(ひび割れ・目地) 部分補修では、原因箇所をピンポイントで直すための専門技術が使われます。 手法名 概要 適した状況 エポキシ樹脂注入 ひび割れ内部に樹脂を注入して固める 比較的小さなひび割れ(構造クラックなど) Vカット(Uカット)工法 ひび割れをV字にカットし、シーリング材を充填 大きめのひび割れ、動きのあるひび割れ 目地打ち替え 古いシーリングを撤去し、新しいものに交換 目地やサッシ周りのシーリングの劣化 代表的なのは、ひび割れの補修とシーリングの打ち替えです。 ひび割れの補修は、大きさや深さに応じて方法が変わります。 小さなひび割れには、樹脂を注入して固める「エポキシ樹脂注入」が適しています。 一方、大きなひび割れには、V字に溝を掘ってからシーリング材を埋める「Vカット(Uカット)工法」が有効で、建物の動きに追従しやすくなり防水性と耐久性が高まります。 また、シーリングの劣化が原因であれば、古い材料をすべて取り除き、新しいものに交換する「目地打ち替え」を行います。 この作業で、防水機能は新築時同様に回復します。 広範囲改修で使われる主な技術(タイル張り替え・カバー工法) 劣化が広範囲に及んでいたり、より根本的な解決を目指したりする場合は、外壁全体を改修する大掛かりな手法を検討します。 手法名 概要 適した状況 タイル張り替え 防水機能も含め根本的に刷新できる 新築同様の美しい仕上がり 解体費用や廃材処分費がかかる コストが高く、工期も長くなる カバー工法 コストと工期を大幅に削減できる 断熱性や遮音性が向上する 建物の重量がわずかに増加する デザインの選択肢が限られる場合がある 確実な方法の一つが「タイル張り替え」です。 劣化したタイルと下地をすべて剥がし、防水処理からやり直した上で新しいタイルを張ります。 見た目も機能も一新されますが、解体作業を伴う分、コストは高くなる傾向にあります。 もう一つの有力な選択肢が「カバー工法」です。 既存のタイル壁はそのままに、上から防水シートを張り、新しい外壁材(軽量な金属サイディングなど)を被せる方法です。 既存壁の解体が不要なため、張り替えに比べてコストや工期を抑えられるのが大きなメリットです。 また、壁が二重になることで断熱性や遮音性が向上する効果も期待できます。 Step3:どうやって工事する?「足場あり・なし」の選択 最後に検討するのが、実際の工事をどのように進めるかという「施工方法」です。 特に外壁全体の工事では、「足場」を組むかどうかが、コストと周辺環境への影響を大きく左右します。 安全・確実な「足場設置工法」 従来からあるもっとも一般的な方法です。 建物の周りに鋼鉄の足場を組み、作業員の安全な作業スペースを確保します。 メリット 作業の安全性と品質が安定しやすい。広範囲の作業を複数の職人で同時に進められるため、大規模な工事では効率的。 デメリット 工事費全体の約2割を占めるといわれるほど、足場の設置・解体費用が高額。また、シートで建物が覆われるため、居住者の日照やプライバシーに影響が出たり、防犯上の懸念も生じます。 コストを抑える「無足場工法(ロープアクセス)」 建物の屋上からロープを垂らし、作業員がそのロープを伝って壁面作業を行う、比較的新しい方法です。 ゴンドラを使用することもあります。 メリット 足場が不要なため、その分のコストを大幅に削減できます。足場の設置・解体期間がないため工期も短縮可能。建物がシートで覆われないため、居住者や(店舗の場合)営業への影響を最小限に抑えられます。 デメリット 高い技術と安全管理が求められるため、対応できる業者は限られます。また、全面改修工事など足場を組んだ方がいい場合もあります。 部分的な補修や、コストを抑えたい場合、あるいは隣の建物との間が狭く足場を組むスペースがない場合などに、おすすめです。 業者選びで失敗しないための2つの視点 ここまで原因と対策を学んできましたが、最終的に修理の品質を決定づけるのは「どの業者に依頼するか」です。 そこで、多くの人が見落としがちな、しかし極めて重要な判断基準を2つ、ご紹介します。 それは「①建物の構造(骨格)」と「②外壁材(皮膚)」、この両方に対する専門性を見極めることです。 【視点1】戸建て?マンション?建物の構造(木造/RC造)の専門家か まず理解すべきは、戸建てに多い「木造」と、マンションやビルに多い「RC造(鉄筋コンクリート造)」では、雨漏りのメカニズムが全く異なるという点です。 木造建築 雨漏りは屋根や外壁、サッシ周りなど、原因箇所が比較的特定しやすい傾向にあります。地域の工務店や屋根・外装業者は、こうした木造の雨仕舞に慣れています。 RC造建築 コンクリートの躯体そのもののひび割れや、断熱材とコンクリートの間で水が回り込むなど、原因が複雑で特定が困難なケースが多くなります。漏れた水がどこから来ているのか、専門的な調査(散水試験や赤外線調査など)を行わないとわからないことも少なくありません。 建物がRC造のマンションである場合、木造戸建て専門の業者に依頼しても、根本的な原因解決に至らない可能性があります。 RC造の雨漏り調査・修繕の実績が豊富な、防水工事の専門業者やビル改修のプロに相談することが、解決への最短ルートです。 私たちゆうき総業は、まさにRC造の大規模建築物を専門に扱っています。 赤外線カメラなどの専門機材を用いた科学的調査で、木造住宅とは違う複雑な雨漏りの原因を正確に特定し、根本的な解決策をご提案します。 【視点2】塗装?タイル?外壁材に合った専門技術を持っているか 次に、外壁の仕上げ材です。 一般的な塗装仕上げとタイル仕上げでは、求められる技術が全く異なります。 塗装外壁 塗膜の劣化が原因であれば、再塗装やシーリングの打ち替えが主な修理方法となり、多くの外壁塗装業者が対応可能です。 タイル外壁 タイルそのもののひび割れや、タイルの「浮き」への対処が必要になります。タイルが浮いた状態を放置すると、いずれ剥落して落下し、重大な事故につながる危険性があります。このタイルの浮きを調査し、専用の樹脂を注入して固定する、といったタイル特有の専門技術が必須です。一般的な塗装業者では、このタイル補修の知識や技術が不十分な場合があります。 「RC造」で、かつ「タイル張り」の建物の雨漏りは、その両方に精通した業者に任せるべきなのです。 私たちゆうき総業は、塗装・防水・左官・タイル工事までを一貫して手がける多能工の専門家集団です。 特に「RC造×タイル外壁」という最も高度な専門性が求められる建物の雨漏り修繕は、私たちの最も得意とする分野です。 他社で断られたような難しいケースでも、ぜひ一度ご相談ください。 【コスト削減のポイント】雨漏り修理とタイルの剥落防止工事を同時に行うメリット もしあなたの建物がRC造のタイル張りで、雨漏りの修理、特に足場を組んでの改修を検討しているなら、ぜひ知っておいていただきたいことがあります。 それは、雨漏りの修理と「タイルの剥落防止工事」を、まとめて一度に行うという考え方です。 雨漏りの原因となる下地の劣化は、同時にタイルの接着力を弱め、タイルの「浮き」や「剥落」を引き起こす直接的な原因にもなります。 つまり、雨漏りとタイルの剥落は、根っこで繋がっているのです。 もし、これらを別々のタイミングで工事した場合、そのたびに、高額な足場の設置費用がかかってしまいます。 しかし、雨漏り修理で組んだ足場があるうちに、タイルの浮き調査や補修も一緒に行えば、足場代は1回分で済み、全体の費用を大きく抑えることができます。 そもそも、建物のタイルは10年ごとの打診調査が法律で推奨されており、安全を保つことは所有者の大切な務めでもあります。 どうせなら、雨漏りを直すこの機会をうまく活かして、将来の安全対策も一緒に済ませてしまうことを推奨します。 まとめ:外壁タイルの雨漏り、知識と専門家選びで未来の安心を ここまで、外壁タイルの雨漏りについて、その原因から対策、そして業者選びの核心までを解説してきました。 複雑に思えた問題も、一つひとつ順を追って整理することで、解決への道筋が見えてきたのではないでしょうか。 大切なのは、雨漏りという事態に慌てず、正しい知識を元に行動することです。 原因の特定: まずは「ひび割れ」「目地劣化」「サッシ周り」を疑う 対策の選択: 「範囲」→「手法」→「工法」のステップで論理的に考える 業者選び: 「建物の構造(木造/RC造)」と「外壁材(タイル/塗装)」の両方に精通した専門家を見極める 将来への投資: 雨漏り修理と同時に「タイル剥落防止」も検討し、長期的なコストを削減する 正しい知識を持つことは、あなたの大切な建物の資産価値を守ることに繋がります。 私たちゆうき総業は、宮城県・仙台市を中心に、この記事で解説したようなRC造の構造とタイル工事、その両方に精通した専門家集団です。 他社が敬遠しがちな複雑な雨漏りも、根本原因の特定から、建物の将来を見据えた最適な修繕計画まで一貫してご提案します。 特に、足場を組まずにコストを抑える「無足場工法」は、多くのお客さまからご好評をいただいております。 どんな些細な不安でも構いません。 まずはあなたの建物の状況を、私たちにぜひお聞かせください。

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