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【マンションオーナー向け】補助金・助成金で大規模修繕費を軽減

大規模修繕工事の費用は、「補助金」で負担軽減が主流! マンションの大規模修繕工事は、建物の老朽化や劣化を防ぎ、住環境を維持・向上させるために必要不可欠です。しかし、その費用は高額になることが多く、管理組合にとって大きな負担となります。 そこで、補助金や助成金の活用が重要となります。これらの資金援助は、工事費用の一部をカバーし、管理組合の財政負担を軽減するだけでなく、高品質な材料や技術の導入を可能にし、建物の耐久性や安全性の向上にも寄与します。 したがって、管理組合は補助金や助成金の情報を正確に把握し、適切に活用することが求められます。大規模修繕工事における補助金・助成金の重要性は非常に高く、計画的な修繕の実施と建物の資産価値の維持につながります。 本記事では、マンションの大規模修繕工事で活用できる補助金について解説していきます。大規模修繕工事の具体的な費用相場については、下記記事で解説しておりますので、こちらもあわせてご覧ください。 実は違う?「助成金」と「補助金」について マンションの大規模修繕工事で利用できる助成金と補助金には、いくつかの違いがあります。 助成金は一定の条件を満たすことで支給される資金で、返済義務がないことが多いです。応募条件を満たして申請すれば受け取れることが多いですが、枠数が決まっているため、受け取れない可能性もあります。 一方、補助金は特定の目的のために支給される資金で、こちらも返済義務はないことが多いです。ただし、特定の用途に沿った使い方が求められ、申請には多くの書類が必要で、手続きが煩雑な場合があります。 助成金と補助金はどちらも大規模修繕工事の費用を軽減するために利用できる資金ですが、それぞれの特徴を理解し、適切に申請することが重要です。 費用負担を軽減する!主な補助金・助成金制度 マンションの大規模修繕工事には多額の費用がかかりますが、国や自治体が提供する補助金や助成金を活用することで、その負担を軽減することができます。ここでは、主な補助金・助成金の種類とその概要を紹介します。 アスベスト除去等事業補助金 アスベスト除去等事業補助金は、健康に有害なアスベストを含む建材の分析や除去にかかる費用を補助する制度です。アスベスト分析調査には10~25万円、アスベスト除去には100~120万円の補助金が給付されます。 地域によって金額は異なりますが、例えば大阪府堺市では、アスベスト分析調査事業として調査費用の全額(上限25万円)を補助し、除去工事には費用の2/3以内(上限100万円)を補助しています。 劣化調査診断費補助金 劣化調査診断費補助金は、大規模修繕を行う前に建物の劣化状況を正確に把握するための調査費用を補助する制度です。外壁・屋根・共用部の劣化調査の費用に15~20万円の補助金が給付されます。 対象は竣工から35年以上経過しているマンションなどで、例えば神戸市では、築35年以上のマンションに対して補助対象経費の1/3(上限15万円)を補助しています。 防災対策整備費補助金 防災対策整備費補助金は、マンションの防災対策や安全管理を促進するための制度です。防災工事費用の補助から、防災マニュアル作成のための専門家派遣まで、複数の支援形態があります。 対象となる工事は防災設備の設置や改修工事などで、例えば東京都では工事費に対して最大1,000万円の補助を行っています。また、千葉県浦安市では、エレベーターの防災対策整備に要した経費を補助しています。 耐震改修費用補助金 耐震改修費用補助金は、地震による建物の倒壊などの被害を未然に防ぐため、建物の耐震診断や耐震性を向上させる補強工事を行う際の費用を補助する制度です。耐震性が不足している建物が対象で、耐震診断や耐震改修工事にかかる費用の一部を補助します。 例えば、横浜市では耐震改修工事の費用の一部を助成しており、東京都では、耐震診断に対して補助金を提供しています。 分譲マンション計画修繕調査支援制度 分譲マンション計画修繕調査支援制度は、マンションの大規模修繕を計画的に実施するための調査費用を補助する制度です。外壁、防水、鉄部塗装などの建物の構造に関する調査が対象で、修繕計画を立てるための調査費用の一部を補助します。 東京都内では20~80万円程度が助成され、例えば浦安市では、劣化診断調査および長期修繕計画の作成に対して、要した委託費用の3分の1以内(上限80万円)を補助しています。 専門家のアドバイスを無料で受けられるマンションアドバイザー派遣制度も マンションアドバイザー派遣制度は、マンションの適切な管理を推進するために、専門知識を有するアドバイザーを派遣する制度です。 補助金や助成金を収受できるわけではありませんが、マンション管理士などの専門家がマンション管理に関する相談を受け付け、適切なアドバイスを提供します。 例えば、埼玉県では、マンション管理士がマンション管理に関する相談を受け付ける「分譲マンションアドバイザー派遣」制度があります。 これらの補助金・助成金制度を活用することで、マンションの大規模修繕工事にかかる費用負担を軽減し、適切な修繕を行うことが可能となります。 各制度の詳細や申請方法については、自治体のホームページなどで確認し、早めに準備を進めることが重要です。 手続きの流れ 情報収集 まず、利用可能な補助金や助成金の情報を収集します。自治体や関連機関のウェブサイトを確認し、どの補助金が利用できるかを調べます。 申請書類の準備 必要な書類を準備します。一般的には、申請書、工事計画書、見積書、管理組合の議事録などが必要です。各補助金の要件に応じて、追加の書類が求められることもあります。 申請 書類を提出し、申請手続きを行います。提出期限や提出先に注意し、必要な書類がすべて揃っていることを確認しましょう。 審査 申請内容が審査されます。審査結果が通知されるまでに時間がかかることがありますので、余裕を持って申請することが重要です。 補助金の受領 審査に通過した場合、補助金が支給されます。ただし、補助金は工事完了後に実績報告書を提出してから支給されることが多いため、工事費用を一時的に立て替える必要があります。 申請の注意点 補助金・助成金の申請にあたっては、いくつかの注意点があります。まず、申請期限を確認し、早めに準備を始めましょう。また、補助金ごとに必要書類が異なるため、漏れがないよう十分に確認することが大切です。 また、各制度毎に利用条件が異なるため、工事内容や建物の状態が条件に合致しているかどうかも確認が必要です。さらに、補助金は工事完了後に支給されるケースが多いため、工事費用の一時的な立て替えを考慮した資金繰りの計画を立てておくことが賢明でしょう。 専門家に相談して的確なアドバイスを得よう! 補助金・助成金の申請手続きについて不明な点がある場合や、具体的なアドバイスが欲しい時は、専門家に相談するのが効果的です。自治体の住宅政策課では、補助金・助成金の詳細について問い合わせることができます。 また、マンション管理センターでは申請手続きに関する相談に乗ってもらえます。自治体によっては、マンション管理の専門家であるマンションアドバイザーを派遣する制度もあります。これらの専門家から的確なアドバイスを得ることで、円滑に申請を進められるでしょう。 補助金・助成金を有効に活用することで、マンション大規模修繕工事の費用負担を大幅に軽減できます。申請手続きの流れを理解し、注意点を押さえて、専門家のサポートを受けながら進めていくことが、成功の鍵となるでしょう。

外壁タイルから雨漏り!原因は別のところに?プロが見抜く可能性と修理法

「丈夫なはずの外壁タイルから、まさかの雨漏り……」 想定外の場所からの雨漏りは、原因が分からず対処に困ることがあります。 「雨漏り」と聞くと屋根を想像しがちですが、実は外壁が原因のケースも少なくありません。 しかも、梅雨や台風の時だけ症状が出るなど、原因の特定が難しいのも厄介な点です。 この記事では、数々の大規模修繕を手がけてきたプロの視点から、外壁タイルの雨漏りについて、もっとも可能性の高い原因から、あなたの状況に合った修理方法の選び方、そして信頼できる業者を見抜くポイントまで、順を追って分かりやすく解説します。 この記事を読めば、こんな疑問が解決します。 なぜ頑丈なはずのタイル外壁から雨漏りするの? まず、どこをチェックすればいいの? どんな修理方法があって、どう選べばいいの? 業者選びで失敗しないポイントは? 読み終えるころには、ご自身の状況に合った解決策を、納得して選べるようになっているはずです。 なぜ?外壁タイルの雨漏り、最初に疑うべき3つの原因 「雨漏り」と聞くと、多くの方が屋根を思い浮かべるかもしれません。 しかし、実際には外壁、特にタイル張りの壁が原因となるケースも決して少なくありません。 外壁からの雨漏りは、屋根からのものと比べて、台風や横殴りの雨の時にだけ症状が現れるなど、原因の特定が難しいことがあります。 だからこそ、「雨漏り=屋根」と決めつけず、外壁にも目を向けることが大切です。 では、一体どこから雨水は浸入するのでしょうか。 そのほとんどは、経年劣化などによって生じた「わずかな隙間」です。 タイル自体のひび割れ(クラック)からの雨水侵入 タイル間の目地やサッシ周りのシーリング(コーキング)の劣化 意外な盲点、窓枠(サッシ)と壁の取り合い部分 ここでは、特に発生頻度が高い、つまり最初に疑うべきこの3つの原因について、優先順位の高い順に解説していきます。 原因1:タイル自体のひび割れ(クラック)からの雨水侵入 まずもっとも注意すべきは、タイルそのものや、タイル下のモルタル部分に生じる「ひび割れ(クラック)」です。 タイル自体は非常に丈夫な素材ですが、長年の紫外線や温度変化、あるいは地震の揺れなどによって、下地とともにひびが入ってしまうことがあります。 このひび割れは、雨水の格好の侵入口となります。 特に注意が必要なのは、幅0.3mm以上の構造クラックと呼ばれる深いひび割れです。 これは単なる表面的な劣化ではなく、建物の構造体にまで影響が及んでいる可能性があり、雨漏りに直結する危険なサインといえます。 一方で、髪の毛ほどの細さのヘアクラックであっても、放置すれば徐々に広がり、大きな被害につながる雨漏りとなるため、油断はできません。 ご自身で確認する際は、まず外壁全体を眺め、筋状の線が入っていないかチェックしてみてください。 特に、建物の角やベランダの側面、窓の周りは力がかかりやすく、ひび割れが起こりやすい箇所です。 もしひび割れを見つけたら、その裏側にあたる室内の壁に、シミやカビが発生していないかも合わせて確認しましょう。 原因2:タイル間の目地やサッシ周りのシーリング(コーキング)の劣化 次いで多い原因が、タイルとタイルの間を埋めている「目地」や、窓枠(サッシ)と外壁の境目などに使われる「シーリング(コーキング)」の劣化です。 これらの部分は、建物の揺れを吸収したり、防水の役割を果たしたりする非常に重要な箇所ですが、ゴムのような素材でできているため、寿命があります。 一般的に、シーリングの耐用年数は10年前後といわれています。 紫外線や雨風に常に晒されることで、徐々に弾力が失われて硬くなり、「肉痩せ」して隙間ができたり、最終的にはひび割れて「破断」したりします。 この劣化した隙間から、雨水が建物内部へと侵入してしまうのです。 ご自宅の壁をチェックする際は、目地やシーリング部分を指で軽く押してみてください。 弾力がなくカチカチに硬くなっていたり、ポロポロと崩れるようであれば、劣化が進んでいる証拠です。 特に、日当たりの良い南面や西面は劣化が早いため、重点的に確認することをおすすめします。 原因3:意外な盲点、窓枠(サッシ)と壁の取り合い部分   意外に見落とされがちですが、非常に雨漏りの原因となりやすいのが、窓やドアといった「開口部」の周りです。 壁と窓枠(サッシ)が接する部分は「取り合い」と呼ばれ、この部分の防水処理が甘かったり、前述のシーリングが劣化したりすることで隙間が生じ、雨漏りを引き起こします。 特に、台風のような横殴りの強い雨が降った時にだけ雨漏りが発生する場合、このサッシ周りが原因である可能性が非常に高いです。 新築時の施工不良が原因で、数年で雨漏りが始まるケースも少なくありません。 確認のポイントは、まず屋外から窓枠の四方をぐるりと見て、シーリングに切れ目や剥がれがないかを確認します。 そして室内側では、窓枠のすぐ上の壁紙が浮いたり、シミになったりしていないかをチェックしてください。 結露と間違いやすいですが、「ガラスは濡れていないのに、窓枠やその下の壁が濡れている」という場合は、雨漏りを強く疑うべきサインです。 専門家でないと見抜けない!雨漏りの根本的な原因とは? ここまで、目視で確認しやすい3つの主要な原因を見てきました。 しかし、雨漏りの中には、より深刻で、見えにくい場所に根本的な原因が潜んでいるケースもあります。 表面的な補修を繰り返しても雨漏りが止まらない場合、以下のような問題を疑う必要があります。 これらの原因はご自身での特定が極めて困難なため、「こんな可能性もある」という知識として知っておくことが、専門家へ正しく相談するための第一歩となります。 壁の内部にある「防水シート」の破れや劣化 タイルなどの外壁材のさらに内側には、「防水シート」と呼ばれる、建物を水から守るための最後の砦が存在します。 これを「二次防水」といいます。 通常、外壁表面で雨水の侵入を防ぎますが、万が一そこを突破されても、この防水シートが内部への浸水をブロックする仕組みになっています。 しかし、この防水シートも永久にもつわけではありません。 築20年~30年以上が経過すると、シート自体が硬化して破れやすくなったり、施工時の不備(重ねしろ不足やテープの剥がれなど)が原因で、防水機能が失われていることがあります。 この層が破れてしまうと、外壁のわずかな隙間から入った雨水が直接、建物の柱や断熱材を濡らしてしまいます。 外壁表面にはっきりとした異常が見られないのに雨漏りが起きる場合、この内部の防水層の劣化が原因かもしれません。 建物の歪みや新築時の施工不良といった構造上の問題 もっとも厄介なのが、建物そのものの構造が原因の雨漏りです。 例えば、不同沈下(地盤の偏った沈下)や大地震などによって建物が歪み、躯体にまで達する「構造クラック」が入ってしまうと、そこから雨水が侵入します。 これは表面的なひび割れとは次元の違う、建物の安全性に関わる深刻な問題です。 また、新築時の施工不良も根本的な原因となりえます。 窓周りの防水テープの貼り忘れ、換気扇のダクト周りの防水処理の甘さなど、完成後には見えなくなる部分での手抜きやミスが、数年後に雨漏りとして現れるのです。 「新築なのに雨漏りが……」という場合は、経年劣化ではなく、この施工不良を強く疑うべきでしょう。 こうした問題は、住人の資産価値を大きく損なうため、保証期間内に施工業者へ厳しく対応を求める必要があります。 外壁タイルの雨漏り修理、どう選ぶ?3ステップで考える最適な方法 雨漏りの原因がある程度推測できたら、次は「どうやって直すか」という修理方法の検討に進みます。 その際は、「①範囲 → ②手法 → ③施工方法」という3つのステップで考えます。 Step1:どこまで直す?「部分補修」と「広範囲改修」 最初に決めるべきは、「どこまで修理するか」という範囲の問題です。 これは大きく分けて「部分補修」と「広範囲改修」の2つに分かれます。 費用を抑える「部分補修」(原因箇所のみ) 劣化箇所が限定的で、原因がはっきりと特定できる場合の選択肢です。 例えば、「窓枠の一箇所のシーリングが切れている」といったケースでは、その部分だけを打ち替えることで対応します。 メリット 費用が安く、工期も短い。 デメリット 他の部分が近い将来、同様に劣化して再発する可能性がある。特にRC造(鉄筋コンクリート造)のマンションなどでは、一箇所を直しても別の場所から漏りだす「いたちごっこ」に陥るリスクも。 費用感は数万円から数十万円が中心となり、応急処置的な意味合いが強くなります。 安心を買う「広範囲改修」(壁面全体) 築年数がかなり経過していたり、劣化が広範囲に及んでいたり、あるいは将来的な安心を優先したい場合の選択肢です。 外壁の全面的なシーリング打ち替えや、防水層を含めた改修を行います。 メリット 雨漏りの根本的な解決が期待でき、建物の耐久性や資産価値の維持に繋がる。 デメリット 費用が高額になり、工期も長くなる。 費用感は数十万円から数百万円規模となり、計画的な大規模修繕の一環として行われることが多いです。 目先のコストだけでなく、長期的な視点でどちらが妥当かを判断することが求められます。 Step2:どう直す?具体的な修理手法を知る 修理の範囲が決まったら、次は具体的な手法を考えます。原因や範囲に応じて、プロはさまざまな技術を使い分けます。 部分補修で使われる主な技術(ひび割れ・目地) 部分補修では、原因箇所をピンポイントで直すための専門技術が使われます。 手法名 概要 適した状況 エポキシ樹脂注入 ひび割れ内部に樹脂を注入して固める 比較的小さなひび割れ(構造クラックなど) Vカット(Uカット)工法 ひび割れをV字にカットし、シーリング材を充填 大きめのひび割れ、動きのあるひび割れ 目地打ち替え 古いシーリングを撤去し、新しいものに交換 目地やサッシ周りのシーリングの劣化 代表的なのは、ひび割れの補修とシーリングの打ち替えです。 ひび割れの補修は、大きさや深さに応じて方法が変わります。 小さなひび割れには、樹脂を注入して固める「エポキシ樹脂注入」が適しています。 一方、大きなひび割れには、V字に溝を掘ってからシーリング材を埋める「Vカット(Uカット)工法」が有効で、建物の動きに追従しやすくなり防水性と耐久性が高まります。 また、シーリングの劣化が原因であれば、古い材料をすべて取り除き、新しいものに交換する「目地打ち替え」を行います。 この作業で、防水機能は新築時同様に回復します。 広範囲改修で使われる主な技術(タイル張り替え・カバー工法) 劣化が広範囲に及んでいたり、より根本的な解決を目指したりする場合は、外壁全体を改修する大掛かりな手法を検討します。 手法名 概要 適した状況 タイル張り替え 防水機能も含め根本的に刷新できる 新築同様の美しい仕上がり 解体費用や廃材処分費がかかる コストが高く、工期も長くなる カバー工法 コストと工期を大幅に削減できる 断熱性や遮音性が向上する 建物の重量がわずかに増加する デザインの選択肢が限られる場合がある 確実な方法の一つが「タイル張り替え」です。 劣化したタイルと下地をすべて剥がし、防水処理からやり直した上で新しいタイルを張ります。 見た目も機能も一新されますが、解体作業を伴う分、コストは高くなる傾向にあります。 もう一つの有力な選択肢が「カバー工法」です。 既存のタイル壁はそのままに、上から防水シートを張り、新しい外壁材(軽量な金属サイディングなど)を被せる方法です。 既存壁の解体が不要なため、張り替えに比べてコストや工期を抑えられるのが大きなメリットです。 また、壁が二重になることで断熱性や遮音性が向上する効果も期待できます。 Step3:どうやって工事する?「足場あり・なし」の選択 最後に検討するのが、実際の工事をどのように進めるかという「施工方法」です。 特に外壁全体の工事では、「足場」を組むかどうかが、コストと周辺環境への影響を大きく左右します。 安全・確実な「足場設置工法」 従来からあるもっとも一般的な方法です。 建物の周りに鋼鉄の足場を組み、作業員の安全な作業スペースを確保します。 メリット 作業の安全性と品質が安定しやすい。広範囲の作業を複数の職人で同時に進められるため、大規模な工事では効率的。 デメリット 工事費全体の約2割を占めるといわれるほど、足場の設置・解体費用が高額。また、シートで建物が覆われるため、居住者の日照やプライバシーに影響が出たり、防犯上の懸念も生じます。 コストを抑える「無足場工法(ロープアクセス)」 建物の屋上からロープを垂らし、作業員がそのロープを伝って壁面作業を行う、比較的新しい方法です。 ゴンドラを使用することもあります。 メリット 足場が不要なため、その分のコストを大幅に削減できます。足場の設置・解体期間がないため工期も短縮可能。建物がシートで覆われないため、居住者や(店舗の場合)営業への影響を最小限に抑えられます。 デメリット 高い技術と安全管理が求められるため、対応できる業者は限られます。また、全面改修工事など足場を組んだ方がいい場合もあります。 部分的な補修や、コストを抑えたい場合、あるいは隣の建物との間が狭く足場を組むスペースがない場合などに、おすすめです。 業者選びで失敗しないための2つの視点 ここまで原因と対策を学んできましたが、最終的に修理の品質を決定づけるのは「どの業者に依頼するか」です。 そこで、多くの人が見落としがちな、しかし極めて重要な判断基準を2つ、ご紹介します。 それは「①建物の構造(骨格)」と「②外壁材(皮膚)」、この両方に対する専門性を見極めることです。 【視点1】戸建て?マンション?建物の構造(木造/RC造)の専門家か まず理解すべきは、戸建てに多い「木造」と、マンションやビルに多い「RC造(鉄筋コンクリート造)」では、雨漏りのメカニズムが全く異なるという点です。 木造建築 雨漏りは屋根や外壁、サッシ周りなど、原因箇所が比較的特定しやすい傾向にあります。地域の工務店や屋根・外装業者は、こうした木造の雨仕舞に慣れています。 RC造建築 コンクリートの躯体そのもののひび割れや、断熱材とコンクリートの間で水が回り込むなど、原因が複雑で特定が困難なケースが多くなります。漏れた水がどこから来ているのか、専門的な調査(散水試験や赤外線調査など)を行わないとわからないことも少なくありません。 建物がRC造のマンションである場合、木造戸建て専門の業者に依頼しても、根本的な原因解決に至らない可能性があります。 RC造の雨漏り調査・修繕の実績が豊富な、防水工事の専門業者やビル改修のプロに相談することが、解決への最短ルートです。 私たちゆうき総業は、まさにRC造の大規模建築物を専門に扱っています。 赤外線カメラなどの専門機材を用いた科学的調査で、木造住宅とは違う複雑な雨漏りの原因を正確に特定し、根本的な解決策をご提案します。 【視点2】塗装?タイル?外壁材に合った専門技術を持っているか 次に、外壁の仕上げ材です。 一般的な塗装仕上げとタイル仕上げでは、求められる技術が全く異なります。 塗装外壁 塗膜の劣化が原因であれば、再塗装やシーリングの打ち替えが主な修理方法となり、多くの外壁塗装業者が対応可能です。 タイル外壁 タイルそのもののひび割れや、タイルの「浮き」への対処が必要になります。タイルが浮いた状態を放置すると、いずれ剥落して落下し、重大な事故につながる危険性があります。このタイルの浮きを調査し、専用の樹脂を注入して固定する、といったタイル特有の専門技術が必須です。一般的な塗装業者では、このタイル補修の知識や技術が不十分な場合があります。 「RC造」で、かつ「タイル張り」の建物の雨漏りは、その両方に精通した業者に任せるべきなのです。 私たちゆうき総業は、塗装・防水・左官・タイル工事までを一貫して手がける多能工の専門家集団です。 特に「RC造×タイル外壁」という最も高度な専門性が求められる建物の雨漏り修繕は、私たちの最も得意とする分野です。 他社で断られたような難しいケースでも、ぜひ一度ご相談ください。 【コスト削減のポイント】雨漏り修理とタイルの剥落防止工事を同時に行うメリット もしあなたの建物がRC造のタイル張りで、雨漏りの修理、特に足場を組んでの改修を検討しているなら、ぜひ知っておいていただきたいことがあります。 それは、雨漏りの修理と「タイルの剥落防止工事」を、まとめて一度に行うという考え方です。 雨漏りの原因となる下地の劣化は、同時にタイルの接着力を弱め、タイルの「浮き」や「剥落」を引き起こす直接的な原因にもなります。 つまり、雨漏りとタイルの剥落は、根っこで繋がっているのです。 もし、これらを別々のタイミングで工事した場合、そのたびに、高額な足場の設置費用がかかってしまいます。 しかし、雨漏り修理で組んだ足場があるうちに、タイルの浮き調査や補修も一緒に行えば、足場代は1回分で済み、全体の費用を大きく抑えることができます。 そもそも、建物のタイルは10年ごとの打診調査が法律で推奨されており、安全を保つことは所有者の大切な務めでもあります。 どうせなら、雨漏りを直すこの機会をうまく活かして、将来の安全対策も一緒に済ませてしまうことを推奨します。 まとめ:外壁タイルの雨漏り、知識と専門家選びで未来の安心を ここまで、外壁タイルの雨漏りについて、その原因から対策、そして業者選びの核心までを解説してきました。 複雑に思えた問題も、一つひとつ順を追って整理することで、解決への道筋が見えてきたのではないでしょうか。 大切なのは、雨漏りという事態に慌てず、正しい知識を元に行動することです。 原因の特定: まずは「ひび割れ」「目地劣化」「サッシ周り」を疑う 対策の選択: 「範囲」→「手法」→「工法」のステップで論理的に考える 業者選び: 「建物の構造(木造/RC造)」と「外壁材(タイル/塗装)」の両方に精通した専門家を見極める 将来への投資: 雨漏り修理と同時に「タイル剥落防止」も検討し、長期的なコストを削減する 正しい知識を持つことは、あなたの大切な建物の資産価値を守ることに繋がります。 私たちゆうき総業は、宮城県・仙台市を中心に、この記事で解説したようなRC造の構造とタイル工事、その両方に精通した専門家集団です。 他社が敬遠しがちな複雑な雨漏りも、根本原因の特定から、建物の将来を見据えた最適な修繕計画まで一貫してご提案します。 特に、足場を組まずにコストを抑える「無足場工法」は、多くのお客さまからご好評をいただいております。 どんな些細な不安でも構いません。 まずはあなたの建物の状況を、私たちにぜひお聞かせください。

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