【ホテル・旅館の修繕】景観を損ねない!無足場工法という選択肢

ホテルや旅館の経営において、建物の定期的な修繕は欠かせません。中でも、宿泊客の満足度に直結する「景観」は、常に美しく維持する必要があります。
でも、修繕工事で足場を組んだりシートをかけたりすると、せっかくの景観が台無しになってしまうのでは…と心配になります。
「外観をキレイなまま、修繕ってできないの?」
そんな悩みを解決する新しい方法として「無足場工法」が注目されています。
この記事では、ホテルや旅館の修繕における景観維持の大切さと、その解決策としての無足場工法のメリットについて、分かりやすく解説します。
目次
ホテル・旅館の修繕、なぜ「景観」への配慮が大切?
まず、なぜホテルや旅館の修繕において「景観」への配慮が重要なのでしょうか。
お客様は、癒やしや特別な体験を求めて、ホテルや旅館を訪れます。美しい景色や洗練された空間は、そのような期待に応え、忘れられない思い出を作るためのものです。
では、修繕工事によって景観が損なわれると、どのようなことが起こるのでしょうか。ここでは、その理由を掘り下げて解説いたします。
景観を損ねると満足度が下がる
客室からの眺め、手入れの行き届いた庭園、洗練された外観。これらは、お客様に高揚感や癒やしを与え、滞在を特別なものにしてくれます。
特に、リゾートホテルや景勝地の旅館では、景色そのものが宿泊の目的です。
そのため、修繕工事で景観が損なわれると、お客様にがっかりされてしまうことも。特に、高層階の客室や眺望を売りにするホテル・旅館では、その影響は大きくなります。
外観は、お客様の「第一印象」を決めるもの。工事シートで覆われた建物は、期待感を下げてしまうでしょう。
工事中の騒音や粉塵も、お客様のストレスになります。静かな環境や清潔さを求めるお客様には、ホテル自体の評価を下げることにもなりかねません。
ホテルのブランドイメージに影響する
美しい景観は、ホテルや旅館のブランドイメージを作る、大切な要素です。
多くのお客様は、ウェブサイトやパンフレットの、美しい外観や客室からの眺望の写真に惹かれて、予約を決めます。
つまり、景観は、ホテルや旅館の「顔」。その印象が、ブランドイメージを大きく左右します。
修繕工事で景観が損なわれると、「顔」に傷がつくことになり、ブランドイメージに影響が出ることは避けられません。
- ウェブサイトやパンフレットで抱いた期待を裏切る
- SNSでマイナスな情報が拡散される
- 競合ホテルとの差別化が難しくなる
といったことが考えられます。
修繕工事の際は、景観への影響をできる限り小さくすることが、ブランドイメージを守るために大切です。
景観が悪くなると予約減少・キャンセルが増える
景観が悪くなると、新規予約が減ったり、予約のキャンセルが増えることも考えられます。
多くのお客様は、予約前にウェブサイトや予約サイトで、外観や眺望をチェックします。工事中の写真や、景観に関する悪い口コミがあれば、予約をためらう可能性は高まります。
他ホテルを選んだり、既に予約していたお客様がキャンセルを選ぶことも。特に、眺望を重視するお客様や、記念日で宿泊予定のお客様への影響は大きいでしょう。
美しい景観に魅了されたリピーターのお客様が、工事を知って、次回の予約をためらうことも十分に考えられます。これらは、ホテルや旅館の収益に影響を及ぼすかもしれません。
ホテル・旅館の修繕で景観を損なう3つの要因
ホテルや旅館にとっての「景観」の大切さをご理解いただけたでしょうか。では、修繕工事の何が、景観を悪くしてしまうのでしょうか?
ここでは、3つのポイントを解説します。
足場設置で外観が損なわれ、写真撮影の妨げにもなる
外壁の修繕や塗装の際、「足場」が組まれます。高所作業に不可欠ですが、建物の外観を覆い隠してしまいます。
美しい外観や、個性的なデザインが魅力のホテルや旅館も、足場で覆われると、魅力は半減します。
- 外壁が見えなくなる
- 建物全体が無機質な印象になる
- 写真撮影の妨げになる
特に、景勝地のホテルや旅館では、建物と自然が一体となった風景が魅力ですが、足場はその風景を損ないます。
また、足場は写真撮影の妨げにもなり、旅の思い出を残したいお客様の満足度を下げることにつながります。
防護シートで眺望が遮られ、客室が暗くなる
外壁塗装などの際、塗料やほこりの飛散を防ぐ「防護シート」が張られます。近隣への配慮に必要ですが、客室からの眺望を遮り、開放感を奪います。
客室からの眺望を重視するホテルや旅館では、お客様の満足度に大きく影響します。防護シートは採光も妨げ、客室が暗くなることも。特に、日当たりの良い客室では、影響が顕著です。
楽しみにしていた景色が防護シートで見えなくなると、その客室の魅力は大きく損なわれます。
工事の騒音や粉塵が、穏やかな環境を妨げる
工事中の騒音や粉塵も、景観に悪影響を及ぼします。
観光地では、その場所の「音」も景観を構成する要素。静かな環境や自然の音は、その土地ならではの魅力です。
しかし、工事の騒音はその静けさの妨げになり、粉塵は周囲を汚します。
例えば、海辺のリゾートホテルでは、波の音が魅力の一つ。工事音でそれが楽しめないのは、お客様にとって大きな損失です。
景観を守る新常識!「無足場工法」とは
ホテルや旅館の修繕で、景観への影響は避けられないのでしょうか?
その解決策として「無足場工法」が注目されています。
無足場工法とは、従来の足場を組まずに、ロープアクセス技術やゴンドラなどを用いて高所作業を行う方法です。
従来の足場工法では、足場と防護シートが建物を覆い、外観や眺望を損ないます。
しかし、無足場工法なら、外観への影響を最小限に抑え、お客様は工事中でも景観を楽しめます。
無足場工法のメリット
- 景観を維持できる: 外観への影響が小さい
- コストを削減できる: 足場設置・解体が不要
- 工期を短縮できる: 足場設置・解体の時間が不要
- 営業しながら工事ができる: 工期が短い
足場の設置・解体が不要なため、コスト削減と工期短縮も実現。
これは、繁忙期に営業しながら工事を行う必要があるホテルや旅館にとって、大きなメリットです。
ただし、無足場工法は特殊な技術を要するため、対応できる業者は限られます。
建物の形状や周辺環境によっては、従来の足場工法が適している場合も。
無足場工法の実績が豊富で、信頼できる専門業者に相談することが重要です。
無足場工法のメリットの詳細や旅館での事例については以下で解説しています。

無足場工法とは?20%超の費用削減と最大1週間短縮を実現する大規模修繕
近年、建物の大規模修繕工事において注目を集めている「無足場工法」。この革新的な工法は、従来の足場を使用する方法とは一線を画す効率性と安全性を兼ね備えています。 弊社、ゆうき総業は、高層ホテルやマンションが多く、同時に敷地の余裕が少ない仙台市で数少ない無足場工法を取り扱える施工業者で、他社では断られ
無足場工法で景観と修繕を両立した成功事例
実際にホテルや旅館で無足場工法による修繕工事を行った、弊社の実績をご紹介します。
事例① 老舗旅館、川沿いの立地を克服し外壁塗装を実現
課題: 川沿い立地で足場設置が困難
解決策: ゴンドラと高所作業車を併用
ちらの老舗旅館では、外壁の修繕を検討されていました。建物直下に川が流れ、従来の足場を組むことが難しい状況でした。そこで、無足場工法を得意とする、弊社にご相談いただきました。
現地調査の結果、ゴンドラと高所作業車を組み合わせた工法をご提案。足場を組めない川沿いの面も含め、建物全体の塗装に成功しました。
約3ヶ月の工事期間中も、旅館は営業を継続。これも無足場工法のメリットです。足場設置費用も削減でき、全体のコストを抑えることにも貢献しました。

無足場工法(ゴンドラ)について
【6,000棟以上の施工実績】宮城県仙台市で旅館・ホテルの大規模改修・修繕工事はゆうき総業株式会社(本社:山形県上山市)へ。無足場工法により足場設置費用の削減と工期短縮を実現。マンションやビルの外壁・屋根工事、防水工事におすすめです。
事例② 眺望重視のホテル、無足場工法で宿泊客の満足度を維持
課題: 修繕中の眺望への影響を最小限に
解決策: 一部は無足場工法、面ごとの施工で眺望確保
岩手県花巻市のこちらのホテルでは、宿泊客に常に美しい景観を楽しんでいただくため、外壁修繕でも眺望への影響を最小限にしたいとのご希望がありました。
当初は、全てをゴンドラで施工する無足場工法を希望されていました。しかし、調査の結果、一部ゴンドラの設置が難しい場所があると判明。
そこで、お客様と協議を重ね、基本的には足場を組む工法を採用しつつ、特に景色を堪能できる面については無足場工法を採用する、柔軟な施工プランを策定しました。
全ての面を同時に施工すると客室からの景色が完全に遮断されるため、面ごとに工事のスケジュールを組み、常に一部の眺望は確保できるよう配慮しました。
その結果、ホテル側の「お客様に最高の景色を届けたい」という想いを実現できました。

旅館外壁塗装・屋上防水改修工事|大規模修繕工事|花巻市
花巻市の旅館だ規模修繕工事事例。足場で客室の景観を損なわないようゴンドラを併用し改修しました。外壁は臭いが少ない水性のフッ素樹脂塗料を採用。屋上は塩ビシート防水で改修しました。
無足場工法は業者選びが重要!3つのポイント
無足場工法には、景観維持やコスト削減などのメリットがありますが、特殊な技術が必要です。
そのため、業者選びが非常に重要。
ここでは、ホテルや旅館の修繕で無足場工法を依頼する際の、業者選びの3つのポイントを解説します。
1. ホテルや旅館の施工実績の確認
まず、ホテルや旅館の施工実績が豊富かどうかを確認しましょう。
無足場工法は、建物の形状や高さなど、様々な要素を考慮し、最適な工法を選ぶ必要があります。
特にホテルや旅館は、一般的な住宅とは異なる構造や設備を持つため、経験の有無が、工事の安全性や品質に大きく影響します。
2. 必要な許認可や資格の保有
無足場工法には、専門的な技術と知識が必要です。そのため、必要な許認可や資格を有しているかどうかも、必ず確認しましょう。
例えば、ロープアクセス技術を用いる場合は、「ロープ高所作業特別教育」などの資格が必要です。
これらの資格は、安全に作業を行うための、最低限の知識と技術を有していることの証明となります。
3. 万全な安全管理体制
無足場工法は高所作業となるため、安全管理体制の確認も重要です。
具体的には、作業員への安全教育、現場の安全責任者配置、定期的な安全点検の実施状況を確認しましょう。
また、緊急時対応計画が策定され、連絡体制や救助方法、医療機関との連携が明確であることも、重要なポイントです。
ゆうき総業:無足場工法の専門業者として
私たちゆうき総業は、無足場工法を専門とし、多くのホテルや旅館の修繕工事を手掛けてきました。
ゆうき総業の強み
- ホテル・旅館の施工実績が豊富:専門資格と許認可を有した、経験豊富なスタッフが多数在籍
- ワンストップ対応:内装・外装改修から、外壁塗装、屋上防水、大規模修繕工事まで一貫して対応
- 徹底した安全管理:万全の安全管理体制を構築、損害賠償保険にも加入済み
「無足場工法を検討したいが、どの業者に頼めば良いか分からない」そんなホテル・旅館のオーナー様は、ぜひ一度、ゆうき総業にご相談ください。

ゆうき総業の強み
宮城県仙台市で無足場工法の大規模改修・修繕工事ならゆうき総業株式会社(本社:山形県上山市)へ。青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県の東北6県をはじめ首都圏のご依頼にも対応。マンションやホテル・旅館、商業施設、倉庫もお任せください。
まとめ:ホテル・旅館の景観を守る修繕は、無足場工法が決め手
ホテルや旅館にとって「景観」は、宿泊客の満足度やブランドイメージ、経営に直結する重要な要素です。
修繕工事で景観を損ねる要因として、足場の設置や防護シート、騒音・粉塵の問題がありますが、これらを解決する新たな選択肢として「無足場工法」をご紹介しました。
「景観を守りながら、コストを抑えて修繕したい」そんなホテル・旅館のオーナー様は、ぜひ一度、ゆうき総業にご相談ください。
仙台を中心に東北6県から首都圏まで、無料出張お見積りを行っています。まずはサイトより、お気軽にお問合せください。
この記事を書いた人

結城 伸太郎
職歴:27年
得意分野:防水工事・外構工事・大規模改修管理業務
保有資格:1級建築施工管理技士、1級建築塗装技能士、1級ポリマーセメント防水、1級改質アスファルト防水、外壁1級仕上げ技能者、防水登録基幹技能者、外壁仕上基幹技能者、国際ライセンス サーモグラファーレベル1、監理技術者、職長安全衛生教育、他